■ユーロ/円はポンド/円と同じように大きく下落する
ユーロ/円(EUR/JPY)とポンド/円(GBP/JPY)は、基本的に同じように動く。
それは、『過去がそうであったというだけ』で、『これからの相場は違う』と考えることも可能だ。
しかし、私は過去の経験則から、これからも『ユーロ/円(EUR/JPY)とポンド/円(GBP/JPY)は、基本的に同じように動く』と考えている(経験則は正しく、今後もこの経験則は有効である、と考える)。
そのように考えると、『ポンド/円(GBP/JPY)が、先行して下落したのではないか?』
だから、『これから、ユーロ/円(EUR/JPY)が、ポンド/円(GBP/JPY)のように、大きく下落して行くのではないか?』と、考えている。
ポンド/円(GBP/JPY)が『ヘッド・アンド・ショルダー』を完成して、大きく下落したことは事実である。
この事実を、認めないわけにはいかない。誰も、否定することができないし、この事実を、無視することは、間違い、と考える。
ユーロ/円(EUR/JPY)とポンド/円(GBP/JPY)が、基本的に同じように動くのならば、ユーロ/円(EUR/JPY)が、ポンド/円(GBP/JPY)のように、大きく下落して行かないと、整合性が取れない、と考えている。

■コメントどおり、ユーロ/円はポンド/円と同じように動いた
9月24日(水)のユーロ/円の水準は、154円~156円程度だった。
リバウンドが強烈だったので、
『ユーロ/円が下落するというのは、間違いではないか?
むしろ、9月16日に付けた147円台前半を底値に、上昇するのではないか?』
といったコメント(メールでのご意見)をいただいた。
そういった考え方もある。そして、相場だから、与件の変化によってはそのように動く可能性もあった。
しかし、もう、結果は出ている。

ユーロ/円(EUR/JPY)とポンド/円(GBP/JPY)が、基本的に同じように動くのならば、ユーロ/円(EUR/JPY)が、ポンド/円(GBP/JPY)のように、大きく下落していかないと、整合性が取れない、と考えている。
9月下旬に述べた、上記のコメントは、正しかった、と検証された。
たまたま、ニュースで、そうなるような材料が出ただけ、といった見方もできる。
しかし、マーケットには、次のような習性がある。
『マーケットは、「整合性の取れる方向にフェイバーな(都合の良い)ニュース」には激しく反応するが、「整合性の取れる方向にアンフェイバーな(都合の悪い)ニュース」には反応しない』
■金融安定化法案で金融不安を解消できないのは元々わかっていた
他の例で、現在のマーケットを見てみよう。
現在のマーケットは、米国の「金融安定化法案」で、右往左往した(している)。
しかし、もともと、この「金融安定化法案」では、米国の金融不安を解消できない、と考えていた。それは、公的資金の額、75兆円では巨額の損失を補填できない、と考えていたからだ。
損失額は、もっと大きいだろう、と推測していたが、やはり、今週になって、IMFなどが、改めて、そういったコメントを出している。
こういった時には、このようなニュースが出てくる。
「改めて」と表現したが、もともとIMFは、そういったコメントを発表していた。世間が、それを引っ張り出してきて、クローズアップしているだけだ。
世間は「整合性の取れる方向にフェイバーな(都合の良い)ニュース」を探し出してくるものだ。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)