チャートは相場の値動きをグラフで表したもの。チャートのもともとの意味は「海図」。
チャートを分析してみると、このレート(値段・価格)が切れると、相場が大きく崩れる(価格が大きく下落する)可能性の高いポイントがある。
逆に、このレートを超えて価格が上昇すると、急激に加速して相場がさらに上昇しやすくなるポイントがある。
そういったチャート上の要(かなめ)となるレート(値段・価格)をチャート・ポイントという。

■チャートを分析しても、当たるとは限らないのだが…
チャート分析を行って、先々の値動きを予想しても、必ずしも、その事前の予想・予測どおりになるとは限らない。
もっとはっきり言えば、チャートを分析しても、当たるとは限らない。チャートがはずれることもよくある。
しかし、「為替相場が、なぜ動くのか?」といった外国為替の変動要因、変動理由は、まだ、科学的に証明されていないのだから、他に頼るものもないし、仕方がないので、誰しもがチャートを分析してみることになる。
別な言い方をすれば、チャートなんか見なくとも、十分に次の相場を予測することができるような、チャート以上に有効かつ効果的な手法があれば、当然、誰しもがそれを行うのだろう。
残念ながら、今のところ、そういった方法は見つかっていない。
そして、チャート分析を信奉し、その分析に従ってトレーディングを行っている、さまざまな投資家たちも、現実に存在している。
■チャートをまったく見ないファンド・マネジャーの珍しい例
そもそも外国為替相場を考える際に、チャートを見ないで考えている人も少ないだろう。
まれに、チャートをまったく見ない投資家も存在する。
私の知人で、チャートをまったく見ない人物がいる。
彼は非常に優秀なファンド・マネジャーだが、チャートを見ると、かえってダメなようだ。
不思議に思って、どのように相場に向き合うのか尋ねてみた。
彼は、非常に----通常ならば異常なほど----記憶力が良く、相場の値動きをその絶対値の変化で覚えている。
つまり、データ・ベースそのもので記憶しているのだ。
彼のような思考回路だと、データ・ベースを可視化した(ビジュアル化した)チャートを見ると、かえって記憶できなくなるので、チャートを見ないというのだ。
そこで、試しに、過去の日付を言って、その頃の為替レートがいくらであるのか、尋ねてみた。
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