金曜日は中東情勢が悪化してきて、投資マインドが冷え込む一日となった。紛争が激化したわけではなく、米政府が駐イスラエル大使館に対し、外出禁止令を出したと言うことが伝わったからだ。イランが報復攻撃を必ずすると言っていたので、その時期がいよいよ近づいたかという観測からである。 米国株はリスク回避で大幅安となった。日経先物も…

 ECBは金融政策に変更なしで、市場の期待通り。肝心の今後の方針についてだが、ラガルド総裁は6月会合での利下げを示唆した。利下げの環境は整ったとし、FRBなどの動向には関係なく、データ次第だと明言したのだ。 FEDの6月利下げが完全になくなったと見られるなか、ECBの6月利下げはある程度のインパクトはあった。ただそれでも市場のシナリ…

 CPIが出た。内容は予想されたこととはいえ、とても高いものだった。市場が期待しているようなインフレ率の鈍化は見られそうもないと言うことで、マーケットでの様々なポジションの調整が進むこととなった。 まずは金利である。ドルの短期金利の年内見通しは、利下げはあったにしても１回がいいところ。指標によっては２回もありうるというレ…

 昨日はさすがに、マーケットは大きくは動かなかった。経済指標の発表はないし、翌日にCPIの公表を控えているからだ。どうしてもポジションの積み増しには消極的になってしまうものだ。しかるにマーケットは様子見一辺倒となる。 そして相変わらずドル円の高値は警戒感だけが漂っている。昨日の高値も151.93までと、いかにも152円台乗せを意識…

 昨日は雇用統計の結果を消化する1日となった。さらにドル金利の上昇は続き、とくに短期金利での上昇が目立った。ドル相場も腰が強い。ドル円は再び152円台を目指す動きとなり、ユーロ円も164円台に乗せてきた。 ドル円が151円台の後半で張り付いている。確かに金融当局による実弾の介入警戒感が存在するのだが、それは34年ぶりの高値を更新す…

 雇用統計はすこぶる良かった。就業者数が良くて、失業率も悪化するという見込みが高かったのに、失業率まで改善していたのだ。これでは当面は利下げする必要性が完全になくなることになる。 それを反映してドル金利、とくに短期金利は急激に下げて、年内の利下げ見通しは2回値まで縮まった。長期債もニューヨーククローズに至るまで売られ続…

 昨日はカシュカリ総裁の発言で、マーケットは急激にリスク回避に傾いた。米国株は反転。急降下、そしてドル金利も低下した。カシュカリ総裁はこれまでと違った意見を述べたわけではない。従前からもタカ派の一人だと見なされており、それが年内利下げが不必要だと繰り返しただけだ。 しかし市場が利下げの回数を年内3回から2回に減らして見な…

 パウエル議長のスピーチは従前の見解を変えるものではなかった。年内利下げが適当だとしながらも、そのための確証を得るためには時間が必要だとした。年内３回の利下げが怪しくなってきているところに、このような消極的にも取れる姿勢が出ると、余計にドル金利の先安感が払拭される。他のタカ派のメンバーからは年内に１回の利下げで十分だと…

 昨日はドル金利の上昇が明確に進捗した。センチメント指数が良いものが続いたのも原因だし、FEDのメンバーも年内利下げ３回の見通しが危ういような事を言いだしたからだ。たしかに年内に３回も利下げをしなければいけない理由に根拠は乏しい。 株価は過去最高値圏にいて、それが国内景気の過熱感を醸している。金融当局の人が誰も過熱気味な…

 昨日は朝方に日経先物が吹き上がって始まり、40760円までの二番天井を演じた後、そこから1000円以上も急落し、39695円の安値をつけた。これは単に高値警戒感だけというよりも、朝に出た日銀短観の数字を吟味したことにもよるのだろう。 短観自体はほぼ予想通りで、何もサプライズはなかった。非製造業のマインドが上がっていたことで、それが…

 金曜日は海外がイースターのため全面休業。グローベックスも動いていない。為替相場も東京時間で動きが停止してしまって、その後は少しのポジション調整が出たのみ。 今日はアメリカが連休明けとなるが、欧州の多くはまだイースター休暇中である。したがって本日のニューヨーク時間までは本格的な相場の動きは見られないだろう。いうまでもな…

 欧米の連休をひかえてマーケットは小動きであったが、前日ニューヨーク市場の引け後に発言したウォラー理事の「利下げを急ぐ必要はない」という言葉で、全体的にドル相場は堅調な地合となった。 ここ連続してインフレ指標の伸びが気になっている。そこでそれを打ち消すためには数ヶ月の低下傾向を見なければならないというものだった。そして…

 昨日は東京時間に日銀の委員の発言があって、そもそもタカ派だと見なされていたメンバーだったのに、それがかなりハト派姿勢に取られても仕方がない表現を使った。あくまでも「金融の正常化」はゆっくりとやるというのだ。インフレの進行度合いよりも時間軸のほうを気に掛けているということで、マーケットでは俄然、金融緩和が続くものとみな…

 昨日もドル円は151円台でステイ。相場としては上サイドに行きたがっているが、政府の介入も出てくるだろうという恐れから動けないでいる状態だ。クロス円、特にユーロ円が164円台アッパーで高止まりしている限りは、なかなかドル円も下げは始めるのは困難だろう。週末にはイースターで連休になる欧米人も多いことから、マーケットには動意が欠…

 日銀がマイナス金利を解除したということで、当面の金利の世界の正常化へ向けた第一歩を進んだ。それをうけて次は政府・財務省の出番だということになり、最近はちょっと盛り上がりに欠けていたような気配のあるドル円の為替相場にやや関心が戻ってきた。 このまま円安を放置しておいても、ガソリン補助金を減らすことはできない。インフレ率…

 先週の金曜日は金利会合の後の動きに対してやや一服感が出た。相場はフレッシュなところはせず、やや利食い気味。そしてニューヨーク時間の午後にはロシアの劇場でテロが起こってそれが完全に消化されないままに週を終えた。 ドル相場の方向がややドル高に向かっているのが、少しずつ判明してきた。といってもまだ相場が走り出すわけではない…

 昨日はFOMC後のマーケットでの消化具合を確かめる日となった。ハト派的なパウエル議長のスピーチの後でもドル金利に異変は見られない。それは金利の世界では金利先安感がほぼ完全に織り込まれていたからだ。米国株は金利見通しを確認した安心感から上昇に勢いをつけた。 問題はドル相場のほうで、東京時間ではドル円は円高方向を攻めたのに、…

 FOMCでは予想通りに金融政策に変更はなかった。しかしその後のパウエル議長の会見は、内容そのものは先日の議会証言と同様のものであったが、「年内に利下げ」をする必要性に関して質問者に回答する際にはかなりハト派的なトーンが強くなった。 今年に入ってからの雇用データもインフレ指標も強めのものばかり。それに反して利下げを示唆する…

 日銀の会合では結果は事前に報道されていた通りであった。マイナス金利の解除、YCCの運用の停止、そしてETFの買い入れ中止である。さらには不安を拭うために当面の経済環境のもとでは緩和的な状況を維持するとして、積極的に利上げには向かわないことを示唆した。 これを好感して円の長期金利は低下。そして円売りが強まった。ドル円、ユーロ…

 昨日は日銀期待で日本株が大幅上昇した。日経平均株価は1000円以上の急騰となった。それでも日銀から何か新しい政策が出てくるのかというとそうではなく、従来言われているようにマイナス金利の解除とYCCコントロールの撤廃くらいだ。目新しいものは何もないのだが、それをついにやる段階になったのかというアクションに対する評価のようだ。…