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  • 2019年01月18日(金)17時03分

    来週のドル・円「底堅い展開か、欧州通貨安を意識したドル買い・円売りも」

    [ドル・円]

     来週のドル・円は底堅い展開か。低調な米経済指標を受け景気減速や追加利上げ観測は後退しているものの、英国の欧州連合(EU)離脱の不透明感からポンドやユーロは売られやすく、ドル選好地合いとなりそうだ。欧州通貨安・ドル高が続いた場合、ドル・円の取引でもドル買い・円売りが優勢となりそうだ。米中貿易摩擦の早期解消への期待は残されていることもドル買い・円売りを促す一因となりそうだ。

     今年に入って発表された米経済指標の低調な内容が目立つ。足元では1月NY連銀製造業景気指数と12月生産者物価指数(PPI)はいずれも予想を下回った。フィラデルフィア製造業景気指数は堅調となったが、製造業に関しては「ベージュブック」も成長の鈍化を指摘しており、目先も見極めが必要だろう。また、インフレ指標の弱含みは、連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め中止の観測を一層広げている。

     金融当局者の慎重な発言も聞かれる。タカ派のジョージ・カンザスシティ連銀総裁は「過剰な引き締めは景気下降を導く可能性もある」とし、「金利正常化を打ち止める良い時期」と直近の講演で発言。ハト派色を強めるパウエル議長とともに、ドル買い意欲を減退させている。

     ただ、明確なドル買い材料は乏しいものの、年末年始の水準からドル・円は緩やかな上昇基調が続く。その主要因は英国の欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)の不透明感によるポンド売り(米ドル買い)との見方が出ている。ブレグジットの進展などで楽観的な見方が広がった場合は、リスク選好的な円売りが強まるため、ドル・円は下げづらいようだ。

     また、1月24日開催の欧州中銀(ECB)で当局者からブレグジットの悪影響や域内経済の回復への悲観的な見解が提示された場合、ユーロ売り・米ドル買いが活発となりそうだ。トランプ政権の対中貿易関税撤廃への思惑も、ドル買い・円売りを誘発する要因となる。米国企業の10-12月期決算の発表で好業績が続けば株高に振れ、ドルを押し上げる展開が予想される。

     なお、トランプ大統領の一般教書演説の延期が議論されており、予算編成をめぐり政府と議会の対立は長期化していることから、政治不安を嫌って米国株式が下落する可能性は残されており、株価動向を注意深く観察していく必要はありそうだ。

    【米・12月中古住宅販売件数】(22日発表予定)
     22日発表の米12月中古住宅販売件数は527万戸と予想されており、11月実績の532万戸をやや下回る見込み。中古住宅販売件数が市場予想を下回った場合、景気減速の思惑が広がり、株安・ドル安につながる可能性がある。

    【米・1月製造業PMI】(24日発表予定)
     24日発表のマークイット米1月製造業PMIは12月実績の53.8をやや下回る可能性がある。景気判断の境目となる50を上回るものの、昨年10月以降は予想を下回るケースが目立つ。1月分が製造業の業況悪化を示す数字だった場合、ドル売り材料となる可能性がある。

    ・予想レンジ:107円50銭−110円50銭

    ・1月21日−25日週に発表予定の主要経済指標の見通しについては以下の通り。

    ○(日)12月貿易収支 23日(水)午前8時50分発表予定
    ・予想は、−353億円
     参考となる11月の貿易収支は−7377億円。また、12月上中旬分の貿易収支は−6256億円。11月の輸入額は前年比+12.5%となった。エネルギー価格の上昇によって輸入額は前年同期比で大幅に増加した。12月については、前年比で輸出減、輸入増となることから、貿易収支は3カ月連続で赤字となる見込み。

    ○(日)日本銀行金融政策決定会合 23日(水)決定会合の終了予定時刻は未定
    ・予想は、金融政策の現状維持
     短期の政策金利を−0.1%、長期金利である10年物国債金利を0%程度に誘導する金融緩和策(長短金利操作)の現状維持が賛成多数で決定される見込み。12月の金融政策決定会合では、「世界経済の先行きについては、不透明感が高まりつつある」などの意見が出ていた。世界経済の成長減速への懸念が広がっているものの、現行の金融政策は当面維持されるとみられる。

    ○(欧)1月マークイットユーロ圏総合PMI 24日(木)午後6時発表予定
    ・予想は、51.0
     参考となる12月実績は51.1と、前月の52.7から低下。サービス部門のPMIが予想を下回ったことが要因。フランスにおける反政府デモの影響もあったようだ。12月時点で製造業部門における新規受注は落ち込んでおり、1月については製造業・サービス部門の需要減少が続くとみられていることから、総合PMIは12月実績をやや下回る可能性がある。

    ○(欧)欧州中央銀行理事会 24日(木)午後9時45分結果発表予定
    ・予想は、主要政策金利は据え置き
     主要政策金利の据え置きが全会一致で決定される見込み。ECBのドラギ総裁は昨年12月開催の理事会終了後の会見で、「域内の物価圧力をさらに高めるとともに中期的な総合インフレ動向を後押しするため、大幅な金融刺激が依然必要となる」との見方を伝えている。ECBは利上げを急がない姿勢を改めて表明するとみられる。

    ○その他の主な経済指標の発表予定
    ・21日(月):(中)10−12月期国内総生産
    ・22日(火):(欧)1月ユーロ圏ZEW景気期待指数易収支、
    ・24日(木):(独)1月マークイット製造業・サービス業PMI

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