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• FXニュース：2019年08月09日（金）08時00分  

  東京為替見通し＝ドル円、日本の4-6月期GDPと中国人民銀行「基準値」に要注目か

  　8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、トランプ米大統領のドル高牽制発言や米10年債利回りの低下を受けて105.90円まで軟調に推移した。ユーロドルは、トランプ米大統領のドル高けん制発言で1.1232ドルまで上昇後、イタリア連立政権の「五つ星運動」と「同盟」との対立への警戒感から1.1177ドルまで反落した。

  　本日の東京市場のドル円は、8時50分発表の日本の4-6月期実質国内総生産（GDP）速報値と10時15分頃に中国人民銀行が公表する外国為替市場での人民元取引の基準値となる「中間値」に注目する展開となる。
  　ニューヨーク市場のドル円は、トランプ米大統領のドル高牽制発言で105.90円まで下落、シドニー市場では、米国がファーウェイと取引再開のライセンス決定を見送ったとの報道を受けて105.73円まで続落しており、本日は、中国側の報復措置に要警戒となる。
  　4-6月期実質国内総生産（GDP）速報値は、前期比+0.1％、前期比年率+0.4％と予想されており、1-3月期の前期比+0.6％、前期比年率+2.2％からの減速が見込まれている。予想を大幅に下回るネガティブサプライズとなった場合、7-9月期GDPは米中貿易戦争の悪影響からさらに減速する可能性が高まることで、消費増税の実施、延期に関する政府筋からの発言に要注目となる。
  　中国人民銀行が10時15分頃に公表する外国為替市場での人民元取引の基準値は、昨日は7.0039元と2008年以来の7元台となる「破七」だったものの、警戒されていた数字よりも元高だったことで、リスク回避が後退した。本日も、トランプ米大統領のドル高牽制発言に対する7元を巡る攻防に要注目となる。
  　豪ドル/ドルに関しては、本日は、8時30分からロウ豪準備銀行（RBA）総裁の議会証言、10時30分に豪準備銀行（RBA）四半期金融政策報告が公表されるが、追加利下げ観測を強める内容だった場合、豪ドル円の下落を通じて、円高要因となるため要注目か。
  　米国によるリスクシナリオは、2008年以来のドル・人民元の水準、2008年以来の米連邦準備理事会（FRB）の利下げ、1994年以来の中国為替操作国認定などにより、米財務省が2000年以来となるドル売り介入に乗り出す可能性となる。
  　最も成功したドル売り介入は、1985年9月の「プラザ合意」を受けた協調ドル売り介入で、ドル円は240円付近から120.25円まで半減した。協調ドル売り介入の金額は約100億ドル、当時の外国為替市場での1日の取引額は約5000億ドルだった。現在の外国為替市場での1日の取引額は約5.5兆ドルなので、プラザ合意と同様ならば、約1100億ドルのドル売り介入となる。
  　中国によるリスクシナリオは、世界最大の米国債保有国の中国が米国債売却に乗り出す可能性が挙げられる。

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