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• FXニュース：2021年01月28日（木）19時33分  

  NY為替見通し＝米指標を確認し株価動向を見極め、カナダドルにも注目

  　本日のニューヨーク為替市場は、まずは米経済指標を確認し、その後は昨日大きく下げた米株指数の動向を見極めながらの取引となるか。
  　日本時間22時30分に発表される10−12月期の米国内総生産（GDP）速報値（前期比年率、予想 +4.0％）や個人消費・速報値（前期比年率、予想 +3.1％）は、前回から大きく下振れする見込みだ。ただ、昨日のパウエル米連邦準備理事会（FRB）議長も定例記者会見で景気回復に慎重な見通しを示したことから、昨年末時点での停滞確認では市場は動き難いか。どちらかと言えばポジティブサプライズのほうに気を付けておきたい。

  　米株市場は、ソーシャルメディアで団結した個人投資家とヘッジファンドの対立で話題を集めたゲームストップやAMCエンターテイメントの値動きには依然注目か。昨日は、複数のヘッジファンドが空売りポジションを閉じて巨額損失を計上との報道が見受けられた。市場関係者からは「不自然で常軌を逸していて危険」、「合理性とファンダメンタルズが全く通用しないという印象」などの声が出ている。ただSNSの発達により、今回のように個の集まりにファンドが勝てない局面が今後も何度か見られるだろう。今のところそれは、金融市場全般にとってはリスク要因と受け止められている。

  　また、欧州前半に対ドルで先月下旬以来の水準まで弱含んだカナダドルが、NY時間に更に動意付くか注目したい。株安・原油安もカナダドル売り要因だが、新たな米政権のもとで米カナダの経済関係が不透明感を増したことがカナダドルの重しとなっているか。　
  　バイデン米大統領は就任直後に、カナダから米メキシコ湾に原油を運ぶ「キーストーンＸＬパイプラン」の建設認可を撤回。公約通りではあったものの、建設が進んでいるカナダ側からの懸念が表明されていた。またバイデン大統領は今週、政府調達で米製品を優先する「バイ・アメリカン条項」を改善する大統領令に署名。カナダ製品の締め出しにも繋がりかねないとし、こちらもカナダ経済界の警戒感を高めている。

  想定レンジ上限
  ・ドル円の上値めどは週足一目均衡表・基準線104.82円。ドル／カナダドル（CAD）は昨年12月21日ドル高値1.2957CADが抵抗水準。

  想定レンジ下限
  ・ドル円の下値めどは日足一目均衡表・転換線103.85円。ドル／カナダドル（CAD）は本日ドル安値1.2788CADが下値めど。

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