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今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

米ドル安・円高傾向だが、米国株は上昇。
米国株が強い3つの理由とは?

2012年08月09日(木)15:00公開 (2012年08月09日(木)15:00更新)
今井雅人

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 NYダウの銘柄も、おそらく同じような状況であると考えられます。

■2つ目の理由は、金融緩和による金余り現象

 2つ目は、金融緩和による金余りの現象です。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は、2008年12月からゼロ金利を採用して、その後2009年3月には、最初の量的緩和1兆7500億ドル(約170兆円)を実施しました。

 その後2010年11月には、2度目の量的緩和6000億ドル(約50兆円)を実施しています。

 これらによる資金が、好調な株式市場に流入しているということも株式市場に追い風となっていると思われます。

■3つ目の理由は、住宅市場と雇用の改善!

 3つ目は、マクロ経済に明るい兆しが見えていることです。

 先週のコラムでも少し紹介しましたが、米国の住宅市場に変化が出てきています。

【参考記事】
行き過ぎで戻すも、売り圧力強いユーロ!米住宅市場は回復の兆しが見え始めた?(今井雅人、8月2日)

 特に、住宅の価格が下げ止まりを見せているということが大きな注目点です。

 さらに、雇用環境にも良いサインが出ています。

 先週発表された米国雇用統計7月分では、非農業部門の雇用者数が前月より16.3万人増加しているという結果になりました。

 これは前月の8万人の増加(※)を大きく上回り、市場予想の10万人の増加も超えています。

(※編集部注:非農業部門雇用者数6月の数値は、当初8万人がその後6.4万人に修正された)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移

 私は以前から、米国経済のカギを握るのは、住宅市場雇用環境の2つであると主張してきました。

【参考記事】
米景気回復のカギは雇用環境と住宅市場。住宅着工が弱く、米ドルは戻り売り継続!(今井雅人、2011年5月26日)

 その2つの部門で明るい兆しが見えていることは、注目に値すると思っています。

■米国はリーマンショック以来の低迷から脱却か?

 もちろん、欧州の経済は依然として低迷し、緊縮財政策により、当面は低迷が続く可能性が極めて高くなっています。

中国など新興国の景気も成長が鈍化していて、先行きが不透明です。

 そうしたグローバル環境の中で、米国が1国で景気回復していくシナリオは描きづらいのですが、少なくとも、リーマンショック以来の低迷から抜け出す可能性が出てきたということは言えるのではないでしょうか。

 あと1~2カ月の観測が必要ではありますが、サインが出ていることは頭に入れておきたいと思います。


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