■超低金利時代は長期化する?
日本銀行(以下、日銀)が2016年1月に決定した「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入で、金融機関が保有する日銀当座預金(※)の一部に0.1%のマイナス金利が適用されたことを受けて、我々が金融機関に預ける預貯金の金利も下がっています。
(※編集部注:日本銀行が、取引先の金融機関などから受け入れている当座預金のこと)
【参考記事】
●日銀のマイナス金利導入で相場大荒れ! 米ドル/円は急上昇→急反落→ジリ上げ
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日銀のマイナス金利政策が始まった翌2月に、メガバンク3行(三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行)が足並みを揃えるように預金金利を引き下げたことは、覚えている方も多いのではないでしょうか?
普通預金の金利は3行ともに、従来の0.02%から0.001%へ引き下げらました。これは、仮に100万円を普通預金口座に預けていても、年間の利息はたったの10円という散々な状況…。
さらなる低金利時代に突入したことで、三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行は2016年度第3四半期決算で、預金者に支払う利息などをあらわす預金等利回りが、0.00%になったと開示しました。実際には小数点第3位を切り捨てた結果のため、ごくごくわずかな利回りは確保されたようですが、2行ともに、この水準は初めてのこと。
2003~2005年にかけても、メガバンクの普通預金金利が0.001%になったことがありました。あの時は3年でいったん、この超低水準から脱却しましたが、日銀がこのまま金融緩和を続けるのなら、今回は長期に渡って0.001%の超低金利が維持されそうな予感も…。
このように、メガバンクはもとより、他の主要都市銀行の預金金利も壊滅的な状況の中で、今回、あるサービスを利用すれば普通預金でありながら、とんでもない金利がつく口座を見つけたので、ご紹介したいと思います。
■普通預金口座でメガバンクの100倍の金利!?
その、とんでもない金利のつく口座が作れるのは、国内最大級のインターネット通販サイト「楽天市場」を有するIT企業、楽天グループ傘下の楽天銀行です。
その楽天銀行の普通預金口座を、「マネーブリッジ」というサービスを使って楽天証券の口座と連携させるだけで、普通預金口座に優遇金利が適用されるのです。
その優遇金利は、なんと年率0.1%。メガバンク3行の普通預金金利0.001%と比較すると、実に100倍の金利となります!
0.1%なら、100万円の預金で1年に1000円の利息がつくことになりますね。かたや、メガバンクは10円…。この差は大きい!
もともと、楽天銀行の普通預金口座の金利は0.02%とそれなりに高めで、かつ、100万円を主要なネット銀行の1年もの定期預金に預けた時に適用される金利(楽天銀行は0.03%)と比較しても悪くはないのですが、「マネーブリッジ」を利用するだけで、適用金利がさらに5倍に跳ね上がるんです。
(出所・楽天銀行)
しかも、満期まで資金を動かしにくく、決済機能に欠ける定期預金ではなく、ATMでいつでもお金を引き出すことが可能な普通預金口座でこの高水準の金利は、ちょっと他には見当たりません。
■優遇金利の適用条件は超カンタン
優遇金利って聞くと、適用を受けるための条件や手続きがいろいろと厳しいんじゃ…と思ってしまいそうですが、その点も心配ありません。
方法は、楽天銀行と楽天証券の両方に口座開設して、マネーブリッジのサービスに申し込むだけ。楽天証券への口座開設も必要となりますが、金融商品の取引をしなくても問題ありません。
株式や債券などの取引をする予定がなくても、とりあえず、楽天証券と楽天銀行の両方に口座開設して、マネーブリッジの利用を申し込めば、それだけで0.1%の金利がつく普通預金口座が手に入るので、こんなにオイシイ話はないですよね。
しかも、今なら新規口座開設だけでなく、すでに口座を持っていてもマネーブリッジのサービスに申し込むだけで、キャッシュバックが受けられるキャンペーンも開催中です。
最後に詳しく紹介しますので、お見逃しなく!
■マネーブリッジの機能とは?
ここで0.1%の優遇金利を適用するための利用条件となっている「マネーブリッジ」について紹介しておきましょう。
マネーブリッジとは、2011年4月に始まった、楽天証券と楽天銀行の口座を連携させることで利用できるサービスや機能の総称で、申込みに手数料はかかりません。
手数料無料で原則24時間、リアルタイムで楽天銀行と楽天証券の口座間の資金移動が可能となったり、楽天証券のPC・モバイルサイトで、楽天銀行の普通預金口座残高が確認できるなどの機能があります。また、楽天証券での取引に応じて、楽天市場などで使える楽天スーパーポイントが貯まるなど、グループ内の連携が強化されています。
まさに「楽天ワールド」といった感じなのですが、そのマネーブリッジに2017年2月18日(土)から加わった新しいサービス「自動入出金(スイープ)」が、便利そうな機能として注目を集めています。
■余った資金を高金利口座に自動でお引っ越し
「スイープ」機能とは、楽天証券で株や債券などの金融商品に買い注文を出した際、不足資金を楽天銀行の預金残高から、楽天証券の口座へ自動的に入金するというもの。いざ買い注文を出そうと思ったときに必要資金が足りず、急いで入金処理をして、口座に反映されるまで待つなんてこともなくなります。
さらに、所持していた金融資産を売却することなどで生じた、楽天証券の口座にある余剰資金を、毎夜、0.1%という有利な金利がつく楽天銀行の普通預金口座へ、自動的にお引っ越ししてくれるのです。
(出所・楽天証券)
要するに、普段は待機資金を0.1%という高水準の金利がつく楽天銀行の普通預金口座に集中させてくれ、株や債券などを買うときは、必要資金を証券口座へ勝手に移してくれるという、ありがたい機能なんです。
ちなみに、ちょっと話はそれますが、インターネット専業の楽天銀行には店舗や専用ATMが存在しないため、お金をおろすときは、コンビニや一部の都市銀行に設置されている、いわゆる「提携ATM」を利用する必要があります。利用状況によって異なりますが、ひと月に決まった回数を超えると、使用するたびに手数料がかかってしまうのが、ちょっとしたネックです。チリも積もれば、なんとやらですね。
さらに、ATMから楽天銀行の口座に入金するときも、入金額が3万円未満だと、手数料が発生してしまいます。
そこで、楽天証券のリアルタイム入金機能を使って、メガバンクなどの銀行口座から楽天証券の証券口座に入金して、その資金を、スイープ機能を使って楽天銀行の普通預金口座に移す。逆に、楽天銀行の口座から楽天証券の口座に資金を移動させて、そこから自分の持っている手数料のかからないメガバンクのなどの銀行口座へ出金依頼すれば、手数料のムダを回避できるといったワザがあることも、覚えておくとお得です。
■先行していたあの会社より条件は有利
実は、ネット証券最大手のSBI証券にも、約10年前の2007年9月から「預り金自動スィープサービス」という名称で、住信SBIネット銀行の口座と連携して、SBI証券の口座に不足資金を自動的に入金したり、証券口座の余剰資金を住信SBIネット銀行の口座に振り替えてくれる、同等の機能があります。
(出所・住信SBIネット銀行)
しかし、SBIの場合は、住信SBIネット銀行の「SBIハイブリッド預金」という特殊な口座とSBI証券の口座が連携しており、住信SBIネット銀行の普通預金口座からはSBI証券へ預り金が自動的にスィープはしてくれません。「預り金自動スィープサービス」を利用するには、普通預金口座からSBIハイブリッド預金に資金を振り替えておかないといけないのです。
また、SBIハイブリッド預金からは、直接、ATMなどでお金をおろすことはできないので、その際は、SBIハイブリッド預金から普通預金の口座に、再び振り替える手間が発生します。
そしてなにより、SBIハイブリッド預金の金利は0.01%と、「マネーブリッジ」を利用した楽天銀行普通預金口座の金利、0.1%の10分の1です。メガバンクや、住信SBIネット銀行の円普通預金の金利0.001%と比較すると、その10倍の水準で魅力はあるのですが、楽天銀行には大きく水を開けられていますね。
(出所・住信SBIネット銀行)
そう考えると、すぐにお金の引き出しが可能な普通預金口座と証券口座が連携していて、しかも0.1%と、通常の普通預金では考えられない破格の金利がつく「マネーブリッジ」の魅力は、先行してサービスを展開させたSBIを現時点では圧倒しているといえるのではないでしょうか。
■残念ながらFXはスィープの対象外…
楽天証券にはFX取引専用口座として、通常取引の[楽天FX]と、メタトレーダー(MT4)が使える[楽天MT4]があります。
楽天証券の場合、FX専用口座の開設には総合取引口座の開設も必須になっていますが、マネーブリッジのサービスを登録しておけば、[楽天FX]の取引画面だけを使って、楽天銀行のウェブサイトにアクセスすることなく、楽天銀行から[楽天FX]へスムーズに資金を移動することが可能です。
また、マネーブリッジの登録に加え、「ハッピープログラム」という顧客優遇プログラムへ申し込んでおくと、FXの取引に応じて、楽天スーパーポイントも貯まります。この「ハッピープログラム」も申込みに手数料はかかりません。
ただ、今回、マネーブリッジに登場した、資金を自動で移動してくれるスイープ機能は、連携しているのが総合取引口座のみとなっていて、FXは対象外となっています。
(出所・楽天証券)
[楽天FX]や[楽天MT4]では、自動で楽天銀行の口座からFX専用口座に不足資金を入金したり、FX専用口座の余剰資金を楽天銀行の口座に振り替えることはできません。今後、[楽天FX]や[楽天MT4]にも、スイープ機能が実装されれば、さらに便利になりそうですね。
FXを愛するザイFX!読者にとっては、新たな機能がFX取引で使えないのは少し残念でありますが、賢明な方ならFX以外の投資をやるかやらないか悩む前に、楽天証券と楽天銀行に口座開設して、メガバンクと比べて100倍の金利がつく普通預金口座をゲットして、余剰資金や待機資金はそこに入れておきますよね。
■口座開設だけで最大1100円のキャッシュバック
最後に、お待ちかね、キャンペーンの紹介です。
楽天証券および楽天銀行では、スイープ機能のサービス開始を記念して、2017年3月31日(金)までに新規口座開設を申し込んで、4月30日(日)までにマネーブリッジの利用登録をすれば、1000円がキャッシュバックされるキャンペーンを開催中です。
さらに、3月31日(金)までにマネーブリッジへの登録とスイープの設定を済ませるだけで、100円がプレゼントされるキャンペーンも実施中です。
どのキャンペーンも、口座開設やサービスへの登録だけで、入金や取引は一切不要なので簡単ですね。
楽天証券と楽天銀行のどちらか、またはどっちにも口座のない方は、口座開設とマネーブリッジの利用登録で合計1100円がもらえます。すでに両方の口座を持っていても、まだマネーブリッジの利用登録をしていない方には100円というわけです。
現金をもらって、0.1%の(今の日本では)超高金利がつく普通預金口座を持てるチャンスなんて、滅多にありませんから、悩んでいる場合ではないですね。
キャッシュバックキャンペーンが終了する、3月末までの口座開設が絶対にオススメですよ。
(編集部注:本文中に記載した金利は、すべて年利で税引前の数字となります。利息には20.315%(国税15.315%、地方税5%)の源泉分離課税が課せられます)
(※各種キャンペーンの詳しい条件、期間などについては、楽天証券のウェブサイトなどで必ずご確認ください。キャンペーン条件が変更されたり、キャンペーン期間が延長されたり、キャンペーンが終了したりすることなどがあります)
>>>楽天証券[楽天FX]の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>楽天証券[楽天MT4]の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
(ザイFX!編集部・堀之内智)
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