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2年連続爆益!米ドル/円の大きな調整局面も勝ち切り
メルマガトレードで3500pip超!FXプロトレーダー
志摩力男が語る2024年のマーケットとトレード戦略

2023年12月25日(月)10:00公開 (2023年12月25日(月)10:00更新)
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2023年の為替相場は「基本的に円安」だった

 2023年の為替相場は一言で言ってしまうと昨年(2022年)と同じく「円安相場」ではあった。ただ、その内容を見ると昨年とは違いも見られた。

 年初130円程度だった米ドル/円は、127円台まで下落した後は大きな調整を挟みながら円安が進み152円手前まで上昇。昨年の高値水準を付けた。

 金融市場では力強い米国経済を背景に、マグニフィセント・セブン(※)を中心に株価(指数)は上昇。米長期金利が上昇したことから、結果的に米ドル/円では米ドル高・円安トレンドが続くこととなった。

(※編集部注:「マグニフィセント・セブン」とは、GAFAM(アップル、マイクロソフト、アルファベット、メタ、アマゾン)に、テスラとエヌビディアを加えた7銘柄のこと)

米ドル/円&米長期金利 日足
米ドル/円&米長期金利 日足

(出所:TradingView

 一方で、全般的に見れば円安相場だったものの、年初にシリコンバレー銀行の破綻に絡み、これが世界的な金融危機に波及するのではないかという懸念が強まったことから、当初はリスク回避的な動きが主導するのではないかという動きもたびたび見られた。

 また日本では、植田日銀新総裁に対する金融緩和政策からの脱却への期待もあったことから、大きく円安が進むというシナリオも描きにくかった。

3500pips超獲得!志摩力男が総括する2023年の世界情勢と米ドル/円相場

 このように難しい相場が続いた中で、確実にFXトレードで利益を出していたのが志摩力男さんだ。

 志摩さんはゴールドマン・サックス、ドイツ証券といった大手金融機関でプロップトレーダー(自己勘定トレーダー)を歴任した後、香港でマクロヘッジファンドマネージャーを務めるなど、為替の最前線で活躍してきたプロ中のプロ。現在は、ザイ投資戦略メルマガ「グローバルFXトレード!」で情報配信をしていて自身のトレード実績も公開している。

志摩力男プロフィール

 以下グラフは、2023年に志摩さんのメルマガ「グローバルFXトレード!」で配信した米ドル/円トレードの実績をまとめたもの。これを見ると合計で3500pips超える利益をあげている(12月19日時点・ザイ投資戦略メルマガ調べ)。

志摩メルマガ2023年米ドル/円トレード実績

 実は、昨年(2022年)もトレード実績を集計して記事にしたのだが、志摩さんは、米ドル/円のメルマガトレードで5200pipsもの利益を出していた。
【※関連記事はこちら!】
5200pips超獲得した「損小利大」米ドル/円トレードの裏側を大公開!志摩力男が語る2022年の米ドル/円トレードと2023年に向けての新たな戦略とは?(2022年12月21日、志摩力男)

 つまり、米ドル/円のトレードだけで、わずか2年の間に8500pips(85円)以上の利益を叩き出しているのだ。

 しかも、志摩さんは円安が進んでいる中で利益を出しただけでなく、今年の特徴でもあった大きな調整局面でもしっかり利益を出していた。

 ここからは、志摩さんへのインタビューを交えながら、マーケットやトレードを振り返ってみよう。

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2023年の円安は昨年よりも緩やか。年初のシリコンバレー銀行の破綻は今年の大きなポイントになった

 「この1年はちょっと難しい年になりました。

 まず、今年(2023年)の相場は米国の金利が下がって、日本の金利が上がってくるので、円高に向かうと予想された方が多かったと思います。

 毎年元旦(1月1日)の日経新聞には、市場関係者によるその年のマーケット予想が載っていますが、今年については米国がリセッション(景気後退)に陥って、成長率はすごく低くなるとの見方がありました。一方で日本は相対的にOKで、米ドル/円はかなりの円高に向かうとの予想でした。

 ところが、結果的に米国経済は思ったよりも強く、“Higher For Longer”(より高い金利がより長く続く)になった1年だったのではないかと思います」

 今年のマーケットをこのように語る志摩さんだが、志摩さん自身は“Higher For Longer”が続くというイメージだったそうだ。

 一方で、年初にシリコンバレー銀行が倒産した辺りは判断が難しい局面だったという。結果的には何も起こらずに米ドル/円は上昇したものの、クレディスイスという大きな金融機関が吸収合併される事件もあり、今年の大きなポイントになったと話している。

 確かに、年初から金融市場を揺るがす話題が相次ぎ、米ドル/円相場は激しいながらも方向感に欠ける動きに見舞われる中、志摩さんも、利確と損切りを繰り返す苦しいトレードを強いられる場面も見られた。

 以下の【関連記事】をご覧いただくとわかるように、シリコンバレー銀行の破綻が報じられ、金融市場全体が揺れた局面(1月中旬~2月中旬)では、利益を積み上げるどころか吐き出す場面が目立ち、かなり苦しいトレードだったことがうかがえる。
【※関連記事はこちら!】
志摩力男の真骨頂!損小利大で負けないFXトレード実践!なぜ相場に乗れなくても、2023年1~3月の米ドル/円メルマガトレード実績はプラスだったのか?

 「米ドル/円チャートを見ると、今年の方が昨年(2022年)よりも円安が緩やかだったと思います。

 これはやはり、シリコンバレー銀行破綻の際に米国経済に対する懸念が起きたこと、そして、植田日銀総裁が誕生して、もしかしたら金融政策が変わるのではないかという期待もあったのでしょう」

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

 では、植田総裁が就任した日銀について、志摩さん自身はどのように見ていたのだろうか。

 「もっとタカ派的になるのではないかという見方もありましたが、植田総裁なりに前進させたと思います。

 たとえば、YCC(イールドカーブ・コントロール)は事実上なくなりましたし、そういうところまで持っていったというのは本当に努力された結果ではないでしょうか。

 次の段階はマイナス金利の解除になると思いますが、解除ありきというわけではなく、もし円高がこのまま進めば、何もしないという選択肢もあると考えています。解除する理由も特にないし、あくまで円安対策という面もあるのでしょう」

 植田総裁についてこのように語る志摩さん。比較的高評価という印象を受けるが、これは志摩さんが植田総裁のファンということもあるようだ。それはともかく、昨年は10月に政府・日銀による円買い介入があったが、今年は騒がれはしたものの、結局、そういった動きは見られなかった。これについては以下のように話している。

 「(トレードをする上で)介入はあってもなくても良かったのですが、あったほうがわかりやすかったかもしれません。

 ただ、介入はすごく恥ずかしいことなので、国際的な評価から言えば、介入をせずに相場が転換してきたというのはよかったと思います」

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円売り戦略もおかまいなし!米ドル/円大調整局面でも勝ち切る勝負術

 このように語る志摩さんだが、今年の日銀金融政策決定会合はトレードを語る上で鍵になっていたそうだ。

 「今年は基本的に円安だったと思うのですが、ひとつ上手くいった局面があって、それが7月入り直後の米ドル/円が145円ぐらいから138円ぐらいまで大きく調整した局面でした。

 内田副総裁の発言を受けて、マーケットが急に円安方向に行かなくなり、NY市場で徹底的に円が買われました」

 実際、この場面で内田副総裁は「金利操作修正は、バランスとって判断」と発言していた。この発言を見て、すぐさま円高に転換するとはなかなか想定できそうにもないが、志摩さんはメルマガで以下のように配信している。

志摩力男のグローバルFXトレード!
2023年7月11日(火)20:14の配信メール

もう一つは、日銀政策変更への期待でしょう。内田日銀副総裁が「金利操作修正は、バランスとって判断」と日経新聞とのインタビューに答えました。極めてニュートラルな発言に見えますが、解釈のしようによっては、今月末の日銀政策決定会合で政策変更がありうるとも判断できます。ただ、ちょっと穿ち過ぎには見えますが… USDJPY −1.0@142.13   ストップは144.00

 そして以下のチャートは、この局面での志摩さんの米ドル/円トレードをプロットしたものだ。

米ドル/円 2時間足
米ドル/円 2時間足

(出所:TradingView

 円売り戦略は崩していない中、志摩さんはいったん米ドル/円のショート(売り建て)に打って出て、見事に利益を出していた。しかもショートに入ったタイミングは米ドル/円が大きく下がる直前というのはさすがだ。ちなみに、志摩さんはこの調整局面だけで847pips(8.47円)を獲得している。

 「この相場が終わったのは7月の日銀金融政策決定会合で何もしなかったからです。

 そういう意味では、今年は日銀金融政策決定会合が鍵になっていて、そこでわりやすいマーケットの判定があったのでやりやすかったです

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ユーロ/円で4円抜き!米ドル/円ではなくあえてクロス円を選ぶ理由

 また、今年の志摩さんのトレードでは、米ドル/円をメインとしながらもクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)で攻めるトレードをすることもあった。

 「クロス円を取引するメリットとしては、米ドル/円と違って米国の重要なイベントや経済指標の発表があってもポジションをキープし続けることができることです。

 たとえば米雇用統計の発表があった場合でも、そのうち上がるという考えがあるとすれば、最初は米ドル/円の動きに引っ張られて瞬間的に動いたとしても無視することができます」

 今年の志摩さんのクロス円トレードでは、ユーロ/円で会心のトレードがあった。

ユーロ/円 日足
ユーロ/円 日足

(出所:TradingView

 きっかけは、ビルロワドガロー仏中銀総裁のECB(欧州中央銀行)利下げに関する発言だが、志摩さんはこの段階でユーロ/円の売りを仕掛けると、年末に向けて不思議な動きになっていることに注目して売り増していた。

志摩力男のグローバルFXトレード!
2023年12月2日(土)0:52の配信メール

「現時点では利下げを検討する用意はないが、2024年に利下げの問題を検討する可能性がある」、「ディスインフレのプロセスが予想以上に速い」と発言しています。おそらく、どこかでもっと早い段階で報じられていたのでしょう。ユーロ下落が異常でした。EURJPYを打診売りします。EURJPY -0.3@159.85   ストップは161.20

志摩力男のグローバルFXトレード!
2023年12月5日(土)20:13の配信メール

ドル円やクロス円は妙な上下動が起こることが頻発していますが(16時以降のユーロ円の下落反発は不思議な動きでした)が、年末に向けてポジションを調整しようという動きは続くと想定したいと思います。 ユーロ円を売り増しします。 EURJPY −0.3@159.22ストップは161.20円 これでユーロ円は−0.6ショートです。

 そして、円高が進んだ局面で利確している。

志摩力男のグローバルFXトレード!
2023年12月8日(金)1:11の配信メール

円高が進みドル円143.80円前後、ユーロ円155.20円前後まで急落しています。短期的に行き過ぎと思うので、ポジションを利食いします。EURJPY -0.3@159.22 EURJPY -0.3@159.85 ⇒クローズ@155.45

 このユーロ/円の一連のトレードで400pips(4円)超の利益を獲得した志摩さん。このトレードを見てもわかるように、志摩さんは決して急がず材料をしっかり検証してからポジションを売買している。

 「私の場合は、基本的にトレンドフォロワーなので、ここまでくると相場は転換するとか、ここが上限だとか、そういうトレードスタイルではありません。

 たとえば、米ドル高・円安が続いている時には、ここが天井とかそういうことは決めないで、どこまでもその方向で行くというのが正しいと考えています。

 つまり、相場が転換するというのは、転換して初めて何かが起こっているという考え方なのです。

 メルマガやザイFX!で連載しているコラムを読んでいる方の中には、相場が転換しているのを見て相場観を急に変えていると見えるところがあるかもしれません。でもそうではなくて、相場が転換して初めてこの背景には何があるのかを徹底的に調べて、そうした中で考えを変えているのです

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パウエル議長がハト派に豹変した驚きのFOMC!仮に米国が2%利下げしたら、米ドル/円は130円程度?

 ここまで今年のマーケットとトレードを振り返ってもらったが、ここからは来年の見通しについて聞いていこう。

 「この取材の少し前(12月14日)にFOMC(米連邦公開市場委員会)がありましたが、あれは驚きでした。

 政策変更はされていないのですが、事実上、米国は金融政策を大きく変更しました。よって、来年(2024年)早いうちにFF金利(※)を下げることはほぼ確実だと思います。

 パウエル議長は具体的には何も言ってはいないのですが、3月からの利下げが既定路線になっていて、もしかしたら1月からやるのではないかとも思っています。その利下げも、おそらく0.25%を3回とは見られていますが、利下げスピードは加速するかもしれません

(※編集部注:「FF金利」とは、フェデラルファンド金利のことで、FFレートとも呼ばれる。米国の政策金利)

 「今回の米国のインフレ局面において、金融引き締めのスタートが遅かったとすごく批判されましたので、途中から0.75%ずつという、極端な上げ方をするしかありませんでした。

 その反省があるので、結果的に利下げを早くやろうということになったんだと思います

12月FOMCでハト派に豹変したパウエルFRB議長。インフレ局面の対応の遅れを反省し、利下げスピードを速める可能性もあるという  (C)Bloomberg/Getty Images News

12月FOMCでハト派に豹変したパウエルFRB議長。インフレ局面の対応の遅れを反省し、利下げスピードを速める可能性もあるという  (C)Bloomberg/Getty Images News

 「FRBが金融政策を転換したことにより、早期に利下げが始まるとすると、この利下げ局面が究極的にはどこに行くのだろうという話になってきます。

 ターミナルレートという言葉を使いますが、これがどこにあるのかというと、3.25%辺りではないかという見方があります。

 12月のFOMCで示されたドットチャート(ドットプロット)では、2025年は3.25%を示していますが、これはFOMCメンバーの考え方として、ターミナルレートはこの辺だと示しているのだと思います

12月FOMCで示されたドットチャート
12月FOMCで示されたドットチャート

(出所:FRB

 「そうなるとトレーダーの心理として、FOMCではまだ何も起こっていないのですが、FF金利が3.25%の世界では、米ドル/円はどこにあるべきなのだろうと考えて、おのずと相場もそういう動きになってきます。

 これは私の見方ですが、もし仮に米国が2%利下げしたら(FF金利が3.25%に到達したら)、米ドル/円は130円程度ではないかと考えています」

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:TradingView

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FRBの利下げが始まったら、日銀はどう動くのか?

 来年、米国の利下げが始まり、もしFF金利を2%引き下げたら米ドル/円は130円台ではないかという志摩さん。では、日銀はどのように動いてくるのだろうか。

 「2つの考え方があると思います。まずECBの話からすると、ラガルド総裁は利下げなんてまだ考えていないと言っていますが、パウエル議長と同じで急に利下げに言及するわけにもいかないので、周囲のコンセンサスをまとめながら利下げの方向に議論を持っていくのでしょう。

 そうなったとき、周囲の中央銀行が利下げに進む中で日銀は利上げできるのかということなのですが、確かに利上げをすれば円高になるので消費者にとってはうれしいことではあります。しかし極端に円高になってしまうと、日本経済を冷やしてしまうし、せっかく上がった株価も大きく下落してしまうことにもなりかねません。

円高になったら、金融引き締めをする必要がなくなるので、日銀は動かないと思います。しかしながら、マイナス金利をゼロにしたいというのはあると思うので、これをどのタイミングでやるかということになるのでしょう。

 円高になるとやりにくくなってしまうとは思いますが、おそらく予定どおり4月とか、そういったタイミングでマイナス金利をゼロにするぐらいの動きはあると考えています」

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2024年年初から米金融緩和を織り込む相場になればトレードの好機になる

 米国の利下げが現実味を帯びてきたことで、来年は各国の金融政策がテーマの中心になりそうだが、2024年の米ドル/円相場とトレード戦略について、志摩さんはどのように考えているのだろうか。

 「トレードスタイルを何か変えるというようなことは考えていませんが、来年初めは米国の金融緩和を織り込みにいく相場になると思うので、そこはうまく取っていきたいです。

 昨年(2022年)、米ドル/円は151.94円から127.22円まで下落した場面がありました。これと同じことが起こるかどうかはわかりませんが、昨年は政府・日銀による介入でポジションが崩れました。今回は米国の金融政策の転換という、より大きな材料によるもので、一気にキャリートレードが崩れて、円のボラティリティも高まると思います。これはトレードチャンスにもなりえるでしょう。

 米ドル/円が崩れた局面がどういった水準になるかわかりませんが、キャリートレードが崩れて、米国のターミナルレートが3.25%ぐらいになるだろうと想定したとして、日本は相変わらずゼロ金利だった場合、この先どういうトレードをする必要があるのか考えるポイントがきます。

 仮に米10年債利回りが3.5%とか3%を割ってきてしまうと、ちょっとキャリートレードというわけにはいかなくなってくると思います。

米10年債利回り 週足
米10年債利回り 週足

(出所:TradingView

 FRBの利下げが着地して低金利が続くという見通しであれば、米ドル/円は130円ぐらいでヨコヨコという動きも想定されるので、下げる局面でしっかり利益を確保しておかないと厳しい相場になる可能性もありそうです

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:TradingView

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米大統領選挙でトランプ再選なら大波乱!強烈な円高局面を想定

 このように年初の動きを逃すとなかなか厳しい相場になるとの見方をする志摩さん。その後、相場が停滞した後に動きだすきっかけになるイベントとして、11月に行われる米国の大統領選挙を挙げている。

 「ヨコヨコ相場の後に、また米ドル/円が動き出すとすれば、そのイベントは米大統領選挙になるでしょう。

もしトランプ前大統領が再選するようなことになればかなりの波乱で、円高局面になると思います。1回目の就任の時は、トランプ大統領なら米ドル安だろうということでしたが、すぐに切り返されました。

 それは、トランプ大統領が大きな政府で猛烈に減税するとあらかじめ言っていたからです。

 一方で、今回は大規模な減税というのは難しい状況です。多少はやるかもしれませんが、極端に減税をするというようなことはしないと見ています。

 前回のトランプ政権では、優秀なブレーンを集めて彼らの意見を聞きながら慎重に進めていました。

 おそらく、これまでのバイデンの4年間とトランプの4年間、どちらの生活が良かったかと聞かれたら、多くの米国人はトランプの方が良かったと回答するでしょう。

 結局、インフレに参ったよという人が多くて、「バイデン大統領=インフレの人」という気持ちになっているのです

来年11月の米大統領選挙でトランプ氏が大統領に再選されれば大波乱になる  (C) Chip Somodevilla/Getty Images News

2024年11月の米大統領選挙でトランプ氏が大統領に再選されれば大波乱になる  (C) Chip Somodevilla/Getty Images News

プロFXトレーダー・志摩力男のすべてが詰まったメルマガ「グローバルFXトレード!」を羅針盤にして勝てるトレーダーになろう!

 ここまで志摩さんのインタビューを交えてお届けしてきましたが、最後に志摩さんのメルマガ「グローバルFXトレード!」の紹介しよう。

 「これから先も、色々と難しい局面が出てくるかもしれません。

 私のメルマガではしっかりと説明を入れて、マーケットのことをわかりやすく解説しています。

 私は外資系金融機関でプロップトレーダーとして従事してきましたが、そこで培った経験をみなさまにもっともっとお伝えしていきますし、実際に現場で見てきたトップレベルのトレーダー達がどういう考えを持ってトレードしてるのか、どういう相場感で戦っているのか、そういうこともお伝えしていきます。

トレードをしていると判断に迷う局面もたくさんあるとは思いますが、そこには理由があります。どのような背景があってマーケットが動いているのかということも、しっかり解説していきます。ほかにも、私の売買実績も公開していますので、こちらも参考にしてください」

 志摩さんからのメッセージにもあったように、ザイ投資戦略メルマガで提供中のメルマガ「グローバルFXトレード!」は、丁寧な解説でFX初心者にもわかりやすいことで定評がある。2024年はFXトレードをやってみようと思っている人、すでにFXをしていてもっとうまくなりたい人まで、メルマガ「グローバルFXトレード!」を羅針盤にしてトレードに臨んでみてはどうだろう。

(取材・文/ザイ投資戦略メルマガ 撮影/和田佳久)

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