米ドル/円115円近辺には、何があるのか!?
3月米FOMCで利上げ実施でも冷静な対応を

2017年03月09日(木)16:30公開 (2017年03月09日(木)16:30更新)

今井雅人

■米ドル/円115円近辺では、売買も激しく交錯しそう…

しかし、もしそうであったとしても現在の市場環境を見ると、大幅に米ドルが上昇するか？という点には、やや疑問が残ります。

ポジション的に見ても、たとえば、ＩＭＭ（国際通貨先物市場）のポジションでは、一時から見ると半分程度に減少してきているものの、米ドル/円のポジションは依然としてドルロングになっていて、なかなか米ドル高材料に反応しづらい状態になっています。

ＩＭＭ（国際通貨先物市場）のポジション状況

チャート的に見ても、米ドル/円は115円前後で頭が重く、ここを抜けていけるのかどうかが微妙なところです。

ちょうど、一目均衡表の雲も来週（３月13日～）以降、ねじれを生じたあと、新たな雲を形成することになりますが、その雲の上限が115円近辺にきているので、ますますこの水準が大きなポイントになってくると思っています。

この水準には、大量のオプションも設定されており、オプション絡みの売買も激しく交錯することが予想されています。

米ドル/円日足

（出所：Bloomberg）

長期的には米ドル高という見方は崩してはいませんが、残念ながら、市場には、まだそれほど大きなエネルギーをあまり感じない状況です。

たとえ３月ＦＯＭＣで利上げが実施されたとしても、米長期金利が直近のレンジを上抜けて、大きく上昇していくかどうかも定かではありません。

大きな期待は持たず、冷静に対応する必要があるのではないかと考えています。

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