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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

「円キャリー」復活の環境も整ってきた!
ドル/円の上昇基調は徐々に鮮明になる!!

2012年02月16日(木)16:47公開 (2012年02月16日(木)16:47更新)
西原宏一

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 日銀の発表後に、安住財務相が「実質的にインフレターゲット設定と受け止めている」とコメントしたことも影響しているようです。その後、海外勢からの円売り圧力は増大しました。

 米ドル/円は、78円台に乗せてからも上昇を続けており、2月15日(水)には一時78.67円をつけています。前回のコラムでターゲットとして示した79.00円に急接近する展開です。

米ドル/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足

 その後、78.80~79.20円には、本邦輸出企業の米ドル売りのオーダー、さらに、欧米勢の利益確定の米ドル売りも控えていると観測されるため、さすがに伸び悩んでいますが、本稿執筆時点でも78.45円レベルを維持しており、引き続き底堅い展開となっています

■「円キャリートレード」が復活か?

 ところで、2000年代半ばは、ゼロ金利を継続していたのは日本だけでした。したがって、低金利の円を売って高金利通貨を買い、その金利差を享受する「円キャリートレード」が、当時は全盛となっていました。

 それが、2012年に入ってから「ドルキャリー」という言葉が聞かれ始め、さらに、昨年末にECB(欧州中央銀行)が実施した「LTRO(3年物無制限資金供給オペ)」の影響で、今では「ユーロキャリー」という言葉まで出てきています。

 しかし、「キャリートレード」の対象となる通貨は、「金融緩和傾向にあること」はもちろん、「ボラティリティ(変動幅)が低いこと」も重要です。

 その点では、不安定な値動きを続けるユーロと比較すると、米ドル/円は極めてボラティリティが低い通貨ペアです。

 こうしたことが背景となり、「円キャリートレード」が再開される環境が整いつつあると言えるのです。

ヘッジファンドの米ドル/円に対する目線は、さらに上へ

 米ドル/円は、2007年以降続いてきた長期の円高トレンドが終えんしつつあり緩やかな上昇基調となっています。

米ドル/円 月足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 月足

前回のコラムでご紹介した米ドル/円の79.00円というターゲットは達成しつつあります。ヘッジファンドの友人の米ドル/円に対する目線は、さらに上へとシフトしており、82円あたりをメドに戦略を組み直しているもようです。

 3月の本邦の期末に向けて、リパトリエーション(本国への資金送還)による「米ドル売り」が持ちこまれると予想されるため、いったんは、米ドル/円が下押しする局面もあるでしょう。

 しかし、米ドル/円は欧州債務問題の混迷の中でも、大きく値を崩しませんでした

ここから、上昇トレンドが徐々に鮮明になってくるのではないでしょうか?


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