みなさん、こんにちは、葉那子です。
今回は、スイスショックが原因で口座が閉鎖状態となった、アルパリジャパンの乗り換え先となりそうな、国内のメタトレーダー(MT4)口座を探してみました。
■スイスショックによるFX会社への打撃
2015年1月15日(木)、SNB(スイス国立銀行[スイスの中央銀行])によるユーロ/スイスフランの防衛ライン撤廃を受け、ユーロ/スイスフランは数十分で約3800pips暴落するなど、マーケットは一時、大混乱となりました。
【参考記事】
●ユーロ/スイスフランが約3800pips大暴落! スイス中銀が防衛ラインの撤廃を発表!
●プライスが消えた…。現役インターバンクディーラーが語ったスイスショックの瞬間
●スイスショックで借金の悲劇!個人投資家を直撃、裁判への動きも…
FX業界においては、相場の急変動で有効証拠金以上の損失を被った投資家も少なくありませんでした。
特に海外FX会社への打撃が大きく、顧客が被った損失を肩代わりしきれなくなったアルパリ(UK) Limitedは、2015年1月16日(金)に破綻することを発表。
これを受け、アルパリ・グループの日本法人であるアルパリジャパンでも、すべてのポジションが強制的に決済されました。
また、アルパリ(UK) Limitedのほかにも、米大手FX会社のFXCMも、顧客による損失が2億2500万ドル(約263億円)にまで膨らみ、一時は危機的状況に陥りましたが、米複合企業ルーカディア・ナショナル(米投資銀行ジェフリーズの親会社)から、3億ドルの資金支援を受けることで、最悪の事態は免れました。
幸い、FXCMジャパン証券は日本で登録されている独立法人であり、この騒動によるFXCMジャパン証券の財政基盤への影響はなかったようです。
【参考記事】
●スイスショックでアルパリUKが破綻! スイスフラン大暴騰で損失をカバーできず
●ついに破綻も! スイス中銀の爆弾発言は欧米のFX会社にどう影響したのか?(広瀬隆雄)
■選ぶなら「完全信託保全」のFX会社!
アルパリジャパンを除けば、スイスショックによる国内FX会社への影響は限定的だったものの、アルパリジャパンで取引をしていた方は、代わりとなる口座を見つけなければいけません。
アルパリジャパンには、メタトレーダー(MT4)のシステムを採用した[スタンダード口座]と[プロ口座]、CURRENEX系システムを採用した[アルパリダイレクト]がありました。
特にアルパリジャパンのメタトレーダー(MT4)は、メタトレーダー(MT4)口座としてはスプレッドが狭く、[スタンダード口座]なら1000通貨単位の取引ができて、さらに1週間の日足のローソク足が5本と正常な本数。閉鎖状態となってしまったのが惜しいくらいのスペックを持っていました。
そんなアルパリジャパンの乗り換え先を探すにあたり、スプレッドなどの取引コスト以外にも、先日のスイスショックのような異常事態が発生した際、FX会社が顧客の資産が保全できるかどうかという点も重要なチェック項目となります。
今回、当記事でご紹介するメタトレーダー(MT4)取り扱い会社は、すべて日本国内の会社であるため、完全信託保全のシステムを採用しています。これにより、万が一、会社が破綻した場合でも、顧客の証拠金は基本的には安全に保護されることになっています。
■米ドル/円スプレッド0.3銭原則固定のMT4口座!
では、国内の主要メタトレーダー(MT4)口座の基本スペックを比較してみましょう。
(※)スプレッドはすべて、例外あり
主要通貨のスプレッドや日足の本数、そして通貨ペア数などを総合的に比べてみると、OANDA Japan[MetaTrader4・ベーシックコース]が良さそうですね。
米ドル/円0.3銭原則固定、ユーロ/米ドル0.5pips原則固定は、低スプレッドで有名なあのGMOクリック証券[FXネオ]と同水準です。
ただし、OANDA Japan[MetaTrader4・ベーシックコース]は、1回の最大取引数量が10万通貨までというところに注意しなければいけません。
OANDA Japanのもう一つのメタトレーダー(MT4)口座、[MetaTrader4・プロコース]であれば、1回につき300万通貨までの取引が可能ですが、米ドル/円スプレッドは0.7銭原則固定、ユーロ/米ドルは0.8pips原則固定など、スプレッドが[MetaTrader4・ベーシックコース]よりは広くなります。
けれど、[MetaTrader4・ベーシックコース]よりは広くなるとはいえ、[MetaTrader4・プロコース]のスプレッドも、メタトレーダー(MT4)口座の中では十分に狭いほうです。
1回10万通貨以下で取引する方であれば、OANDA Japan[MetaTrader4・ベーシックコース]が最適だと思いますが、大口で取引する方でも、OANDA Japanの[MetaTrader4・プロコース]はいい選択肢ではないでしょうか。
■日足のローソク足も要チェックポイント!
また、メタトレーダー(MT4)口座においては、1週間の日足ローソク足の本数も結構、重要なチェックポイントです。
メタトレーダー(MT4)のチャートは、基本的にどの口座も同じシステムなのですが、起点とする時間をどこにするかで、通常、1週間では5本になるはずの日足ローソク足が6本あるFX会社も存在します。
ちなみに、FXCMジャパン証券[MT4口座]は、2014年12月に6本から5本へ変更しています。
【参考記事】
●1週間の日足は5本?6本? MT4チャートのローソク足、その本数のナゾに迫る!
●MT4口座が純粋なインターバンクレートに完全移行! 1週間の日足を5本に変更!
この日足本数問題は、テクニカル分析や、EA(自動売買プログラム)を使った取引に特に大きく影響するため、しっかり確認しておきましょう。
スプレッドや日足本数など、目に見えやすいスペックで比べる限り、OANDA Japanがアルパリジャパンの乗り換え先として最適のようですが、各社メタトレーダー(MT4)口座にはそれぞれ特徴があるのも事実。
たとえば、FXCMジャパン証券[MT4口座]はインターバンクそのままのレートで取引できる新タイプのNDD(ノン・ディーリング・デスク)口座となっています。レートの透明性を重視したい人には良い口座ではないでしょうか。
【参考記事】
●純粋なインターバンクレートで取引可能! MT4でスプレッドがゼロになる瞬間も目撃!
FXCMジャパン証券[MT4口座]は1000通貨単位で取引できますし、1週間の日足ローソク足の本数も5本です。
また、FXトレード・フィナンシャル[FXTF MT4]であれば、「FXTF Mini terminal」といった独自ツールが用意されているのが特徴で、メタトレーダー(MT4)口座の中ではスプレッドも比較的狭い方です。
このほか、約定スピード、経済指標発表時のスプレッドの状況といったことなどは実際に使ってみないと、実感としてよくわからないものです。OANDA Japan以外にも、実際にいくつかの口座で取引をしてみて、相性のいい口座を見つけることをおススメします。
>>>OANDA Japan[MetaTrader4・ベーシックコース]の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>FXCMジャパン証券[MT4口座]の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>FXトレード・フィナンシャル[FXTF MT4]の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
(ザイFX!編集部見習い・葉那子)
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