金曜日は朝からドル円が79円台から80円台に戻してスタート。これは日経新聞の朝刊に年金運用の不正が大きく取り上げられたこともあろう、日本売りの様相を呈するのではないかとの観測に基づく面もあった。日本人は気軽に考えているのかもしれないが、海外勢はこのような不祥事を極端に嫌う性向が強い。
アジア時間では反応薄でも、海外市場にシフトすれば、いっせいに円売りにつながるのではないかという見方が出てきてもおかしくはない。ましてや76円台から80円台まで1週間余りで駆け上がってきた直後でもあるので、十分に買い切れていないプレーヤーも多いことだろう。
そうした出遅れ気味のドル円ブル派にとっては、80円台であっても買っていけるだけの根拠を得たことになる。私もドル円はちょっとブルになりかかっていたところなので、株価の急激な上昇でもあればドル円を目をつぶって買っていこうと考えていたのだが、やはり週の高値である80.40を完全に上回ってきてからである。
欧州時間が近づくと、いよいよドル円は高値トライが始まった。ユーロ円のほうが勢いがありそうだが、ドル円のほうが前日の安値が79.83なので近いところにストップ注文を置ける。79.80でロスカットすることにして、79.48でドル円を買っていった。買った後は80.65近くまでは上がったが、さすがに一服している。その半面、ユーロ円は押し目もなく堅調に推移。あ~、また選択ミスか。とりあえずストップ注文も置いてあるのだから、しばらく様子を見るしかない。
私の最大の関心事は株価であった。円が全面安の相場になっているのだから、リスクテークでそうなっているのか、純粋に日本売りの側面を持って円が売られているのかを判断しなくてはいけない。米国株がオープンするまでは6時間近くもあり、グローベックスでは米国株はあんまり値動きがない。
その一方で日経先物がナイトセッションに入ってから値を飛ばし始め、東京クローズが9640円で高値引けしているのに、さらに高値攻めをして9700円台をやっている。これではリスクテークのほうだといわんばかりだ。まあ、私にとってはリスクオンであろうが、日本売りであろうが、ドル円ロングなのだから構わないのだが…。