■米テーパリングは粛々と! 豪ドル/米ドルの上値限定的
みなさん、こんにちは。
注目された2月22日(土)~23日(日)のG20(20カ国地域財務相・中央銀行総裁会議)は、無風通過。
声明文には「5年間で2%以上の成長目標」というのが盛り込まれていますが、単なる目標なので影響はなし。米国のテーパリング(※)についてのコメントはありませんでした。
結果、米国のテーパリングは粛々と続き、「新興国から先進国へ」という資金の流れは変わらず。
つまり、豪ドル/米ドルの上値は限定的となる可能性が濃厚です。
(※ 編集部注:「テーパリング」とは、米量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
■中国人民元が急落! 不安定な展開…
G20後、米ドル/円は102円台での膠着が続いていますが、他の市場では混乱が続いています。
G20後の2月25日(火)には、「中国の興業銀行が不動産の審査基準を厳格化した」とのことで上海株が下落。中国人民元は急落しました。
(出所:CQG)
一方、トルコリラや南アフリカランドなどの新興国通貨もじり安に推移しており、新興国不安は続いていますが、米国株は底堅く推移。
結果、一方的なリスクオフの展開とはならず、豪ドルクロス(米ドル以外の通貨と豪ドルとの通貨ペア)も乱高下しており、不安定な展開となりました。
■ウクライナ情勢への懸念から新興国通貨は上値重い
しかし、2月26日(水)の欧州市場では、「ロシアの国防軍が厳戒態勢に」との報道を受けて、再びマーケットはリスクオフへ。
ウクライナ情勢に関しては、パラリンピック(3月7日~3月16日予定)を控えているため、現時点では軍事介入の可能性は低いものの、新興国通貨は、こうした環境下では上値が重くなります。
豪ドル/米ドルは、0.91ドル台回復に失敗。節目の0.9000ドルを割り込み、0.8916ドルまで急落。
豪ドル/円は91.25円まで下落しました。
下の図は、豪ドル/円の日足です。
(出所:米国FXCM)
豪ドル/円は、何度か200日移動平均線を抜けるシーンもあるのですが、きわめて短命。200日移動平均線に上値を抑えられて、じり安の展開。
また、豪ドルは、同じ資源国通貨のNZドルや…
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