■ダブルバズーカ効果で、米ドル/円と日本株は堅調
みなさん、こんにちは。
今月、11月に入ってからの米ドル/円の上昇は止まらず、今週(11月10日~)は一時、116.10円まで上昇。
(出所:米国FXCM)
日経平均は1万7400円を回復。
(出所:株マップ.com)
黒田バズーカ2+GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の新ポートフォリオのダブルバズーカの効果は凄まじく、米ドル/円と日本株は堅調な動きが続いています。
【参考記事】
●日銀とGPIFのダブルバズーカ炸裂で、ドル/円は120円へ向け上昇の可能性濃厚(11月6日、西原宏一)
■消費増税援護射撃のダブルバズーカだったはずだが…
堅調に推移してきた米ドル/円と日経平均ですが、今週(11月10日~)はある報道によって、どちらもボラティリティが急速に高まって乱高下しています。
それは、日本の消費増税延期という報道。
日本の消費増税に関しては、2014年7-9月期のGDPの結果を見て判断すると言われています。その速報値は来週、11月17日(月)に発表予定。
日本7-9月期GDPは11月17日(月)8時50分の発表
(詳しくはこちら → 経済指標/金利: 各国GDP成長率の推移)
日本政府はすでにGDP・速報値の数字を入手しており、その数字は、消費増税を行えるほど芳しいものではないというのがマーケットのコンセンサス。
その援護射撃として10月31日(金)のダブルバズーカが行われたというのがマーケットの共通認識となっています。
■黒田日銀と政府の間に共通認識はあるのか、疑問が噴出
ところが、今週(11月10日~)になって、衆議院解散・総選挙・消費増税延期という報道が流れています。
衆院選、12月14日投票で調整へ、消費増税は1年半延期論
11月12日(ブルームバーグ):安倍晋三首相が2015年10月からの消費増税の延期を決断して衆議院を解散した場合、総選挙は12月2日公示-14日投開票の方向で調整される見通しだ。自民党の選挙対策に詳しい関係者2人が明らかにした。解散風はやまず、各議員は選挙に向けた準備を急いでいる。
消費税の再増税については、本田悦朗内閣官房参与や山本幸三衆院議員らが17年4月までの1年半延期を主張。同関係者のうち1人と他に自民党議員1人が、首相が増税を延期するならこの案を採用するとの見方を示している。
本田氏は今月12日、国会内で開かれた鳩山邦夫元総務相ら自民党の議員グループの会合で講演し、消費増税を決めた民主、自民、公明3党の合意は「アベノミクスとは何の関係もない」と指摘。持論の1年半延期をあらめて提案した。
出所:Bloomberg
これで、消費増税の援護射撃としての黒田バズーカ2という認識は霧散します。
結果、10月31日(金)に追加緩和を打ち出し、異次元緩和を強化した黒田日銀と政府の間に共通認識はあるのかということが話題になり、マーケットはいったん混乱。
日経平均は高値圏で乱高下。
(出所:株マップ.com)
米ドル/円にいたっては、115.00~116.00円の米ドル高値圏で何度も往復するという荒れたマーケットになっています。
(出所:米国FXCM)
ただ、黒田日銀とGPIFは選挙騒動の中、変わることなくマーケットに参入している模様で、マーケットは徐々に落ち着きを取り戻しています。
前述のように米ドル/円のボラティリティが…
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