■アベノミクスに対する批判や擁護のコメントで乱高下
みなさん、こんにちは。
先週(2月4日~)後半からの米ドル/円相場は、92円~94.50円の米ドル高値圏で方向感なく乱高下しています。
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
これは、今週(2月11日~)後半のG20に向けて、各国からアベノミクスに対する批判と擁護のコメントが錯綜したことが要因。
一番、反応が大きかったのが、ブレイナード米財務次官の「日本の成長支援・デフレ脱却に向けた措置を支持」するというコメントでした。
このコメントを受けて、米ドル/円は一時、94.46円まで急伸しました。
ただ、彼女は「世界が通貨安競争に陥らないよう、主要20カ国・地域(G20)が約束する必要がある」とも述べ、行き過ぎた円安誘導とならないように釘を刺しています。
米ドル/円の95円近辺はオプションのバリアが並んでいることに加え、上記の彼女のコメントから、米ドル/円がこのレベルからさらに急伸するのも困難でしょうから、当面は95円で頭を抑えられそうです。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
その後、G20諸国からアベノミクスに対して批判や擁護のコメントが多く報道され、ここ数日の米ドル/円相場はヘッドラインに振り回されて乱高下するも、結局93.00円~94.00円の狭いレンジの中で展開しています。
結局、多くの当局者が述べていることは、為替相場を意図的に目標にしなければ「無制限に、金融・財政政策は打てる」ということです。
そのため、今週(2月11日~)に入ってからは、本邦当局から為替相場に関する発言は皆無でした。
■米ドル/円は3カ月で約15円も上昇!
しかし、日本銀行が大胆な金融緩和を進めることが(過度な動きがあれば、それに対処することを前提に)、可能であることは確認されたわけですので、中長期での円安トレンドは変わりません。
欧米ヘッジファンドの米ドル/円に対する中期の見方は変わらず、短期では95円、中長期では100円といったところ。
このところ6 monthで1ドル=100円のオプションに関する問い合わせも増えてきている模様です。
短期の米ドル/円の上値メドであった95円に接近してきたことから、欧米のヘッジファンドから利益確定の米ドル売りが散見されてきました。
日本の衆議院が解散した2012年11月16日の米ドル/円は80.00円程度でしたが、2月14日(木)時点の高値は94.41円です。
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
3カ月という短期間で米ドル/円は約15円も上昇しているわけですので、ヘッジファンドがポートフォリオの一部を利益確定するのも当然ではないでしょうか。
2月14日(木)には…
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