みなさん、こんにちは。
■欧州問題で、リスクアセット通貨の下落が鮮明になっている
毎週のようにご紹介している欧州の債務問題ですが、年末に向けて、事態はますます悪化の一途をたどっています。
影響は、その通貨である「ユーロ」よりも、他のリスクアセット通貨の下落という形で現れています。
先週のコラムでご紹介した英ポンド/米ドルは軟調に推移し続けており、11月23日(水)の海外市場では一時1.5494ドルまで下落し、下値メドの1.5300ドルに向けて続落している最中です(「ユーロ圏の混乱が深まり他通貨にも波及。なのになぜ、足元のユーロ安は限定的か?」を参照)。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 4時間足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 4時間足)
また、同様にこれまで取り上げてきたリスクアセット通貨の豪ドル/円も、11月23日(水)に75円を割り込み、その後も下落しています。
■独国債入札が不調に終わり、仏格下げが間近に迫ってきた
このようなリスクアセット通貨の下落の背景には欧州の債務問題があるわけですが、先週までは、その通貨である「ユーロ」の下落は限定的でした。
それは、先週のコラムでご紹介したとおり、欧州の金融機関によるレパトリエーション(本国への資金送還)のためと見られています(「ユーロ圏の混乱が深まり他通貨にも波及。なのになぜ、足元のユーロ安は限定的か?」参照」)。
ところが、11月23日(水)に行われたドイツ国債の入札が不調だったことから、ユーロの下落は鮮明になってきました。
このドイツの10年物国債の入札では、予定額の60億ユーロのうち、ドイツ連銀が全体の39%を購入し、金融機関による落札は36億4400万ユーロにとどまりました。芳しくない結果です。
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