■豪ドル/米ドルは1カ月強で1000ポイント急落!
みなさん、こんにちは。
過去のコラムで集中してご紹介してきた、ヘッジファンド注目の豪ドル/米ドルですが、1カ月強で約1000ポイント急落しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
【参考記事】
●日経平均大暴落! 豪ドルに悪材料続出! 急落中の豪ドル/円、下値メドは95円か(2013年5月23日、西原宏一)
●豪ドル暴落! 豪ドル/ドルがパリティ割れ。為替専門のヘッジファンドもショート狙い!(2013年5月16日、西原宏一)
●豪州利下げで金利は史上最低の2.75%に。ジョージ・ソロスが豪ドル売りという報道も(2013年5月9日、西原宏一)
●ドル/円は95~100円の浜田レンジに収束。7月までの利下げが濃厚な豪ドルに注目!(2013年5月2日、西原宏一)
2013年は、米ドル/円の暴騰、英ポンド/米ドルの急落に加え、豪ドル/米ドルが短期間で調整なく急落したことで、多くのヘッジファンドの半期パフォーマンスは良好のようです。
豪ドル/米ドルは、RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])が高水準であると指摘したレベルの下限である0.95ドル台に突入。
【参考記事】
●豪州利下げで金利は史上最低の2.75%に。ジョージ・ソロスが豪ドル売りという報道も(2013年5月9日、西原宏一)
豪ドル/米ドルの流れはまだ下落ですが、0.95ドル台に到達したことで、一方的な急落は沈静化しました。
ただ、0.95ドル台に突入したことで、マーケットのボラティリティが急騰し、0.95~0.97ドルの狭いレンジで乱高下するマーケットになっていますので、現在のレベルでの豪ドル/米ドルへの参入は、ていねいに戻りを売っていきたいところ。
中期の次のターゲットは、変わらず0.9000ドルです。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
■株の動向が為替に影響!
さて、5月23日(木)の日銀による金融調整がきっかけとなり、「5/23ショック」という言葉まで飛び出すほどの大きな下落を演じた日経平均は、その後も続落しています。
(出所:株マップ.com)
以前なら、為替の動向が株式市場に大きな影響を与えていたことが多いのですが、今はまったく逆。
為替トレーダーも、株の動向を横目で見ながらトレードをする状況が続いています。
その株式市場は、ボラティリティが急騰しており、市場はかなり神経質な展開となっています。
それにつられるように、米ドル/円も乱高下しながら、終わってみれば下値を模索している展開。
■米ドル/円は月足陽線の連続記録更新なるか?
米ドル/円の月足は、これまで最大7カ月しか陽線が続いたことがありません。
過去、明確に月足が7連騰したのは、以下のとおりです。
1981年1月~1981年7月
2000年9月~2001年3月
(出所:米国FXCM)
(出所:米国FXCM)
今回は、先月までで7連騰となっています。
(出所:CQG)
仮に、5月も陽線で終われば、まさに米ドル/円は異次元の域に入ります。
5月も残すところあと1日。
そして5月の始値は97.43円でした。
加えて、米ドル/円の100円台は買いがかなり並んでいるため、5月も陽線引けとなる可能性が濃厚でしょう。
■100円を割り込むと、調整が深くなる可能性あり!
ただ、米ドル/円は100円台で下げ渋っていますが、ヘッジファンドの半期末を控えて、彼らからの利益確定売りが断続的に持ち込まれているため、上値も重いのです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
5月の米ドル/円のクローズに、注目が集まるところです。
本稿執筆時点の日経平均は、1万3750円を割り込んできており、連れて米ドル/円も101.00円を割り込み、軟調に推移。
日経平均の日足は、デマークのTDコンボ(※)でもカウントダウンを終了しており、反落を示唆しています(チャートはコピーライトの関係で掲載できません)。
米ドル/円も104.00円のバリアブレイクに失敗してからは、徐々に値を下げてきており、日経平均とともに調整が続いています。
仮に100円を割り込むと、調整幅が深くなるため要注意です。
(※編集部注:「TDコンボ」とは、米テクニカルアナリストのトーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標の1つ)
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
日銀の金融調整をきっかけに調整色を深めてきた、日経平均と米ドル/円に注目です。
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