■ユーロ/米ドル、わずか2日で450pips急騰!
みなさん、こんにちは。
7月11日(木)未明、東京市場で米ドルが急落しました。
米ドル/円も98円台前半まで急落していますが、特筆すべきは、ユーロ/米ドルが7月9日(火)の安値からわずか2日で、約450pipsも急騰していることです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
ユーロ/豪ドルなどのユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)も暴騰しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロvs世界の通貨 1時間足)
主に、マーケットの米ドルロングが急激に調整されたという展開になっています。
■ECBドラギ総裁は「われわれの出口はかなり遠い」と発言
ここで、先週(7月1日~)からのマーケットを振り返ってみます。
まず、先週(7月1日~)注目されたECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])による政策金利発表ですが、多くの市場参加者が想定していた以上に、マーケットのドライバーとなり、相場の主役はユーロと英ポンドへ移りました。
最近の新興国経済の後退から考えると、ドイツが輸出の落ち込みから回復する見込みは少なくなってきました。
特に中国経済の減速が、オーストラリアのみならず、ドイツ経済にも大きな影響を与えています。
こうしたユーロ圏の成長の減速が鮮明になってきたことを背景に、ドラギECB総裁は、初めてフォワード・ガイダンス(先行きの手がかり)を導入しました。
そして、ドラギECB総裁の以下のコメントに注目。
「金利は長期にわたり、現行水準かそれ以下に」
「EXTENDED PERIOD IS NOT 6 MONTHS, IT’S NOT 12 MONTHS, IT’S AN EXTENDED PERIOD OF TIME(6カ月でも12カ月でもない。長期的ということだ)」
「OUR EXIT IS VERY DISTANT(われわれの出口はかなり遠い)」
FRB(米連邦準備制度理事会)は出口を模索しているわけですが、ECBは「OUR EXIT IS VERY DISTANT(われわれの出口はかなり遠い)」というスタンスなので、ユーロ/米ドルの下落が鮮明になったのです。
加えて、7月9日(火)には、ECBのアスムッセン理事が…
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