■キー首相がNZドルの下落スピードについてコメント
みなさん、こんにちは。
当コラムで連続して取り上げているNZドルですが、7月20日(月)に特記すべきコメントがありました。
【参考記事】
●ハト派的な米FOMCで米ドル/円急反落!NZドル/円が80円割れ濃厚な理由とは?(6月18日、西原宏一)
●フランスがユーロ圏・EU離脱(Frexit)!? ユーロ/ドルが1000pips下落するとの予想も(6月25日、西原宏一)
それは、ニュージーランドのキー首相のコメント。
「NZドルは予想しているより早く下落した」
このコメントが発せられたのが、NZドル/米ドルの0.6500ドルレベル。
(出所:米国FXCM)
以前、このコラムでご紹介したとおり、NZドル/米ドルの0.6500ドルというレベルは、2014年9月に、キー首相自らがターゲットとしたレベルです。
「ニュージーランドドル(NZドル)にとって、いわゆるゴルディロックス(景気が過熱しすぎず不況でもない、ほどよい状態)な水準は1NZドル=0.65米ドル前後だ」
【参考記事】
●ドル/円は110円到達でスピード調整入り。首相の口先介入で急落のNZドル、今後は?(2014年10月2日、西原宏一)
■NZドル/米ドルは2カ月半で1200pips急落
キー首相のコメントにより、今週(7月20日~)のNZドル/米ドルは調整局面入り。
(出所:米国FXCM)
もっとも、NZドル/米ドルは、2015年4月下旬の0.77ドル台ミドルから、7月16日(木)の0.6497ドルまですでに急落しています。
つまり、わずか2カ月半で1200pips、米ドル/円で考えれば12円急落しているわけですので、キー首相がコメントしているように、下落のスピードが速すぎることは否めません。
(出所:米国FXCM)
自分が使用しているデマーク(※)のオシレーターも、7月16日(木)に「売られすぎ(over sold)」が点灯していたため、先週末(7月17日(金))には自分も含め、多くのトレーダーはNZドル/米ドル、NZドル/円をスクエアにしていました(これについては、7月16日(木)配信のメルマガ「ザイFX!×西原宏一 FXトレード戦略指令」を参照してください)。
(※編集部注:「デマーク」とはTDシーケンシャルなどのテクニカル指標を開発したトーマス・R・デマーク氏のこと)
【参考コンテンツ】
●「ザイFX!×西原宏一 FXトレード戦略指令」
マーケットがかなり、NZドルショートに傾いていたこともあり、NZドル/米ドルはいったん0.66ドル台ミドルまで反発。同様にNZドル/円も82円台ミドルまで上昇しました。
(出所:米国FXCM)
そして、キー首相のコメントを受け、さらに注目度が上がったのが本日(7月23日)早朝のRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])からの金融政策発表でした。
7月23日(木)早朝のRBNZでは、政策金利を0.25%引き下げて…
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