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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

NYダウ2万ドルもドル/円の反応鈍い…。
シムズ教授の講演でヘリマネ相場が再来?

2017年01月30日(月)19:33公開 (2017年01月30日(月)19:33更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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■日銀テーパリング疑惑に記者の質問が出るはず

今週(1/30~)はイベントが多いですよね。明日、1月31日(火)は日銀会合の結果が公表されます。


先週、1月25日(水)、日銀が中期債の買いオペを見送ったことが「テーパリングか?!」と市場をザワつかせましたが、27日(金)には買い入れ額を増額しました。


この意図について記者会見では質問が出るでしょうね。

間違いなく出るでしょう。ただ、黒田総裁の発言で神経質な動きをすることはあっても、大きな流れが出そうな感じはありません。


シンガポールは今日、1月30日(月)まで、香港は31日(火)まで春節で休場ですし、東京時間の流動性は薄くなっています。

2月1日(水)深夜にはFOMC(米連邦公開市場委員会)。こちらも日銀と同様、政策は据え置きの見通し。


今年(2017年)は3回ほどの利上げが予想されていますが、今年最初の利上げが6月になるのか、あるいは3月なのか――2月3日(金)の米雇用統計で、それを占うことにもなりそうですね。

米雇用統計

米雇用統計は2月3日(金)22時30分の発表
(詳しくはこちら → 経済指標/金利: 米国主要経済指標の推移


■シムズ教授講演でヘリマネ相場の再来も

日米で中銀会合が続きますが、市場の注目を集めるのは、やはり、トランプ米大統領。


普通、選挙公約の実行には時間がかかるものですが、これもあれもとトランプさんは次々と実行しており、すでに14の大統領令に署名しました。


遠くないうちに大規模なインフラ投資や減税に着手してくるでしょうし、それは米ドル高要因となるはずです。

【参考記事】
NYダウはついに2万ドルの大台達成! 米ドル/円反発のカギは金価格が握る?(1月26日、西原宏一)

すでに14の大統領令に署名しているトランプ米大統領。大規模なインフラ投資や減税にも着手してくれば、それは米ドル高要因になる!? (C)Alex Wong/Getty Images

すでに14の大統領令に署名しているトランプ米大統領。大規模なインフラ投資や減税にも着手してくれば、それは米ドル高要因になる!? (C)Alex Wong/Getty Images

2月1日(水)午前中にはクリストファー・シムズ教授(以下、シムズ教授)の講演が予定されていますね。

【参考記事】
米ドルが魅力的な高金利通貨に変身!? 浜田参与も注目する「シムズ理論」とは?(1月19日、西原宏一)

メディアからの注目度は高くありませんが、メルマガ「FXトレード戦略指令!」でも再三配信しているとおり、市場関係者の関心は高いイベントです。


思い出すのは昨年(2016年)、ヘリマネ(※)論者であるFRB(米連邦準備制度理事会)の元議長、バーナンキ氏が来日し、安倍首相や黒田総裁と会談したことで、ヘリマネ期待が高まり、円安が進んだ場面です。


政権とも密接な浜田教授の招きによるシムズ教授の来日ですから、2月1日(水)の講演でも同様の構図がありえます。

(※編集部注:「ヘリマネ」とは「ヘリコプターマネー」のことで、中央銀行や政府が大量の貨幣を供給する政策のこと)

【参考記事】
参院選後のアノマリー崩れ円安・株高に! バーナンキ来日でヘリコプターマネー予測も(2016年7月12日、西原宏一&大橋ひろこ)

シムズ教授の講演がどんな見出しの記事になるのか、2月1日(水)の東京時間はヘッドラインに注意したいですね。


でも、日足チャートを見ると、米ドル/円は一目均衡表の雲の中に入り込んでいて、すんなり上がりそうには見えません。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

■NYダウ2万ドル乗せで円高も限定的

一目均衡表の遅行線もローソク足の下に潜っていて、上抜けには数日かかりそう。

 

ただ、MACDは先週、1月25日(水)にゴールデンクロスしましたし、NYダウも2万ドル台を維持、米ドルと逆相関になりやすい金(ゴールド)も下落しています。


米ドル/円の反応だけが遅れている格好ですね。

【参考記事】
NYダウはついに2万ドルの大台達成! 米ドル/円反発のカギは金価格が握る?(1月26日、西原宏一)

足もとでは112.50円をもう一度試してもよさそうなチャートですよね。

米ドル/円の112.50円は先週(1月23日~)、3度試していずれも跳ね返された水準。

 

再三言及しているトランプラリーの38.2%の付近でもあります。

【参考記事】
ついに今週は米大統領就任式。ドル/円は112円がトランプラリー継続の分水嶺(2017年1月16日、西原宏一&大橋ひろこ)

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

3月に向けて買わないといけない実需もそろそろ出てくるため、112.50円は固いでしょうし、そこまでも下がらないかもしれない。


最近は東京時間に米ドル/円が売られてもニューヨーク時間に買い戻される傾向が目立ちます。


NYダウが強気を維持している以上、米ドル/円の下落も限定的と考えています。一目均衡表の形を見ても、2月3日(金)の米雇用統計あたりが上抜けのきっかけになるのかもしれない。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)


■戦略なき「浮気」は収益を落とすだけ

イベントでいえば、2月2日(木)にはイギリスの「スーパーサーズデー」。


BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])総裁の記者会見、四半期インフレレポートの発表などが集中するイベントです。


インフレ見通しなどが高まるようだと、利上げの話も出てきそう。2週間前、1月16日(月)には下に大きな窓をあけて始まった英ポンド/円ですが、それから8円も上昇しているんですよね。

英ポンド/円 4時間足
英ポンド/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 4時間足

英ポンドを含め、他通貨も気にはなりますが、中長期的な戦略を持たずに「動きそうだから・動いているから」とあわててトレードするとヘッドラインに振り回されて収益を落としがち。


今、市場が注目するのはトランプ米大統領であり、隠れたテーマとなりうるのがシムズ教授の来日です。引き続き、米ドル/円の押し目買いでいいでしょう。

(構成/ミドルマン・高城泰)

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