2011年9月の本記事で解説している出来事が起こってから、3年4カ月の時を経て、2015年1月にスイス国立銀行(SNB)はユーロ/スイスフランに設定した1ユーロ=1.20フランの防衛ラインを突然、撤廃する事態となり、相場は大荒れとなりました(ザイFX!編集部)。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
【参考記事】
●ユーロ/スイスフランが約3800pips大暴落! スイス中銀が防衛ラインの撤廃を発表!(2015年1月15日)
2011年9月6日(火)の日本時間17時ごろ、スイスの中央銀行であるスイス国立銀行(SNB)は大胆な政策を発表し、実行に移した。
その発表は「1ユーロ=1.20フランの最低為替レート設定する。1ユーロ=1.20フランを下回る水準は容認しない。無制限の外貨購入の用意がある。為替ターゲットを『最大限の決意』で守る」といったもの。
そして、実際にスイス国立銀行は市場で大量の「ユーロ買い・スイスフラン売り」の介入を実施。わずか2時間あまりで、ユーロ/スイスフランは1.10フランから1.20フラン台まで、1000ポイント以上も暴騰した(ユーロ高・スイスフラン安が進んだ)。
この“大事件”が起きたため、スイスフラン絡みのチャートは、為替チャートとしては世にも珍しい形、ある意味、とても美しい形(?)になっている。
そこで、この記事ではこの為替チャートを記録して、記念に残しておきたい。
まずは、介入の本拠地となったユーロ/スイスフランからだ。チャートは急上昇。ユーロ高・スイスフラン安が一気に進んでいる。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/スイスフラン 1時間足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/スイスフラン 4時間足)
スイス国立銀行が行ったのは「ユーロ買い・スイスフラン売り」だが、当然スイスフランが絡んだ他の通貨ペアにも影響は及ぶ。
スイスフラン/円はチャート的には逆となり、激下げに。急激なスイスフラン安・円高が進んだ。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:スイスフラン/円 1時間足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:スイスフラン/円 4時間足)
ネット上のウワサでは、「円売り・スイスフラン買い」を行っていた個人トレーダーで、大損失を被った人もいた模様だ。
最後は米ドル/スイスフラン。当然、米ドル高・スイスフラン安が急激に進み、チャートは急上昇している。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/スイスフラン 1時間足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/スイスフラン 4時間足)
なお、スイス国立銀行による介入については、以下の記事や動画でも触れられている。こちらもご参考に。
★「スイスが大量のフラン売り介入を実施。なぜ、日本は大規模介入ができないのか?」(今井雅人)
★「ヘッジファンド出身のスイス中銀総裁が宣戦布告! 日本の再介入はあるか?」(西原宏一)
★「ユーロペッグに踏み切ったスイス、円への警戒はあるが円安方向も重たい」(持田有紀子)
★「SNB対ユーロ下限設定、無制限介入!スイスフラン暴落、荒れた展開継続か?」(ZERO)
また、ザイFX!では松下誠さんが8月30日公開の記事で、スイスフラン/円の大下落リスクについて警鐘を鳴らしていた。
松下さんはスイス国立銀行の政策を予見していたわけではなさそうだが、チャート的にスイスフラン/円はかなり危うい形をしていたようだ。
以下の記事も改めてご参考に。
★「急上昇から一転急落したスイスフラン/円は再び上昇するのか?」(松下誠)
2011年9月の本記事で解説している出来事が起こってから、3年4カ月の時を経て、2015年1月にスイス国立銀行(SNB)はユーロ/スイスフランに設定した1ユーロ=1.20フランの防衛ラインを突然、撤廃する事態となり、相場は大荒れとなりました(ザイFX!編集部)。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
【参考記事】
●ユーロ/スイスフランが約3800pips大暴落! スイス中銀が防衛ラインの撤廃を発表!(2015年1月15日)
(ザイFX!編集部・井口稔)
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