■新年度入りで米ドル/円の上昇余地が拡大
3月の期末が終わるまでは米ドル/円は狭いレンジでの推移。振り返ってみれば過去2カ月の米ドル/円のコアレンジは101-103円。
ウクライナ問題を筆頭にリスクオフで、崩れるような材料には事欠きませんでしたが、101円をサポートに耐性をみせた米ドル/円は、リスクオフの環境下でも底堅い展開でした。
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そして、3月を終え、今週から4月がスタート。
4月は米国株が上昇するというのがマーケットのアノマリー。特に4月最初の取引日(4月1日)はNYダウが上昇する傾向があります。
そのコンセンサスどおり、4月に入ってから米国株は堅調。S&P500は最高値を更新しています。
(出所:米国FXCM)
本邦勢が実質新年度入りした3月31日(月)の日本時間17時以降、新規投資が入っている模様で米ドル/円はじり高。日経平均も堅調でリスク許容度は良好。
米ドル/円は一時104円台を回復しました。
(出所:米国FXCM)
マーケットが期待している、安倍政権による第3の矢が放たれていないため、米ドル/円が急騰することはないのでしょうが、新年度入りして、新規投資が入っている米ドル/円は底堅く推移しています。
米ドル/円は底値を確認しながら、じり高の展開。
■NZドルの失速が米ドル/円の急騰を阻む要因に?
米ドル/円が底堅いながらも急騰を阻んでいるのが、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)を先導して上昇してきたNZドルが失速気味になってきたこと。
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NZドルはRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])の追加利上げ観測を背景に、対米ドル、対円、対豪ドルで堅調に推移してきました。
そして、先週RBNZのスペンサー副総裁が「ニュージーランドの輸出企業は高いNZドルに対応できている」とある意味、通貨高を容認したような発言をしたことにより、NZドル買いが加速。
一時、NZドル/米ドルで0.8702ドル、NZドル/円で89.93円まで急騰。ただその後は、調整局面入り。
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特に豪ドル/NZドルは1.0493ドルまで急落して豪ドル安・NZドル高が急激に進んだあとは、NZドルがじり安の展開。
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RBNZはクライストチャーチでの…
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