■NZドル続落、対豪ドルの動向に注目
みなさん、こんにちは。
当コラムで何度かご紹介しているNZドル/米ドルは今週(6月2日~)も続落。一時0.8402ドルまで下落しています。
【参考記事】
●NZ中銀利上げ予測もNZドルはなぜ下落? ヘッジファンド来日のウワサで6月は…?(5月29日、西原宏一)
●連続利上げが予想され、ポジティブ材料が多くても上値が重いNZドルの反落警戒!(4月3日、西原宏一)
(出所:米国FXCM)
長期にわたってNZドル/米ドルを押し上げていた豪ドル/NZドルも反発に転じ、ついに1.10ドル台を回復。
(出所:米国FXCM)
NZドルは対米ドルであるNZドル/米ドルでは目標値の0.83ドル台に到達しつつありますが、対豪ドルである豪ドル/NZドルはパリティ(1.0000ドル)割れに失敗。もう一段の上値がありそうなのでこちらに注目です。
■米ドル/円は102円台、NISAやGPIF関連の報道が支えに
先週のコラムで、今月、2014年6月は米ドル/円と日経平均にマーケットの視点が移るというご紹介をしましたが、どちらも好発進。
【参考記事】
●NZ中銀利上げ予測もNZドルはなぜ下落?ヘッジファンド来日のウワサで6月は…?(5月29日、西原宏一)
今月、2014年6月に入ってから日経平均は続伸しており、節目の1万5000円台を回復。
2013年12月30日高値1万6320.22円から2014年4月11日安値1万3885.11円の50%(半値)戻しである1万5100円まで一時、急騰しています。
(出所:株マップ.com)
先月、2014年5月まで102.00円のオプションのガンマ(※)に上値を抑えられていた米ドル/円ですが、6月に入るとそうしたオプションも満期日を迎えて呪縛が解けたという展開。
(※編集部注:「ガンマ」とは、オプション取引で使われる用語の1つ)
6月2日(月)にはあっさり102円台を回復。6月4日(水)には一時、102.81円と節目の103.00円をうかがう勢い。
(出所:米国FXCM)
こうした流れの背景には、マーケットが期待していたとおり、6月に入って安倍政権の成長戦略に関連した報道が連日のように新聞紙面を賑わしていることがあります。
まず6月2日(月)には下記の報道で、いきなり米ドル/円は102円台を回復。
NISA非課税枠拡大 政府、年200万円以上軸に検討
政府は今年1月から始まった個人向けの投資優遇策である少額投資非課税制度(NISA)を拡充する方針だ。現在年100万円にとどまる非課税枠を200万円以上に拡大したり、税金がかからない期間を延長したりする案が浮上している。2016年にも実施する。
(出所:日経新聞)
今年、2014年に始まったばかりのNISA枠をもう一段拡大するという点が個人的にもサプライズでした。
マーケットで事前に予想されていたGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)関連の報道も出ています。
株運用8月に方針 GPIF委員長、20%「高すぎない」
公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用委員長に就いた米沢康博早大教授は2日、129兆円の資産運用の見直しについて「政府から要請があれば、8月に発表する可能性もある」と述べた。現在12%としている日本株の基本比率は、「20%というのも高すぎるハードルではないかもしれない」とし、大幅な引き上げを検討する意向を示した。
(出所:日経新聞)
米ドル/円を押し上げたもう一つの要因が…
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