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南アフリカランド/円が20分で13%超暴落!
それを事前に察知していたFX会社とは?

2016年01月12日(火)15:08公開 (2016年01月12日(火)15:08更新)
ザイFX!編集部

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成人の日、薄商いの中で南アランド/円が暴落!

 2016年1月11日(月)、日本が成人の日で祝日となり、薄商いとなるなか、早朝にはリスク回避からの円高が進行

米ドル/円も、一時2015年8月以来となる116円台まで下落する場面が見られ、おっと…! という感じでしたが、それより何より激しく下落したのは、南アフリカランド/円

 1月8日(金)のクローズ時点では7.2円あたりで推移していた南アフリカランド/円は、11日(月)早朝、わずか20分ほどの間に6.2円あたりまで、およそ13%超もの暴落を見せました!(※)

(※このような暴落の場合、FX会社や情報ベンダーによって、レートの違いが大きくなりやすい傾向があります。そのため、下落率の報じられ方はメディアによって差異があります)

南アフリカランド/円 5分足(クリックで拡大)
南アフリカランド/円 5分足

(出所:ヒロセ通商

 しかも、そのあと2、3時間で急速に値を戻し、結局、1月11日(月)の南アフリカランド/円は7円付近で取引を終了しています。めちゃくちゃ荒っぽい動きでしたね。

 ちなみに、日足で見てみるとこんな感じです。

南アフリカランド/円 日足(クリックで拡大)
南アフリカランド/円 日足

(出所:ヒロセ通商

117円のドル/円が20分で100円まで暴落したようなもの

 チャートで見ると、それなりに大きな動きに見えますが、実際の南アフリカランド/円のレートは7.2円あたりのものが6.2円あたりまで、1円ほど下落しただけ。これだとあんまり大きな動きというふうには思えないかもしれません。

 ですが、米ドル/円のレートに換算して考えると、どれだけ大きな動きだったか? ということがよーくわかります。

 南アフリカランド/円のレートを17倍すると、だいたい2015年1月現在の米ドル/円レートの水準(7円×17=119円)と同じくらいになります。今回の動きも、たかが1円ですが、17倍すると17円…。

 つまり、実勢レートで考えると、2015年1月12日(火)現在、117円の米ドル/円が、わずか20分で100円まで暴落したようなものなのです! 恐ろしい動きではないでしょうか?

急激なリスクオフが南アランド/円の急落につながったのか

 今回の南アフリカランド/円暴落の原因は、はっきりとはわかっていませんが、どうやら2015年8月下旬に起こったチャイナショックの際の南アフリカランド/円暴落時の状況と似ている感じ。

【参考記事】
中国発のリスク回避強まり世界同時株安! 南アランド/円は乱高下、一時10%超暴落!

 2015年8月の時も今回も共通しているのは、マーケット全体で急激なリスクオフが進んでいる中で迎えた月曜日の早朝、オープン時刻だったということ。流動性が低い時間帯にストップロスや強制ロスカットを巻き込んで、急落といった感じでしょうか…。

 今回の場合、週末に発表された12月の米雇用統計は、失業率は事前予想どおり5.0%だったものの、非農業部門雇用者数変化は+29.2万人と予想を大きく上回る好結果となったにも関わらず、中国経済への懸念に端を発したリスクオフの流れは止まらず、マーケットは円全面高に傾いたまま、NYクローズを迎えていました。

 もともと大きな相場変動があったあとの月曜オープンというのは、前週のクローズから価格が大きくかい離して(窓を開けて)取引をスタートすることがあるので注意が必要と言われています。

 今回の南アフリカランド/円も、そのような窓開けスタートなりました。ただ、今回は窓開けよりも、その後の下落がより一層激しいパターンでしたね。

 なお、記憶に新しい2015年12月に起きた南アフリカランド/円暴落は、「財務相交代をめぐる喜劇的なドタバタ」という、しっかりした原因(?)がありましたので、今回の暴落とは少し性質が異なるようです。

【参考記事】
大統領の愛人問題も関係!? 南アランドが1000pips暴落!取引所のレート消失事

外為どっとコムが事前に南アランド/円の下落に警鐘!

 最後に、今回取り上げた南アフリカランド/円の暴落について、事前にトレーダーに対し、注意を促しているFX会社がありましたので、紹介したいと思います。

 それは、マーケット情報関連のコンテンツに力を入れている老舗FX会社・外為どっとコム外為どっとコムでは、1月8日(金)、以下の注意喚起をウェブサイトに掲載していました。

外為どっとコムのウェブサイト「お知らせ」(クリックで拡大)
外為どっとコムのウェブサイト「お知らせ」

 ここでは、南アフリカランド/円について、「目前に迫る7.000円ちょうどの節目を下抜いた場合などには、著しい流動性低下に伴う同通貨ペアの一時的な相場急変の可能性が想定されます」などと記載されています。

 そういえば、先週末の南アフリカランド/円のクローズレートは、7.2円くらいですので、7円ちょうどの節目を目前にしていました。

節目となる価格にはストップが設定されていることも多いので、割り込むと急落…なんてこともときどき見受けられます。こうした点も注意して見ておかなければいけませんね。

南アフリカランド/円 4時間足
南アフリカランド/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:南アフリカランド/円 4時間足

 口座状況を把握して、しっかり資金管理を!

 取引所FX「くりっく365」が発表した2016年1月5日(火)時点のデータを見ると、南アフリカランド/円の売り建玉は1万9592枚なのに対し、買い建玉は26万2688枚もありました。実に買いが売りの13倍以上もあることになります。

 このデータが示しているように、日本で南アフリカランド/円を取引しているトレーダーには、スワップ金利を目的として買い持ちにしている人が多いと思われますが、今後も今回のような早朝の暴落は起きるのでしょうか? 心配ですよね…。

 買っているトレーダーが多いということは、南アフリカランド/円が急落すると大量にロスカットが発生し、急落に拍車がかかるなんてことも考えられますし、何よりマーケット全体が、依然リスクオフの流れの中にあることを考えれば、まだまだ油断はできないという感じがします。

 南アフリカランド/円に限らずですが、週をまたいでポジションを持ち越す際は、極度なリスクオフのような事態が起こっていないかなど、相場全体の状況を把握した上で、口座状況の確認、ストップの設定などの資金管理を徹底して、週明けに起こるかもしれない急激な変動に備えるようにしましょう。

なぜ、南アランド/円のスワップではなくスプレッドに注目?

 また、もっと積極的に考えれば、似たようなケースで南アフリカランド/円を週末にショートして、週明けの下落相場を取りにいくような手もあるかもしれないですね(同じようなことを考える人が増えすぎると、うまくいかないことも考えられますが…)

 南アフリカランドといえば高金利通貨ですから、どのFX会社で取引するかに関しては、これまでスワップ金利の高さに注目が集まりがちでした。けれど、このような場合はスプレッドの狭さに注目した方が良さそうです。

 ザイFX!が調べた限り、南アフリカランド/円のスプレッドは、サクソバンクFX証券「スタンダードコース」が0.4銭で業界トップ水準と思われます。サクソバンクFX証券は月曜早朝、午前3~4時から取引できるFX会社としても知られていますね。

 ただ、原則固定ということだと、SBI FXトレードが0.99銭原則固定で、これが業界トップ水準。SBI FXトレードだと、1通貨単位という超小額から取引できる利点もあります。

 その他、各FX会社の南アフリカランド/円スプレッドはザイFX!の以下のコンテンツで比較してみてください。

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:南アフリカランド/円が取引できるFX会社はここだ!「南アフリカランド/円スプレッドの狭い順」

 ただ、こうしたスプレッドは絶対保証されているものではなく、相場が大きく変動した場合などは、スプレッドが拡がってしまう可能性があります。南アフリカランド/円をショートするにしても、その点はご注意ください。

(ザイFX!編集部・向井友代)

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