先週末、くりっく365の南アフリカランド/円で、超短時間のうちに、異常な大暴落が起こったようだ。
■米ドル/円換算でざっくり30円相当の大暴落!!
先週金曜日(10月30日)——東京時間で言うと、すでに土曜日(10月31日)に入り、もう1週間の相場が終わろうかという数時間の間、南アフリカランド/円は11.5円近辺で動いていた。
それが取引終了直前、東京時間土曜日早朝の午前5時前に、くりっく365の南アフリカランド/円は11.5円近辺から8.5円近辺まで一気に3円あまりも暴落したのだ。
マイナー通貨の南アフリカランド/円はなじみがなくて、その暴落ぶりにあまりピンと来ないという人もいるかもしれない。
南アフリカランド/円のレートは米ドル/円などに比べて絶対的な数値が非常に低い。そのレートはざっくり10倍すれば“米ドル/円的感覚”でとらえることができるだろう。
南アフリカランド/円を10倍して、“米ドル/円的なレート”で考えれば、今回はわずか数分かそれ以下の間に115円から85円まで30円も暴落したような話になっているのだ。これがどれだけすごい暴落かわかるだろう。
これがマイナー通貨の怖さなのか? 南アフリカで何か大事件が起きたというのか?
これがマイナー通貨の怖さなのか? 南アフリカで何か大事件が起きたのというのか?
どうもそうではないようだ。
■店頭取引では大暴落は起こっていなかった
それはくりっく365ではなく、店頭取引のFX会社ではこのような暴落は起きていない模様だからだ。たとえば、FX業界大手の外為どっとコムや外為オンラインでは先週末の南アフリカランド/円にこのような異常値は出ていない。
どうもそうではないようだ。
■店頭取引では大暴落は起こっていなかった
それはくりっく365ではなく、店頭取引のFX会社ではこのような暴落は起きていない模様だからだ。たとえば、FX業界大手の外為どっとコムや外為オンラインでは先週末の南アフリカランド/円にこのような異常値は出ていない。
また、ザイFX!の為替チャートはやはり業界大手のひまわり証券からレートの提供を受けて生成しているが、ここでも異常値は発生していない。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:南アフリカランド/円 1時間足)
どうも今回の南アフリカランド/円大暴落はくりっく365だけで起こったことのようなのだ。
ちなみにくりっく365以外に大証FXもFXの取引所取引を行っているが、こちらは現状では南アフリカランド/円の取り扱いがない。
■取引所取引でも「不測の事態」は起こる
くりっく365のサイトには以下のような記述がある。
上記のとおり、理論上、「不測の事態」は取引所取引でも起こり得る。
しかし、通常、投資家は取引所取引のくりっく365なら透明性が高く、妙なレートが提示されることはないと思っているのではないだろうか?
そして、「不測の事態」といっても、それはあくまで為替マーケット全体に対する「不測の事態」を想定しているのではないだろうか?(この場合の「不測の事態」というのは、たとえば、どこかの国で戦争が起こったとか、デフォルトが起こったといったことである)
けれど、そういった為替マーケット全体に対するものではない「不測の事態」も起こり得るということを今回の“事件”では再認識させられた感がある。
「不測の事態」は事前にはわからないからこそ「不測の事態」なのだ!?
残念ながら取引所取引といえども、このような不思議な現象は起こり得ると覚悟した上で、FXの取引をやっていくしかないのだろうか。
この件については、さらに詳しい情報がわかったら、また続報をお伝えしたい。
(ザイFX!編集部・井口稔).
(※この件については、その後、投資家への救済措置が発表されました。詳細は続報記事「くりっく365が投資家への救済措置を発表。南アフリカランド/円暴落事件の真相とは?」をご参照ください)
どうも今回の南アフリカランド/円大暴落はくりっく365だけで起こったことのようなのだ。
ちなみにくりっく365以外に大証FXもFXの取引所取引を行っているが、こちらは現状では南アフリカランド/円の取り扱いがない。
■取引所取引でも「不測の事態」は起こる
くりっく365のサイトには以下のような記述がある。
相場の急激な変動時等には、インターバンクマーケット等での取引量が少なくなる事から、スプレッド幅が広くなったり、買気配または売気配が提示されずに投資家の皆様が取引を行えない等の、不測の事態が発生する可能性があります。
上記のとおり、理論上、「不測の事態」は取引所取引でも起こり得る。
しかし、通常、投資家は取引所取引のくりっく365なら透明性が高く、妙なレートが提示されることはないと思っているのではないだろうか?
そして、「不測の事態」といっても、それはあくまで為替マーケット全体に対する「不測の事態」を想定しているのではないだろうか?(この場合の「不測の事態」というのは、たとえば、どこかの国で戦争が起こったとか、デフォルトが起こったといったことである)
けれど、そういった為替マーケット全体に対するものではない「不測の事態」も起こり得るということを今回の“事件”では再認識させられた感がある。
「不測の事態」は事前にはわからないからこそ「不測の事態」なのだ!?
残念ながら取引所取引といえども、このような不思議な現象は起こり得ると覚悟した上で、FXの取引をやっていくしかないのだろうか。
この件については、さらに詳しい情報がわかったら、また続報をお伝えしたい。
(ザイFX!編集部・井口稔).
(※この件については、その後、投資家への救済措置が発表されました。詳細は続報記事「くりっく365が投資家への救済措置を発表。南アフリカランド/円暴落事件の真相とは?」をご参照ください)
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