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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

新年度入りでニューマネーの流入に期待!
米ドル/円はどこまで戻すか慎重に見極め

2018年04月02日(月)17:02公開 (2018年04月02日(月)17:02更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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■4月の外国人投資家は17年連続買い越し

年度末最終週となった3月26日(月)からの週、日経平均は1週間で1000円もの上昇となりました。センチメントが変わってきたようにも見えますが、強かったですね。

日経平均 日足
日経平均 日足

(出所:Bloomberg)

Facebookの情報流出、テスラの死亡事故と悪材料が続いた米国株の下落が一服。米中貿易戦争も、中国が衝突回避の姿勢を見せましたし、南北首脳会談の日程が決まり、森友問題もヤマ場を超えました。これらの悪材料は、いったん織り込まれたのでしょう。

【参考記事】
Facebookに続きAmazonも…! 米ハイテク株反落とトランプ政権の通商政策で円高継続(3月29日、西原宏一)

配当権利取りなど年度末のカレンダー的な売買の影響も大きかったと思いますが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)など「クジラ」の日本株買いのウワサもありました。


2万円割れを回避したかった官製相場の思惑も指摘されています。北朝鮮の非核化も、通商問題も、具体的な進展があったわけではない中での反騰劇ですね。

日本株の下落を主導してきたのは、11週連続で日本株を売り越していた海外勢ですが、過去のデータを見ると、4月は17年連続買い越し。新年度入りでのニューマネーへの期待もあり、いったん反発するのかもしれません。


逆にいえば、海外勢が4月に買ってしまうから、5月に「セル・イン・メイ」になりやすいとも言えますが…。


■日本企業の想定為替レートは109.66円

今日(4月2日)発表された3月の日銀短観では、米ドル/円の想定為替レートが109.66円となっていました。


もう少し保守的に変えてくるかと思ったのですが、足もとのレートより3円も上を想定するのは、めずらしいですよね。


変更してしまうと、業績見通しを下方修正せざるを得ないから変えられないのかもしれません。ただ、想定為替レートに、これだけギャップがあっても、日経平均は前場で上昇しました。嫌気しないだけの強さがある、とも言えますが……。

日経平均の週足を見ても、何度も言及してきた2万950円、つまり米ドル/円が125円の高値をつけたときの水準を終値では、しっかりキープしています。


2万950円のブレイクに失敗した形となっており、チャート的には上値を試しにいってもおかしくないように見えます。

日経平均 週足
日経平均 週足

(出所:Bloomberg)


■6月利上げを占う米雇用統計

為替市場で先週(3月26日~)注目されたのが、武田薬品のM&A。アイルランドのバイオ医薬品メーカーを最大5兆円で買収するそうです。


この報道が、円売りにつながった可能性はあります。米ドル/円は、ここから100円までの水準では、こうした海外企業に対するM&Aが増えるのかもしれないですね。

増えるでしょうね。トランプが貿易問題をテーマとしている限り、米ドル高にはなりにくいと思いますが、米ドル/円が100円から105円の水準ではM&Aのフローも出やすく、簡単には割れないでしょう。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

今週(4月2日~)のイベントでは、6日(金)に米雇用統計が発表されます。6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げできるかどうかを見極める上で、ここからの米雇用統計やCPI(消費者物価指数)、株価水準は大切になってきますよね。


6月に利上げできれば、年4回の利上げが見えてきますので、3月FOMCよりも重要度、注目度は高まります。


■どこまで戻すか、慎重に見極める1週間

本邦勢も、4月入りですぐに出てくるわけではなく、「第1週は様子見、米雇用統計を見極めてから動こう」と考えるところも多いでしょう。

そう考えると、今週(4月2日~)は、動意の少ない1週間になるのかも。IMM(国際通貨先物市場)でたまっていた円ショートも、先週(3月26日~)、ほぼフラットな水準まで整理されました。

 

大きな米ドル買い材料がないなか、米ドル/円は、どこまで戻せるのでしょうか。

シカゴIMM通貨先物ポジションの推移
シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

昨年(2017年)11月から5カ月で、米ドル/円は10円も下落しましたから、4月は反発しても不思議はありません。


トランプの通商政策もあり、長期的にはまだ円高が続くと考えていますが、今月(4月)は調整が続き、5月のセル・イン・メイへ向かうのかもしれませんね。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

大きく戻す場面があれば売ってもいいのかもしれませんが、慎重に様子を見ていきたいと思います。

(構成/ミドルマン・高城泰)

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