■NYダウは8週連続の陽線引けの勢い
みなさん、こんにちは。
今週(2月11日~)に入っての注目は、米国株の急伸。
NYダウは、今週(2月11日~)も含めると8週連続の陽線で終了する勢いで、まったく戻しのない急騰を演じています。
(出所:Bloomberg)
きっかけとなったのは、トランプ政権の株価対策。これが功を奏している模様です。
振り返ってみれば、NYダウは、昨年(2018年)10月3日(水)に2万6951ドルの高値に到達して以来、急反落。
12月26日(水)には、2万1712ドルまで急落。
わずか3カ月弱で5239ドルも急落しています。
(出所:Bloomberg)
■トランプ大統領の株価対策が功を奏した?
このコラムで何度か触れましたが、トランプ大統領は就任以来、米国株の急騰は自分の政策がうまく機能しているからだと、何度も喧伝していました。
【参考記事】
●2019年の米ドル/円は105円台へ下落か。リスクオフ相場到来なら100円近くまで想定(2018年12月27日、西原宏一)
そのため、昨年(2018年)末のように米国株が急落すると、経済政策の失敗としてメディアに攻撃されることになります。
結果、トランプ大統領は株価対策(?)に乗り出します。
米国株の急落のきっかけは、米中貿易協議が混沌としたことと、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル総裁のタカ派的なスタンスでした。
そこでトランプ大統領は、まず、昨年(2018年)12月26日(水)に「米国株はとてつもない買いの好機」であるとコメントし、米国株の急落を抑制します。
次に、懸念の米中貿易協議ですが、しばらくの間は関係改善を演出します。
【参考記事】
●2019年の米ドル/円は105円台へ下落か。リスクオフ相場到来なら100円近くまで想定(2018年12月27日、西原宏一)
加えて、トランプ大統領はツイッターで、「米経済にとって唯一の問題はFRBだ。彼らは市場に対する感覚がない」とし、FRBを「腕力はあるが、パットのセンスが欠けていてスコアの上がらないゴルファーのようだ」と批判。
貿易戦争や強い米ドル、壁建設を巡る政府機関閉鎖について理解していないと指摘しました。
一連のトランプ大統領のFRBに対する口撃が影響したとは言いませんが、FRBのパウエル議長は、いきなりハト派に変貌…。
【参考記事】
●米ドル/円が110円を大きく超えるのは困難!? リスク要因が見え隠れ。中国春節の影響は?(2月4日、西原宏一&大橋ひろこ)
こうしたトランプ政権の迅速な行動により、米国株は前述のように戻り基調に入り、急反発を演じています。
問題は、この動きが…
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