ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

西原スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

新興国通貨急落でマーケットはリスクオフ。
トルコ中銀4.25%大幅利上げ効果は短命

2014年01月30日(木)16:36公開 (2014年01月30日(木)16:36更新)
西原宏一

ザイFX限定!口座開設&取引で最大10000円もらえる! トレイダーズ証券みんなのFX

■資源国通貨、豪ドルと加ドルの下落は続いている

 みなさん、こんにちは。

前回のコラムのとおり、2014年は「資源国、新興国から先進国」へと資金が還流するというのがマーケットのひとつのテーマ。

【参考記事】
巨額M&A!サントリーが米ビーム買収!少子高齢化と円安の隠れた関係とは?(1月23日、西原宏一)

 そのテーマのとおり、資源国通貨である豪ドルと加ドルの下落は続いていますが、その下落が徐々に加速してきました。

豪ドル/米ドル 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足

米ドル/加ドル 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/加ドル 日足

■下落を加速させたのは新興国通貨の急落

 豪ドルや加ドルの下落を加速させたのが、新興国通貨のアルゼンチンペソとトルコリラの急落です。

米ドル/トルコリラ 日足

(出所:CQG)

 先週(1月20日~)後半には、新興国通貨の1つ、アルゼンチンペソが2日間で約13%も暴落。

米ドル/アルゼンチンペソ 日足

(出所:CQG)

 この暴落のきっかけは、中国のシャドーバンキング問題にあるのですが、ここでは説明を割愛します。

 アルゼンチンペソに続き、南アフリカランドも急落。

■トルコ中銀は4.25%の大幅利上げで対応するが…

 この緊急時に、TCMB(トルコ中央銀行)は4.25%という緊急大幅利上げで対応。

【参考記事】
トルコが政策金利を4.25%上げて12%に! 暴落していたトルコリラが一転、急上昇!

 ただ、効果があったのは1月29日(水)のアジア市場のみ。大幅利上げは短期資金を呼び込むことができますが、株式市場にはマイナス。

 1月29日(水)には、SARB(南アフリカ準備銀行[南アの中央銀行])も0.5%利上げしましたが、通貨安は収まらず。

■豪ドル/米ドルのターゲットは0.85ドルから0.80ドルへ

 この動きに呼応して豪ドル/米ドルは、一時0.8658ドルまで下落し、スティーブンスライン(※)の0.85ドルまであと150ポイント。

 ただ新興国通貨の暴落により、豪ドル/米ドルのターゲットが0.85ドルから0.80ドルに下がってきています。

(※編集部注:「スティーブンスライン」とは、RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])のスティーブンス総裁が「それ以上だと豪ドルが高すぎると思っている」と考えられるライン)

豪ドル/米ドル 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 4時間足

 米ドル/加ドルは、1.1189ドルまで急騰し、高値メドの1.14ドルに向けて上昇が加速。

米ドル/加ドル 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/加ドル 1時間足

■新興国通貨の急落がマーケットをリスクオフに

 そして、一連の新興国通貨の急落がリスク許容度を低下させ、株が反落しました。

 マーケット環境は旧来のリスク状態となり、「株安・円高」の展開へ。資源国通貨は、対円でも急落。

世界の通貨VS円 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 1時間足

 豪ドル/円は一時90円の大台を割り込み、88.46円まで、加ドル/円は91.25円まで暴落しています。

 その影響は、底堅く推移してきた米ドル/円にも波及。

■利上げ効果は短命。米ドル/円101.77円へ下落

 資源国通貨に対する円の急騰は、米ドル/円にも波及。前述のように、TCBMの緊急大幅利上げが、一時的にリスク許容度を上昇させた局面もありましたが、それはきわめて短命。

 南アフリカランド、トルコリラのCDS(※)は急騰し、リスクオフの環境下、今週の米ドル/円は一時101.77円まで急落しています。

(※編集部注:「CDS」とは、クレジット・デフォルト・スワップの略で、信用リスクをヘッジしたい場合などに利用するデリバティブの一種)

■ダボス会議なのに靖国問題? 米ドル/円急落の背景は?

 そしてもうひとつ、円に関してマーケットで不安視されているのが、先週開催されたダボス会議(1月22日~25日に開催)。

 ダボス会議では、我が国の安倍首相が法人税改革に言及したのですが、欧米勢の反応はきわめて冷淡。2013年の相場においては、法人税というワードが出ただけで、米ドル/円の押上げ要因となったのですが、今回はまったく反応せず。

 そして、ダボス会議という経済フォーラムであるにも関わらず、安倍首相の基調講演後の質疑応答で、いの一番に出た質問が、靖国問題。

靖国問題は思った以上にアベノミクスの足を引っ張る要因となっているのか、ダボス会議の翌日から米ドル/円は下落し始め、本邦機関投資家の米ドル買い注文があると言われていた103.90円を割り込むと、大きなサポートもなく急落。

■101.78円を抜けたら、米ドル/円の下値余地は拡大する

 2013年8月8日(木)の安値95.80円と2014年1月2日(木)の高値105.48円の38.2%が101.78円。そして、2014年1月27日(月)の安値が101.77円。

米ドル/円 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足

このポイントを抜ければ、米ドル/円の下値余地は拡大。2014年の米ドル/円は1月2日(木)の高値が、今のところ今年の高値。

 仮に現時点のレベル、102.20円で1月を引けても、2014年最初の月は大陰線で終了することになります。

 今週(1月27日~)も引き続き、新興国通貨の混乱による豪ドル/円、加ドル/円の下落と、その動きに呼応して調整に入った米ドル/円の動向に注目です。


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)です。

西原宏一投資戦略メルマガ「トレード戦略指令!」

「トレード戦略指令!」10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
人気FX会社ランキング トレーディングビュー記事 MT4比較
人気FX会社ランキング トレーディングビュー記事 MT4比較
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る
「ザイFX!読者が選んだ!」取引コストやツールなど6項目で評価! FX会社人気ランキング!