西原宏一氏のFX手法は、ファンダメンタルズとチャート分析を駆使したシンプルなスタイル。メルマガはリアルタイムな為替予測でタイムリーな配信。トレード戦略に役立つ内容を月に50~100通ほど配信中。

株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

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青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2022年10月

・2022年10月28日配信号のサンプル

AUDUSD(西原宏一のトレード戦略指令!)


0.1追加するだけでもいいのですが、僕はいったん0.6455で利益確定しました。
(月末が近いのでいったん整理する意味で)

そしてあらためてaussieを0.6455で0.3longに
押し目があれば、追加する方針。

Stopは0.6170に。

・2022年10月24日配信号のサンプル

FX戦略! FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 10月24日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



■150円台を嫌がっての介入?

ひろこ 今朝8時30分すぎ、米ドル/円が急落しました。為替介入だったのでしょうか?

西原 確認は取れていないですが、介入だったのではと思います。金曜日の介入では151円から146円台まで落とし、最終的に147円半ばで引けました。今朝は本邦勢が買う気満々だったので150円近辺まで跳ねたら介入が入るかもしれないと警戒していましたが、やはり入ったな、と。

ひろこ 当局はスピード調整のためのスムージングオペだとしていますが、今朝の高値は149円71銭。今朝の急落が介入だったなら通貨当局は150円台を嫌がっているのかもしれませんね。

西原 レベルを示せば、かつてのSNB(スイス中銀)の1.20フロアーのように投機筋に狙われてしまう。決して水準を示すことはないでしょうが、150円台を嫌がっている印象はありますね。



■ドル高はピークをつけたか

ひろこ 金曜日の介入はタイミングもよかったですね。著名FEDウォッチャーのニック・ティミラオスが利上げペースの減速を示唆した直後です。

西原 ニックの記事は米当局の意を受けて書かれたものでしょう。邪推ではありますが日銀はドル安材料が出るのを知っていて、介入をかぶせてきたのかもしれません。

ひろこ 来週11月2日のFOMCは0.75%利上げでしょうが、12月は0.5%、あるいは0.25%までペースが鈍化するようです。ターミナルレート(利上げの最終地点)は5%との声も出ていたのですが、4.5%となる可能性も出てきました。

西原 ターミナルレートが5%に達しないということであれば、米ドル高はピークをつけて株は買われることになります。

ひろこ 徹底したインフレ退治で名声を博したボルカー元FRB議長を引き合いに出して、景気後退も辞さずにインフレを退治すると宣言したのが2か月前。CPIはまだ8%台ですが、もう腰がくだけてしまうんですね。



■アメリカは「利上げ幅のテーパリング」へ

西原 中間選挙が11月8日と近いですから株価を落としたくないのかもしれません。今年のテーマだったドル高は大きなターニングポイントに来ているようです。RBA(豪中銀)が0.5%利上げ予想に対して0.25%利上げにとどめたのが10月4日。先駆的な動きをすることの多いRBAなので、「今後は世界的に利上げ幅のテーパリング(縮小)」が始まるだろうとイメージしていたところへニックの記事が出ました。

ひろこ 判断するのはまだ早いですが、米ドル/円はトップアウトした可能性があるでしょうか。意表をついて入ってくる円買い介入で本腰を入れたドル買いはしにくくなりました。あとは米金利次第ですが、米金利の上昇にピークアウト感が出れば、今回のドル円の高値151円台をバックにして売りで入る、という戦略もありそうです。

西原 同感です。当局のイメージとして150円は高く135円から140円程度が許容範囲なのかもしれません。ドルインデックスのチャートを見てもトップアウトの気配が見えます。ただ、そのわりには米金利はまだ高い。米2年債利回りは4.4%台です。ターミナルレートが4.5%程度に落ち着くなら、もっと下がってもいい。米2年債利回りが4.2%程度だと米ドル/円もさほど落ちず、横ばいになりそう。



■28日の日銀会合、黒田総裁は何を語るか

ひろこ 今週27日はECB、28日は日銀です。9月の日本CPIはコアコア(食料やネルギーを除いた指数)が1.8%。ターゲットの2%に近づいており、記者会見ではインフレや政策転換の時期について質問が出そう。

西原 中国では共産党大会が話題です。胡錦濤前国家主席が腕を掴まれながら退席を迫られるシーンが象徴するように最高指導部は習近平の側近で固められ、「習近平一強体制」が強化されました。

ひろこ イデオロギー型の政治が強まっていきそうですね。台湾有事が1、2年以内に迫ってきた、との分析が米シンクタンクなどから出ています。

西原 イギリスでは今夜、保守党党首選挙への立候補が締め切られます。ボリス・ジョンソン前首相が不出馬を表明し、スナク元財務相の当選が濃厚になってきました。チャート的にはボトムアウトしたように見えるポンドですが、ポンド/米ドルの1.05ドルなど大手米銀はまだポンドの下落見通しを変えていません。



■米金利トップアウトなら株高・豪ドル高か

ひろこ 今週の戦略はどう考えますか?

西原 注目は米金利がピークアウトするか。利上げ幅のテーパリングが始まれば米金利は下がり、株が買われ、為替市場では豪ドルが買われやすくなる。豪ドル/米ドルを押し目買いしていきたいと思います。