青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
・2019年12月23日配信号のサンプル
RBGとポンドクロス(西原宏一のトレード戦略指令!)
作戦会議を更新しました。
https://zai.diamond.jp/articles/-/332231
マーケット関係者の話題はすでに来年の相場へ。
基本的には隠れQEによるバブル相場が続くのかどうかに焦点があたっています。
そしてもうひとつはアメリカの最高裁人事について。
前述のコラムでもふれましたが、米大統領選のカギを握るのは最高裁人事ではないかといわれています。
トランプさんの最大の功績は、これまで最高裁に保守系判事を二人も送り込んでいること。
過半数を失った民主党にとって、さらに悩ましいのは「RBG」ことルース・ベーダー・ギンズバーグ判事の存在。
アイドル的な人気を誇るおばあちゃんで、リベラル派の代表格ですが、86歳と超高齢。
健康不安も抱えています。
最高裁人事はトランプ大統領が握っています。
もし今、退任すれば、RBGの後任にトランプ大統領が指名するのは保守派。
一方トランプさんが指名した二人は若いので当面引退しません。
民主党は、ますます窮地に立たされるわけです。
結果、次の大統領選では、民主党、共和党とも、是が非でも勝ちたいわけです。
それと米株がどういう関係があるのか?
それはこのメルマガでよく取り上げる「it’s the economy , stupid.」
"It's the economy, stupid"(=経済こそが重要なのだ、愚か者)は、アメリカ合衆国の政治においてビル・クリントンがジョージ・H・W・ブッシュに対して勝利を収めた1992年アメリカ合衆国大統領選挙の最中、広く使われた言い回しである。
大統領選も経済、つまり株価が堅調に推移しているかどうかが問題。
大統領の4年目の株価は大統領選による不透明感からあまり上昇しません。
ただ隠れQEが続けば、このアノマリーを覆して、来年も米株の堅調さが延命する可能性もあります。
仮にバブルが延命すればトランプ大統領が就任してからの米株のパフォーマンスは極めて高く、トランプ大統領の再選の可能性が高まります。
それは、民主党にとっては極めて都合が悪く、そうしたことを阻止するためにうった手が弾劾ということになります。
(上院では通らないのは分かっていても、トランプ大統領の印象を悪くすることはできます。)
長くなるため、こうした点に関してはまた配信します。
直近の相場に目をむけるとポンドがさらに値を下げ、現時点で1.2944まで下落。
一方audドルは0.6920で堅調。
ドル円が109.40円と膠着しているので、結局gbpaduの影響で豪ドル円が75.70円まで持ち上げられています。
英国総選挙以降、ポンドドルのみならず、ポンドクロスが急落。
今回のポンドクロスの急落で再確認したのですが、このところの相場はポンド中心に動いているため
ポンドに対するヘッジは役に立たないということ。
自分は過去2ヶ月程度、基本ポンドドルとキウイドルを中心にlongで回してそれがworkしていたため、
少しピント来なかったのですが、自分が想定している以上にポンド中心のマーケットであったということになります。
そしてドル円は膠着。
今テーブルに並んでいる材料だけだと来年もポンドがメインになる可能性も高いのですが、ポンドドル、ポンド円、そしてeurgbpの主要ポンドクロスだけではなく、対オセアニア通貨でのポンドクロスにも更に注目しなければいけないということになります。
そして直近のgbpaudの日足をみるとこちらの日足もポンドドル、ポンド円同様、カウントダウンを点灯し、
英国総選挙時に日足ベースではtop outを示唆。
もう基本マーケットはXmas休暇しているため、riskは限定して豪ドル円のみで変わらず。
・2019年12月26日配信号のサンプル
<読者からのご質問と回答>(今週の戦略会議&読者からの質問)
いつも丁寧なご配信に
心から感謝しております。
今年もありがとうございました。
さて、今朝の動きに
少々驚いておりますが、
ポンドドルが1.23ということは
ドル高はもちろんのこと
ポンド自体のトレンドが
今年とは逆になる可能性が出てくる
ということになりますでしょうか?
お忙しいところ恐れ入りますが
ご返答いただけましたら幸いです。
<お答え>
西原です。
下記は木曜日のコラムの内容です。
1)2020年のテーマであるポンドそしてキウイの動きを年内に一気に織り込む動きに。
このコラムで何度か取り上げましたが、過去数年の為替市場は主要米銀の年間予想を年末から年初に一気に織り込む動きが目立つようになってきました。
そしてその動きが徐々に前倒しになっています。
例えば、昨年の主要米銀のドル円の予測は105円への円高というのが目立っていました。
その予測は確かに1月に織り込みに行きましたが、そのタイミングはなんと1月3日。
2019年のドル円は1月3日に一気に104.87円をつけ、105円というターゲットに早々と到着。
その後はレンジ相場に突入という展開。
では2020年の主要2大米銀の来年の予想はどうか?
Mogan StanleyそしてGoldman Sachsもポンドドル中心にドル安予想。
そして来年のポンドドルは1.35~1.4000へ上昇するとのシナリオです。
確かに今年もそうした動きが顕著になっており11月後半からポンドドル、キウイドルは続伸。
そして今月13日の英国総選挙では保守党の圧勝というnewsを受け、ポンドドルは一気に1.3512まで急騰。
その後、sell the factsにより、一時1.2905と600 pipsも反落しています。
つまり年を超えるどころか年内に最初のターゲットに到達し、調整に入っていることになります。
Morgan Stanleyによれば、来年のキウイドルのターゲットは0.6900なのですが、本稿執筆時点でのキウイドルは
0.6649まで上昇しており、ターゲットまであと250pointsということになります。
キウイドルはまだターゲットにむけて順調に上昇中ともいえますが、ポンドドルは英国の総選挙までの一方的に上昇するeasyな相場は終了し、
年を超える前にいったん調整局面入り。
ただ2020年もクリフエッジBrexit(前回コラムを参照)もささやかれるポンドドルがvolatilityの高さをkeepする可能性が高く
来年も注目通貨はポンドドルということになりそうです。
===
つまり、2020年の相場を年を超えるまでもなく、1.35に到達してしまったため、調整に入ってしまったということになります。
日足では13日にカウントダウンをつけ、エリオットでも 5 wavesを完了してトップアウト。
ただ中期の流れは変わっておらず下値は限定的だと想定しています。
ただ日足ベースではまだ一気に上昇トレンドに戻るようにはみえません。
本日早朝の乱高下は、各金融機関も気配値で処理したため、あまり気にされることはないと思います。
(夜中のBloombergのrateをみるとなぜかポンドドルやドル円がものすごいrateを表示しているため、いい気持ちはしませんでしたが。。)
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