西原宏一氏のFX手法は、ファンダメンタルズとチャート分析を駆使したシンプルなスタイル。メルマガはリアルタイムな為替予測でタイムリーな配信。トレード戦略に役立つ内容を月に50~100通ほど配信中。

株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

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青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2022年4月

・2022年04月29日配信号のサンプル

リバランス 3(西原宏一のトレード戦略指令!)


リバランス関連のドル売りの噂で、1.0592まで上昇したユーロドルですが、現在1.0570レベルで推移。

現在ユーロドルに対してブルであれば、引っ張りますが、現時点では個人的にユーロドルにフォーカスしているわけでもないため
噂を背景にヘッジでlongにしていたユーロドルを1.0570でスクエアにします。

ドル円のlongのみ。

・2022年04月18日配信号のサンプル

FX戦略! FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 4月18日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



■NZ、カナダ大幅利上げでも「米ドル1強」

ひろこ 先週はカナダやニュージーランドが利上げしました。ともに0.5%の大幅利上げですが、NZドルの上昇は続かず反落しています。

西原 米利上げへの注目度が非常に高いため、BOC(カナダ銀行)やRBNZ(ニュージーランド準備銀行)がいくら利上げしようが勢いが続かず、結局は「米ドル1強」となってしまいますね。

ひろこ 14日のECBでは量的緩和終了の具体的な日程を示さず、一部にあった「今夏にも利上げ」との期待は大きく後退しています。

西原 ラガルド総裁はハト派なスタンスでしたね。やはり米ドル1強なのでしょう。



■黒田総裁の発言に変化も

ひろこ 日銀は黒田総裁が量的緩和継続のスタンスを強調し、円安が続いています。アベノミクス高値の1ドル125円86銭も更新してきましたね。

西原 足もとでは米ドル/円と米10年債利回りの相関が非常に高まっています。FRBは5月、6月と連続して0.5%利上げの見通しで、米10年債利回りも遠からず3%を超えてくるのでしょう。この相関性だけを考えれば、3%を超えてくると米ドル/円も130円を超えてくるのでは。



■「ドル売り介入」のウワサは?

ひろこ 今朝、黒田日銀総裁は国会答弁で「大きな円安や急速な円安はマイナスが大きくなる」と答弁し、これまで繰り返してきた「円安は日本経済にプラス」とする基本姿勢をやや変えてきました。

西原 ユニクロの柳井さんが「円安のメリットはまったくない」と話しているように産業界からは円安への懸念が出ていますし、一部ではドル売り円買い介入のウワサもささやかれています。

ひろこ 日銀は円安バイアスが強まることも想定した上で金融政策を変えないスタンスでしょうから、円買い介入は矛盾しています。円安が嫌ならば介入ではなく、金融政策を転換すればいいことです。円安を気にしているというよりは、スピードが早すぎる、ということでしょうか。

西原 1か月で10円上がっていますから早すぎるとは言えるでしょうね。



■21日に日米財務相会合

ひろこ そんな中、今週は20日にG7財務相会合、21日には日米財務相会合が予定されています。とくに日米会合後の会見やリリースには要注意ですね。

西原 アメリカもインフレですからドル高は望ましい。日米共同で円高へ向かわせるようなことはないでしょう。

ひろこ 資源価格の高騰が収まればインフレも多少は落ち着くのでしょうが、先週は米国産の天然ガス価格も上昇してきました。

西原 欧州産天然ガスに比べると弱かったのですが、ついに上がってきましたね。

ひろこ 背景にあるのはロシアへの天然ガス依存を脱却して米国産へ切り替える動きが加速するとの思惑。これもドル高要因となりますね。



■「5月6日」が転換日となる可能性

西原 円安の要因として中国を指摘する声もあります。これまで中国経済の成長で日本が活性化していた部分もありますが、上海のロックダウンなどで中国が失速し円安に結びついている、との意見です。

ひろこ 上海のロックダウンはまだ続いていますし、西安でもロックダウンに入りました。中国に工場があるアップルではiPhoneの出荷に遅れが生じるようですし、テスラの中国向上も操業を停止しています。

西原 中国に異変があったからとテスラやアップルの株価が下がっていたようには思いませんが、これから効いてくる可能性はありそうですね。金利上昇局面では、ただでさえハイテク系の銘柄は弱いですから。

ひろこ 株価の面でも為替の面でも、5月6日は大きく注目されそうです。FOMCは0.5%利上げすることが見込まれているほか、QT(バランスシート縮小)の詳細が見えてきます。日本では4月分の都区部CPI(消費者物価指数)が発表されます。4月以降のCPIは携帯料金大幅値下げの影響が剥落しますから2%を超えてくる可能性が大きい。5月20日に発表される全国CPIの先行指標として注目です。これまでの流れが変わるかもしれませんね。

西原 利上げを受けて株式市場がグラッとするかもしれませんね。いずれにせよ今週も米ドル/円の押し目買い方針継続でしょう。「米金利以外の要因で下げたところは買い場」と考えていいのでは。