西原宏一氏のFX手法は、ファンダメンタルズとチャート分析を駆使したシンプルなスタイル。メルマガはリアルタイムな為替予測でタイムリーな配信。トレード戦略に役立つ内容を月に50~100通ほど配信中。

株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

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青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2024年1月

・2024年01月30日配信号のサンプル

ユーロドル(西原宏一のトレード戦略指令!)


月末近くなり、ユーロドルの買いが持ち込まれる可能性もあるため、
ヘッジでshortにしていたユーロドルを1.0833でいったんスクエアにしました。

・2024年01月29日配信号のサンプル

FX戦略! FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 1月29日配信 #nishiharafx(今週の戦略会議&読者からの質問)



■ドル円、上値は重いが下値も固い

ひろこ 先週の日銀会合は政策変更はありませんでした。コンセンサス通りですが、円金利が上がってきました。マイナス金利解除への思惑が高まっていると解説されていますが、植田総裁の「物価目標達成の確度は、引き続き少しづつ高まっている」などの発言が意識されたのでしょうか。

西原 たしかに円金利は上がっているのですが、それで円が買われているわけでもない。148円台をキープしており、月足では先月の陰線を包む形となっていて強いなと。

ひろこ 先週から上値が重くはなってきましたが、下がらないですね。



■新NISA、積立勢のフローが2月2日にも

西原 テクニカル的には落ちそうな形をしているのですが、下げたところは拾われる。新NISAなど個人のお金が入っているのかなと思います。毎月1日に積み立てる人が多く、そのフローが入ってくるのが第2営業日とも言われています。仲値なのか、夜なのかは不明確ですが、2月だと2日になります。

ひろこ 米雇用統計が発表される日ですね。

西原 そうなんですよね。米雇用統計が悪かったりすると、値動きがぐちゃぐちゃになる可能性もありますが、注目です。



■円に代わりユーロがキャリー通貨に?

ひろこ 西原さんもメルマガで書いていましたが、ゴールドマンサックスやJPモルガンは「円に代わってユーロをキャリー通貨に」と推奨しているようです。日銀がマイナス金利解除へと動き出すと円の立場が変わってくるかもしれない。中期的な話ですが、ユーロが面白くなる可能性がありますね。

西原 ロジカルに考えると、そうなりますよね。別の銀行も同じような意見を出しているのですが、ユーロが本格的にキャリー通貨になるのは今年第2四半期ではとの分析でした。個人的にもそう思います。

ひろこ 先週のECBでラガルド総裁は「利下げは夏以降」とのスタンスを堅持したにもかかわらず、市場はハト派的と捉えたのか、発言後にユーロ売りが加速する場面もありました。

西原 本意は違うのではないか、ということですね。ただ、キャリー通貨が円からユーロへ移っても円高かと言われるとそうは思いません。新NISAがありますし、日本株が海外勢から買われればヘッジの円売りも入るでしょう。



■ヨルダンで米兵3人が死亡。米国は報復を宣言

ひろこ 今週水曜日の深夜はFOMCもありますね。金利は据え置きですが、次回3月のFOMCで利下げがあるのかどうか。パウエル議長のメッセージに注目です。

西原 気にしているのが今朝入ってきたニュース。ヨルダンとシリアの国境付近で米兵3人がドローンの攻撃により死亡しました。バイデン大統領は即座に報復を宣言しています。

ひろこ 今朝のWTI原油は窓を開けて上昇しました。ショートカバーだと思いますが、需給がゆるく上がらないだろうと思っていた人が多いため、アメリカの態度次第では地政学リスクで急騰するリスクもありそうです。

西原 自国の兵士が死んだとなると、アメリカの世論も沸騰するでしょう。

ひろこ このあと欧米市場の反応にも気をつけたいですね。



■IV上昇は地政学リスクの高まりを警告か

西原 先週から米ドル/スイスフランのIV(インプライド・ボラティリティ、予想変動率)が上がってきています。今週はFOMCや米雇用統計などのイベントを控えていることもありますが、ちょっと気持ち悪いなと思っていました。そこへ来て今回のニュースですから、スイスフランがセーフヘイブン(避難通貨)として買われる予兆なのかもしれません。個人的にはスイス中銀がスイスフラン高を牽制したこともあり、スイス安だとは思うのですが。

ひろこ 地政学リスクの先行指標となっているのかもしれませんね。避難通貨といえば以前は円でしたが……。

西原 米ドルは利下げを控え、ユーロはキャリー通貨となりつつあり、円安も続く。中国不安がありオセアニア通貨も買いづらく、スイス中銀はスタンスを変えた、英ポンドは中央銀行が信用できない――。そうなると買える通貨が見当たらないですね。今週のFOMCなどをきっかけに方向感がはっきりしてくれるといいのですが。



■今週はマグニフィセント・セブンの決算が続々

ひろこ 今週はマイクロソフトやアルファベット、アマゾンやアップル、メタなど米企業の決算も発表されます。内容次第ですが米株が調整するようなことがあると、為替も反応するかもしれません。

西原 いちばん注目なのはエヌビディアの決算ですが、まだ先ですね。

ひろこ エヌビディアは2月21日ですね。

西原 今週の戦略ですが、米ドル/円の押し目買いでしょうか。148円台は買いたくないですし、150円をすんなり抜けるとも思いませんが、落ちたところは買っていいのではないかと思います。

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