青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
・2015年11月07日配信号のサンプル
NFPを終えて(西原宏一のトレード戦略指令!)
米雇用統計の結果を改めてチェックしても、極めていい数字です。
20万を超えるという予想もありましたが、かなり強気な人でも25万人でした。
実際の数字は
非農業部門雇用者数 27.1万人
失業率 5.0%
ブラード米セントルイス連銀総裁のコメントによると、
「米労働市場は改善している。完全雇用に近い」
「FOMCはバランスシートを縮小する前に利上げする見通し」
と12月の米の利上げはさらに現実的に。
ただ今週に入って、ドルブル派がじわじわと増えてきていたこともあり、
NFP後に急騰するも、その後は上昇が加速するわけでもなく、じわじわとドルが上昇する流れ。
ドル円の高値は123.27円。
現時点で、123.22円。
10月15日の安値からこれでドル円は約5円急騰。
先月からcore logを持ちながら徹底して押し目買いを繰り返してきたドル円のlongですがドル円はいったんのターゲットである123円台に入ったため、本日は押し目買いをしていません。
NFP後、一度122.69円までdipしましたが今回はdipを拾わず、現在の123.20円でさらにlongを縮小。
縮小したドル円のlongのstopは収益をロックしたいため、122.00円にstopを設定。
やっと節目の1.0800を抜けたユーロドルですが、週末を控えていることもあるのか
今ひとつ下落に弾みがつかないため、こちらもさらに縮小して、
stop lossは.1.08ミドルに設定。
225の19,000円のcallは12月限の先物を19450円でショートにして半分デルタヘッジしました。
これで、225は上昇しても下落しても大きく動いてくれさえすればいいというpositionにしてリスクはなし。
結果、どちらもかなり縮小して少額となったドル円のlongとユーロドルのショート。
半分デルタヘッジをした225のcall option.
では、今週もお疲れ様でした。
良い週末をお過ごしください。
・2015年11月03日配信号のサンプル
FX戦略! 今週の注目イベント(西原×松崎対談) 11月3日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)
【雇用統計】郵政3社の上場が下支えするか
美子 金曜日は恒例の雇用統計。先週のFOMCを見る限り、12月の利上げはある程度、既定路線となっているようです。ただし利上げのために必要なのは、鈍化している雇用者数の伸びが持ち直すこと。今回のNFP(非農業部門雇用者数)は18万人増と改善される予想ですが、これまでのベンチマークである「20万人増」に比べると悪い数字。予想通りに18万人増の数字が出て、ドルが買われるのか、売られるのか、予想しにくいですね。
西原 先週のFOMCは据え置きで、日銀も何もやりませんでした。日銀の動きは予想通りとはいえ、直前になって追加緩和期待も高まっていただけに1円くらいの円高圧力になるかと思ったのですが、120円すら割らなかった。今週は郵政3社の上場も控えており、12月にはアメリカの利上げもあり、このまま年末に向けてジワジワ上がっていくのだろうと思います。押し目があれば買いたいですね。
【大注目】米雇用統計 非農業部門雇用者数
発表:11月6日(金)22時30分
前回:14.2万人増
予想:18万人増
【注目】郵政グループ3社 株式上場
上場:11月4日(水)
【緩和合戦】週半ばに相次ぐイエレン、ドラギ発言
美子 今週はFRBやECB首脳の発言する機会が多いため、ボラティリティの高い1週間になりそうな気配もあります。4日の深夜には米下院金融委員会でイエレンFRB議長の証言がありますし、ドラギECB総裁の講演も続きます。
西原 追加緩和するとドラギ総裁が言っている以上、ユーロ/米ドルは売ればいいのだと思いますし、実際12月のECB会合に向けてジリジリと下げていくのでしょう。ただ、ドラギ総裁もユーロを急落させたいわけではないでしょうし、1.08を割るのもそう簡単ではない。反発に気をつけながら、戻りを丁寧に売っていきたいですね。日本やユーロ圏が追加緩和の方向で、中国も利下げしました。オーストラリアやニュージランドも利下げ方向で世界的な緩和合戦、利下げ合戦が復活してきましたね。
【注目】米欧中銀トップの講演
ドラギECB総裁 講演:11月3日(火)27時から
イエレンFRB議長 委員会証言:11月4日(水)24時から
ドラギECB総裁 講演:11月5日(木)19時から
【英利上げ】大注目のインフレレポートが発表
美子 緩和合戦に反して利上げ方向にあるのがアメリカとイギリス。そのイギリスでは木曜日に中銀会合が開催され、四半期インフレレポートが発表されます。GDPやインフレ見通しを下方修正するのか、国外要因についてどこまで言及するかなど焦点は多いのですが、最大の注目は利上げ時期をずらしてくるかどうか。レポートの内容とともに21時45分から始まるカーニーBOE総裁の記者会見に注目が集まります。「年末から来年早々になればインフレ見通しがより鮮明になり、利上げ時期もはっきりしてくる」と話していた見解を変えてくるのでしょうか。
西原 ユーロ、円、豪ドルなど売りたい通貨は多いのですが、買える通貨は米ドル、それにポンドくらいです。
美子 原油価格がこのレベルなら、来年の初夏から夏場にかけて利上げするのではと思います。利上げ票は1票というのが今回の会合でのコンセンサスなのですが、2票になると予想している銀行も出てきました。議事録がサプライズとなる可能性もあるので要注意ですね。
西原 金利先物では来年12月の利上げを織り込み始めていますが、どの程度前倒しになるか、注目ですね。
美子 トルコでは週末に総選挙がありました。エルドアン大統領率いる与党AKPは苦戦が予想されていましたが、フタを開けてみると過半数を獲得。予想外の大勝を収めトルコリラ/円は月曜日朝から窓を開けて上昇しています。エルドアンは念願だった大統領権限の強化に向けて動き出すのでしょう。
【大注目】英中銀四半期インフレレポート/議事録/カーニー総裁記者会見
インフレレポート、議事録発表:11月5日(木)21時
記者会見:11月5日(木)21時45分から
ポイント:インフレレポートでの利上げ時期見通し、議事録での利上げ票数、カーニー総裁の発言