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株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

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青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2015年7月

・2015年07月08日配信号のサンプル

中国株の取引停止と122.00円(西原宏一のトレード戦略指令!)


本日早朝の話題も、中国株。
一部報道によれば、「上海、深セン取引所に上場する2808社の約43%に相当する1249社が
株式の売買を停止している」とのこと。

risk off継続。日経平均は315円安で、20,000円われ寸前。

ドル円は122.02円まで下落。

この122.00円は本日も年金からのbidがおかれているようで、今のところ下げ渋り。
122.05円でドル円のショートを一部縮小。



ギリシャ問題のヘッドラインが交錯し、本日早朝の豪ドル円は91円ミドルまで反発。
今朝がた、そのレベルで豪ドル円を再びデイトレでショートにしたのですが、
あっというまに90.36円まで下がって、90.50円でスクエアに。

volatilityが高いため、本日も豪ドル円やポンド円は短期売買のみで
sell on rallyで。

原油の下落が激しいので、commodity通貨の上値が限定的に。

この意味においては個人的にはポンド円の上値も重いと考えています。

ポイントは中国株の動向。

一部縮小しましたがドル円とキウイ円のショート。
他のクロス円はデイトレで戻り売り。


20,000円レベルで日経平均のショートを一部縮小しようと考えています。

・2015年07月07日配信号のサンプル

FX戦略! 今週の注目イベント(西原×美子対談) 7月7日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



【ギリシャ】BRICsがギリシャ支援に名乗り?!

美子 ギリシャ国民はEU緊縮策に対してNOを突きつけましたが、週明けのユーロ/米ドルの下落は1.097まで。あれだけ大騒ぎしたのにこんなものかという感じ。でも、本番はこれからなのかもしれません。いちばん気にすべきなのはECBがELA(ギリシャの銀行向け緊急流動性支援)を継続するかどうか。ELAが停止されればGrexitの可能性が非常に高まります。ECBへの34億ユーロの債務の返済期限が7月20日なので、それまでは継続されるだろうとは考えていますが。

西原 かといって、Grexitでユーロが下がるかというと、明確ではありません。ギリシャ問題はこれだけ騒がれているわりに為替の方向に転化されておらず、トレードしにくいですね。リスクとしては下だとは思うのですが。

美子 よほどのことがない限り今週は下がっても1.08くらいが限界で、108から1.10台でのレンジかもしれませんね。これから会合が続々と設定されていくのでしょうが、7日には20時から緊急のユーロ圏財務相会合が、25時からユーロ圏首脳会合が開催されます。ギリシャからの新提案が提出される見通しで急転直下、合意される可能性がないとも言えません。

西原 EU側はギリシャの離脱を食い止めようと必死だったのが、ここにきてむしろ「出たければどうぞ」と、追い出しにかかっている雰囲気を感じるようになってきましたね。ギリシャが折れるかどうかというより、ギリシャがGrexitへと追い込まれている印象。

美子 もうひとつ気になるのがロシアの動きです。6日の夜、閣僚特別会議に出席していたツィプラスさんが中座してまで電話をかけたのが、ロシアのプーチンさんでした。8日から10日にかけてBRICs首脳会議が開かれるのですが、ロシアにとってギリシャは通るガスパイプラインの経由地として要衝となる国。ギリシャをBRICSの一員として招こうと企んでいるとの噂が絶えません。中国のシルクロード経済圏構想も含め、BRICSにとってギリシャが非常に重要な拠点になっているのは事実です。イタリアやスペインなど周縁国への波及も含め、ギリシャ問題からはまだ目を離せそうもありません。

【超重要】ユーロ圏財務相会合
開催:7月7日(火)20時から
ポイント:ギリシャ支援の合意、ELAの継続

【超重要】ユーロ圏首脳会合
開催:7月7日(火)25時から
ポイント:ギリシャ支援の合意、ELAの継続

【重要】BRICs首脳会議
開催:7月8日(水)~10日(金)
ポイント:BRICs諸国によるギリシャ支援



【NZドル】中国株急落、首相の為替安誘導で売りチャンス

西原 ギリシャ以上のリスクとなりそうなのが中国株の下落。中国政府は昨年11月以降4度の利下げを決行し、さらに年金基金の3割を株式投資に充てる方針を決定、先週末には市場を安定させるために2兆円規模の基金の設置を発表したのに、まったく効果がなく、この3週間で株価は30%近く下落しました。これまでだとシャドーバンキングなどが懸念されても中国政府の買い支えてで持ちこたえてきましたが、今回は何をやっても株価が戻りません。

美子 欧州株も下落していますが、中国はそれ以上ですね。

西原 中国政府がこれだけ焦っているというのは、欧州でさらなる危機があるのを先取りしての動きなのかと勘ぐりたくもなりますね。いずれにせよ中国株が下がるのであれば、為替市場では豪ドルやNZドルの下落。とくにNZドルは首相自らが為替誘導発言を行なっています。

美子 元メリルリンチのジョン・キー首相ですね。以前は私の上司でした。

西原 そのジョン・キーが対ドルで0.65以下とターゲットを明言していますし、ギリシャや中国の騒動でリスクオフの円買いになりやすくなっていますから、NZドル/円の売りがいいのでしょう。80円割れも間近ですし、日足チャートでは75円をターゲットとするヘッド&ショルダーを形成しています。戻り局面では85円にストップに置いて売っていきたいと思います。

美子 今週は8日深夜にFOMC議事録発表、10日深夜にはイエレンさんの講演などもあるので気をつけておきたいですが、市場の注目はギリシャと中国、2つのリスクに集中するのでしょうね。

【重要】FOMC議事録
発表:7月8日(水)27時
ポイント:利上げ時期、利上げ幅についての見通し

【重要】イエレンFRB議長講演
開催:7月10日(金)25時30分から
ポイント:ギリシャ問題による9月利上げシナリオへの影響