西原宏一氏のFX手法は、ファンダメンタルズとチャート分析を駆使したシンプルなスタイル。メルマガはリアルタイムな為替予測でタイムリーな配信。トレード戦略に役立つ内容を月に50~100通ほど配信中。

株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

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青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2015年1月

・2015年01月06日配信号のサンプル

FX戦略! 今週の注目イベント(西原×松崎対談) 1月6日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



【ユーロ】追加緩和の可能性高まるユーロ

美子 今週はユーロ/米ドルが下に大きく窓をあけて始まり、2006年来の安値水準をつけました。きっかけはドイツのシュピーゲル誌が「独政府 ギリシャのユーロ圏離脱容認も」との記事を載せたこと。7日発表のユーロ圏HICP(消費者物価指数)はマイナス転落の予想もあり、今月22日のECB(欧州中央銀行)で量的緩和(QE)に踏み切る可能性が高まっています。

西原 美子さんの見通しだとどのくらいの確率?

美子 50%くらいじゃないですか。ECBは中銀の責務である「物価の安定」をずっと達成できていませんから、ドラギさん(ECB議長)はQEに踏み切ると思います。もちろんドイツは大反対ですし、ドイツ政府の同意を得ないまま実行するのは異例なので、ドラギさんは辞任しちゃうかもしれませんね。ユーロは実効レートでも節目だった99ポイントを割っていますし、総選挙(1月25日)を控えたギリシャでは最大野党の党首がギリシャ債務の踏み倒しを公言していて、その債務の一部はECBも保有しています。ユーロはなにからなにまで売り材料ばかり。戻りがあったとしても1.20程度でしょうね。

【大注目】ユーロ圏12月消費者物価指数(HICP)速報値
発表:1月7日(水)19時
前回:前年同月比+0.3%
予想:前年同月比-0.1%



【ドル高】主役は円からユーロへとバトンタッチか

西原 今年のコンセンサスは昨年に続きドル高。しかし、ドル高の中心は対円ではなくユーロ/米ドルなのでしょう。昨年は1月2日に米ドル/円が高値を更新して1年を通じて円安ドル高が進んだように、年末年始の動きは1年の動きを象徴することが多い。年初に1.1861と大きく崩れたユーロ/米ドルも今年を象徴する動きだったのかもしれません。ただ、マーケットのコンセンサスが一致するとタイミングにズレが出やすい。去年の米ドル/円は年初に高値をつけてから8月まではレンジでした。コンセンサスが一致しすぎていると、こうしたことが往々にしてあります。今年のユーロ/米ドルが売りなのはたしかでしょうが、為替市場は例年1月初頭に反転することが多いため、今週は米ドル/円、ユーロドルとも反転に警戒。本格的にポジションをとっていくのは金曜日の米雇用統計を確認してからのほうが安全でしょう。

美子 その雇用統計は前回が非常に強い数字でした。今回も24万人増と強い予想が出ています。

西原 雇用統計はこのところ強い数字が続いていて今回も強めな予想。でも、この数字で米ドル/円がすんなり高値を更新していくというのも、ちょっと考えづらい。対円だと昨年10月のバズーカ2から2か月で16円上がって、12月8日に121円85銭の高値をつけましたが、それからは高値を更新できていません。急落するかというクエスチョンですが、上がるにしても調整をはさみながらゆっくりと上がっていくのかなと。121円が少し遠いイメージなので、短期のショートもワークするのではと思います。

美子 今回のドル高ってかなりペースが早い。FOMCメンバーがその辺りを懸念していないか、7日深夜に発表されるFOMC議事録にも注目しています。「ドル高のペースが早すぎる」といった発言があればドル売り材料にされそうですね。

【注目】FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録
発表:1月7日(水)28時
ポイント:早すぎるドル高への警戒感

【大注目】米雇用統計
発表:1月9日(金)22時30分
前回:+32.1万人(非農業部門雇用者数)
予想:+24万人(同)



【戦略】本格的なポジション構築は来週から

美子 雇用統計のあとにはNIESR(英国立経済研究所)の英10―12月期GDP予想が発表されます。ブラックフライデーやサイバーマンデーなどのクリスマス商戦が好調だったようなので、意外と強い数字が出る可能性があります。ただ、今年の英景気が去年よりも弱くなることはカーニーBOE(イングランド銀行)総裁も認めているので、ポンド/米ドルが上がったところは戻り売りでと考えています。

西原 昨年前半は利上げ期待で買われたポンドですが、予想される利上げ幅はたった0.25%。ポンド売りは面白いかもしれないですね。とはいえ、まだ2015年は始まったばかり。HICPと雇用統計を見た上で、来週からコアのポジションをとっていきたいですね。

【注目】英国立経済研究所(NIESR)GDP
発表:1月9日(金)24時
前回:+0.7%(9-11月期)