青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
・2017年05月04日配信号のサンプル
ドル円、AUDドル(西原宏一のトレード戦略指令!)
GWはいかがお過ごしでしょうか?
昨晩、会員の方から銅が急落、豪ドルが急落しており、なにがあったのかというご質問を受けたのですが、
中国の指標やいろんな要因がとりざたされるのですが、なにが本当にその背景なのかがはっきりしません。
ただAUDドルは急反落しており、サポートであった0.74ミドルを割り込んで
現在0.74220-30レベル。
まずドル円は現在112.80円レベル。
マーケットの注目を集めているユーロ円も上がってますが、ユーロドルは
いまのところ今回も1.09台の定着はできず、現在1.0890-00で推移.
結局、ユーロ円の上昇はドル円の上昇にかかっているという結果に。
ドル円のlongは継続。
112円後半で一部longを縮小予定。
ドル円のstopを111.00円に引き上げ。
前述のcopper急落の背景ははっきりしないのですが、AUDドルが神経質なレベルで推移。
AUDドルを現在のレベルで打診売り。
stopはタイトに0.7455超え。
取り急ぎ
では素敵なGW をお過ごしください。
・2017年05月08日配信号のサンプル
FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 5月8日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)
■マクロン圧勝でユーロは「セル・ザ・ファクト」か
ひろこ 週末のフランス大統領選挙の決選投票はマクロン候補が予想どおりに圧勝しました。
西原 先月、オプション市場ではブレグジット時以上に警戒感が強まっていましたが、第1回目投票を波乱なく通過したことでルペンリスクは後退。マーケットは一転してマクロン勝利を織り込みにいきユーロ/円やユーロ/米ドルは急騰しました。マーケットはマクロン当選を充分に織り込んでいるため、今週はセル・ザ・ファクトによるユーロ下落を予想しています。FOMCの利上げ後にセル・ザ・ファクトで米ドル/円を売ったのと同じ戦略ですね。
ひろこ IMMのポジションを見ると昨年から積み上がっていたユーロ売りのポジションはほぼスクウェアの水準まで戻っています。ユーロ上昇が続くなら、今度はユーロ買いに転じることになりますよね。
■ユーロ再上昇にはテーパリングが必要
西原 短期的には先週までのユーロ高が調整するだろうと思いますが、中長期となると別。ECBのテーパリングが本格的にテーマとなってくるなら、もう一段のユーロ上昇もありそうですが、それが今すぐテーマとなるかどうかはまだわかりません。
ひろこ ユーロ/円の週足を見ると、一目均衡表の雲を勢いよく上抜けて強い形。これを見るとまだ上昇余地があるように見えます。
西原 ユーロ/円は昨年12月FOMCでの高値124.10円がレジスタンス。今朝、いったんは上抜けしましたが、すぐに反転しています。ユーロ/円では目先、この124.10円が注目ですね。それとともに気になるのが、なかなか定着できないユーロ/米ドルの1.10。いずれにせよ、ユーロの買い手にとってフランス大統領選が終わった今日はいったん手仕舞いを考える日。さらなる上昇には新たな燃料が必要でしょう。
■「普通のリスクオン」ではない理由
ひろこ 先週の米雇用統計は強い数字でした。6月の利上げは確実と見る人が大半ですね。
西原 織り込み度もほぼ100%まで上昇しました。しかし、それでも米ドル/円は113円台に定着できません。マクロン当選でセル・ザ・ファクトとなり先週までのリスクオンが調整するのならば、米ドル/円が落ちたところは買っていいと思います。
ひろこ 111円台があれば拾いたいですが、今日の日経平均は強いですね。上窓をあけて始まり年初来高値を更新しました。米国株市ではS&P500の空売り比率が高まっており、今後はその踏み上げによる上昇も考えられます。そうなると米国株上昇→日本株上昇→米ドル/円上昇という「株高牽引による円安シナリオ」もありそうですよね。
西原 充分ありえると思います。ただ、今回のリスクオンが「普通のリスクオン」ではないことを示すのがオージーの下落。普通のリスクオンであれば豪ドルは先週、上がってしかるべきですが急落しています。
ひろこ 原油、それに銅などのコモディティが下げていることが大きいようですね。サウジアラビアの副皇太子が「国家予算の前提としている原油価格の想定シナリオは45ドルから55ドル」と発言したことも下値余地を意識させたようです。原油先物市場ではファンド勢が買いポジションを手仕舞いし、WTI原油は一時、43ドル台まで下落しました。
西原 コモディティの下落がこのまま続くのならオージーも続落するのでしょう。
ひろこ CRBインデックス(商品市況全体の動向を示す指数)では昨年8月の安値水準を割り込む直前まで下げてきました。ところが、CRBインデックスと逆に動きやすいドルインデックスは上がっていないんですよね。
西原 ユーロ高でドルインデックスも下げているためでしょうね。しばらく原油や銅などコモディティの動向に注目したいと思います。
ひろこ コモディティ市場でのイベントとしては、今月25日にはOPEC総会が控えています。今のところ、減産合意が継続されるだろうとの見通しが優勢ですが、すでに減産延長がコンセンサスなので新たな買い材料とはなりません。ここからはOPEC加盟国による減産に向けた発言が注目される展開となりますが、25日は減産延長で合意しても材料出尽くしで売られる可能性も……。
■米ドル/円の押し目買いを継続
西原 今週のイベントに目を向けると明日9日に韓国大統領選挙、11日はBOE(イングランド銀行)。BOEの政策変更はないでしょう。韓国大統領選は注目こそされているもののマーケットへの影響という面では不透明です。
ひろこ 先週、トランプ大統領が金正恩との会談の可能性を示唆して驚かせましたが、実際に北朝鮮外務省の担当者が欧州入りし、アメリカ側と接触するようです。地政学リスクも後退しそうですね。
西原 フランス大統領が決まり、北朝鮮リスクも大きく後退、6月の米利上げも100%織り込まれているとなると、今週は次のテーマを模索する1週間でしょうか。ユーロ圏のテーパリングやコモディティ市場の下落などに目を向けながら、戦略としては米ドル/円の押し目買いでいきたいと思います。