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株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

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青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2017年8月

・2017年08月08日配信号のサンプル

SQにむけて、110.50円(西原宏一のトレード戦略指令!)


作戦会議を更新しました。
http://zai.diamond.jp/articles/-/261478

今週から徐々に夏季休暇にはいっている参加者も増えてきました。
既報のように、週末の日本の3連休とSQ前後にひと波乱あると想定していますが、
昨晩のNY 市場は膠着。

ドル円は110.75円レベルで膠着。

先週、東芝がらみのchfjpyの売りに乗じて円高で攻めた米系短期筋も、昨日は動きはなく
110円台後半で膠着。

公的のbidは110.50円まで上がってきています。
彼らはドル買いを焦らずdipを待っていることが多いのですが、めずらしく、bidを110.50円まで上げてきています。

本日のNY cutは下記の通り。
* ユーロ・ドル: 1.1650 (3.44億ユーロ)、 1.1800 (5.48億ユーロ)
* ドル・円: 110.25 (3.6億ドル)、 111.00 (4.9億ドル)
* ポンド・ドル: 1.3000 (2.46億ポンド)
* 豪ドル・ドル: 0.7950 (25億豪ドル)

出所 Bloomberg

目立つのがAUDドルの0.7950の25億ドル。

現在ユーロ・ドルは1.1805レベルと1.18台での推移ですが、AUDドルは0.7950を割り込んで
0.7918で推移。

つまり、対豪ドルに対してもユーロは堅調であり、相場はユーロクロスを中心に推移しているとの見方は変わらず。



押し目を待っていたeurgbpですが、こちらはdipもなく0.9050の高値圏で推移しており手がでず
スクエアなまま。



ユーロ・ドル、ユーロ円、eurchfのロングで変わらず。
(現時点で、1.1805, 130.78円、1.1487で推移)。

・2017年08月10日配信号のサンプル

焦点は地政学リスク、終盤にはクロス円で買い戻しも入る(竹内典弘のロジカルFX)


昨日の東京時間は地政学リスクの高まりから、日経平均株価はギャップダウンで寄付き午後にかけて前日比で1.6%近い下げを演じた。為替市場はセレクティブにJPYが買われるリスクオフの展開で、USDJPYで109.75、EURJPYで128.71、AUDJPYでは86.29まで下値を伸ばした。

このなかで下げをけん引していたのはAUD、ケントRBA総裁補佐は「AUD高は成長に弊害」とけん制発言をしており、午前に発表された中国の7月のCPI/PPI共に予想を下回った。ただ、午後に入りアジア株全般下げ止まり、引けにかけては為替市場も含めやや値を戻した。

欧米時間に入ると欧州株もギャップダウンで寄付き下げ幅を拡大、英独等のコア長期金利は急低下となった。再び欧州通貨全般売られ、この2週間程アウトパフォームしていたEURCHFには、ファンド筋より大きな利食いが投入され1.1260の安値を示現した。

クロス円も再び売られEURJPYで128.44、GBPJPYでは6/27以来の安値142.27まで下値を伸ばした。

一昨日良好な結果となった3年債の入札、昨日の230億ドルの10年債の入札は応札倍率では2.23倍、2016年11月以来の不調に終わった。既発債も売られ金利は上昇、USDJPYでは直後に110.10まで強含んだ。

RBNZはコンセンサス通り政策金利を1.75%に据え置き、基調判断も「予想インフレ率は2%付近で推移、政策金利はかなりの期間緩和的であり続ける可能性」とこれまでのスタンスを維持した。

欧州株は引けにかけては下げ幅を縮小するものの前日比では大幅安、米株3指数も続落、ダウはザラバで前日比一時90ドル近くまで下げ幅を拡大するが、引けにかけては買い戻しも入り-0.17%、原油先物は3日ぶり反発、金も反発1279

一日では、主要通貨の騰落は対USDで上昇通貨ではその幅の大きい順にCHF(+1.09%)、JPY、GBP、NZD、DKK、EURと続き、一方で下落通貨でも同様にAUD、CAD、SEK、NOKと続いた。結果AUDCHFがアンダーパフォーム(-1.38%)

6/27のドラギ総裁の発言以来、上昇を加速させ年初来高値を更新してきたEURUSD、ここにきてやや足踏みとなっている。この6/27以降の米・独それぞれの10年債金利の最高水準からの低下幅をみると、米-13bp(-0.13%)、独-18bp(-0.18%)とECBの出口が意識された割には上昇に陰りが見えてきた。

更に米独金利差でみると昨日は1.825%まで拡大、因みにドラギ総裁の発言があった6/27の引けは1.840%であった。この日のEURUSDは1.1327であったことを斟酌すると金利差ではほぼキックオフの状態に限りなく戻ってしまった。

こうなるとEURUSDの上昇には赤信号、更に2018年12月まで4回とされる米国の利上げ、先週金曜発表の雇用統計でもその利上げの織り込みは劇的な回復に至っていないと申し上げた。こちらも再び低下で1.34回と8/2の水準まで逆戻りしてしまった。するとUSDJPYの上昇にも黄信号、結果EURJPYの再上昇もかなり怪しくなってきた。

本日も相場の流れを変える様な経済指標の発表は予定されておらず、引き続き地政学リスク、株価、金利、この辺が変動要因となりそうだ。

・2017年08月14日配信号のサンプル

ドル円の戻りのメド(田向のdinapoli戦略!)


ドル円は金曜日(8/11)に108.711まで下落し、6/14の安値(108.833)を下抜けました。
この下には、4/17安値(108.134)があり、ここが3/10高値(115.511)とのレンジの下限です。

ドル円は、3/10高値と4/17安値の広いレンジの下限に接近してきています。

レンジの下限に近付いたこともあり、また8/4の配信でご案内した7/26、8/1、8/2で計算したフィボナッチ・エクスパンションの目標値OP(108.731)に到達したこともあり、一旦は戻す動きになり、本日はすでに金曜の高値を上抜けています。

金曜の高値を上抜けて戻す可能性が出てきているため、本日はドル円の戻りのメドをフィボナッチ・リトレースメントで計算してみます。

添付チャートをご覧いただくとわかりやすいと思いますが、ドル円は7/11高値(114.493)から下げています。
7/11は5/11高値(114.365)をわずかに上抜けましたが、これがブルトラップになり下げました。

この7/11高値と金曜日(8/11)安値でフィボナッチ・リトレースメント(紫色)すると、
61.8%=112.284
38.2%=110.920
となります。

7/11から下げる動きの次の高値は7/26(112.184)なので、ここと金曜の安値でリトレースメント(緑色)すると
61.8%=110.857
38.2%=110.038
となり、この61.8%と、先ほどの38.2%(110.920)5pipsほどの近さで、重なっており、ディナポリがコンフルエンスと呼ぶが強い上値抵抗となる可能性が示されます。(チャートの黄色帯部分)

さらに、ドル円の動きを見ると、8/4(111.048)の高値もあるので、
ここと、金曜の安値でリトレースメント(空色)すると、
61.8%=110.155
38.2%=109.604
となります。

この61.8%(110.155=空色)と、上の38.2%(110.038=緑色)も10pipsほどと近く、ここが最初の強い上値抵抗(黄色帯部分)となりやすいと思われます。


整理すると、
114.493=7/11高値
112.284=7/11と8/11の61.8%(紫色)
112.184=7/26高値
111.048=8/4高値
110.920=7/11と8/11の38.2%(紫色)
110.857=7/26と8/11の61.8%(緑色)
110.155=8/4と8/11の61.8%(空色)
110.038=7/26と8/11の38.2%(緑色)
109.604=8/4と8/11の38.2%(空色)
となり、まずは109.604を上抜けるかどうか、その上は110円~110.20付近の上値抵抗、そして110円80~111円10付近の上値抵抗が上値のメドとして考えられそうです。

加えて、週足の21SMAも111円付近にあり、111円前後が強い上値抵抗として意識されそうで、ここを上抜けない限り上方向は考えにくそうです。


日足のディナポリは、3本の移動平均線の下ですし、MACDも下でシグナルも越えています。
ディナポリからは、明日か明後日に110円台に乗せられないと、日足の3*3DMAすら上抜けできないので、下方向の可能性が続きそうです。

メルマガ会員WEBには、ドル円の日足を添付します。

※メルマガ会員WEBはこちら
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・2017年08月14日配信号のサンプル

FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 8月14日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



■「円高の極」は近いか

ひろこ 先週は水曜日から円高が進み、金曜日には一時、米ドル/円が109円を割り込む場面もありました。

西原 北朝鮮リスクの高まりもありますが、先週お話した「3連休前のSQ」がまさに狙われましたね。

ひろこ それに加えてCPI(消費者物価指数)など米経済指標が予想を下ブレしたことも上値を重たくしたようです。今年は4月以降、108円から115円のレンジが続いています。レンジ下限は4月安値の108円14銭。ここを下抜けしてしまうとテクニカル的には105円台が見えてきますが、「これ以上割れたらダメ」というギリギリの際で踏みとどまっていますね。

西原 今週15日は米国債の償還、利払いがあり、円買いが発生しやすくなります。ただ、ここを乗り切れば、今週から来週にかけて「円高の極」が終了する可能性がありそう。読めないのは北朝鮮リスクですが今週、何の有事も起きなければ米ドル/円の買い戻しが始まりそうです。



■ゴールドの1300ドルと米ドル/円の108円

ひろこ 米ドル/円で注目したいのがゴールドとの相関。ゴールドは今年2回、1300ドルを上抜けできず反落しましたが、ほぼ同時に米ドル/円も円高から円安へと反転しています。ゴールドは足もとで1300ドルを3回目のトライ中ですが、ここで反落するようだと米ドル/円も反発、上昇へと向かうことになりそう。

西原 ゴールドと米ドル/円、たしかにきれいに相関していますね。

ひろこ もうひとつ、ポイントとなるのはクロス円かもしれませんね。先週も対ドル以上に対ユーロや対豪ドルなどクロス円での円高が急でした。



■17日のユーロ圏HICPに注目が集まる

西原 やはり相場の中心はユーロであり、通貨ペアでいえばユーロクロスなのでしょう。今週17日にはユーロ圏HICP(消費者物価指数)の発表が控えており、上昇基調が継続するのかどうか、注目が集まっています。そして来週後半になると今月のメインイベントであるジャクソンホール・シンポジウム。ドラギECB総裁の講演が待っています。

ひろこ ドラギさんの講演ではテーパリングについての言及が期待されていますが、まったく反対に「ECBの一部はユーロ高を懸念しているため、いったん冷やすのでは」と観測する声もありますね。

西原 短期的にはユーロ安局面がありながらも、中長期的にはユーロ高へ向かっていくのでしょう。FRBがテーパリングを始めたときもそうでしたが、金融政策の転換で一度買われだした通貨はそう簡単にヘタれないはずです。



■中銀総裁「NZドルの下落が必要だ」

ひろこ ここからの戦略は?

西原 ユーロクロス上昇の流れは変わらないでしょうが、足もとでは調整局面入りしています。調整の終わりを待って、買っていきたいですね。注目しているのはキウィ。先週、RBNZ(ニュージーランド準備銀行)のウィーラー総裁は「NZドルの下落が必要だ」と通貨安志向を明確に示しました。ECBと正反対の方向性ですから、ユーロ/NZドルの上昇余地は大きいのでしょう。

ひろこ 米ドル/円はいかがですか? 今朝発表された日本のGDPは予想を上ブレ。今夏は安倍首相へのバッシング報道が続き、内閣支持率も低下しましたが、そうしたムードが一巡、アベノミクスの成果が見直される場面もありそうですが。

西原 米ドル/円が上がるためにはユーロ/円の上昇、それに米金利の上昇が必要なのでしょう。ただ、ユーロ/米ドルがさらに上昇していくようだと、米ドル/円の上昇余地はかぎられてしまうため、レンジが続くのかもしれません。今はユーロ中心にトレードしたほうがよさそうです。