青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
・2019年05月22日配信号のサンプル
日経平均のアイランドリバーサル(西原宏一のトレード戦略指令!)
先日、日経平均の四半期足でSequentialがtop outを示唆している事をご紹介させていただきましたが、本日Web掲示板に添付したのが日経平均の日足。
去年の10月、そして今年の5月初旬にsequntialが13を点灯して、反落したことは配信させていただいたとおり。
そして本日、サイクル分析の先輩とお話して確認したのがアイランドリバーサル。
去年の10月、そして今年の5月初旬どちらも窓をあけ、アイランドリバーサルを形成して反落しています。
加えて、200日SMAも割り込んで急落。
この一連のindicatorに従えば、22,000円レベルをクリアに超えなければ、日経平均は戻り売りを点灯したまま。
通常日経平均はFXと違ってcore shortをkeepしてあまり細かくはやらないのですが、今回stopを22,000円超えにして、もう一段踏み上がれば、shortを追加する予定。
ポンドは1.2700をわりこみ、1.2670レベルで軟調推移。
流れてくるヘッドラインはポンドの売り材料ばかりなのですが、テクニカルにはAUDドル同様、oversoldのエリアに入ってきていると想定しており、スクエアなまま。
ドル円は111.40-45円レベルで変わらず、方針も同じ。
ドル円、日経先物のshort、日経のput long.
・2019年05月27日配信号のサンプル
FX戦略! FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 5月27日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)
■メイ英首相の後任は「ハード・ブレグジッター」か
ひろこ メイ首相がついに辞任を表明しました。6月7日の辞任が予定されています。
西原 後継として名前が挙がっているのはボリス・ジョンソン。ロンドン市長や外務大臣を歴任した人物ですが「Hard Brexiter」、離脱強硬派との評判がもっぱらです。6月10日の週にはEU離脱法案の採決が予定されていますが、可決となる可能性はほぼゼロでしょう。
ひろこ 10月末へ延期されたEU離脱ですが、混乱が続きそうですね。
西原 個人的な印象ですが、ボリスは強硬派というより日和見主義。彼のもとで再度の国民投票に踏み切る可能性も出てきそうです。
ひろこ EUではEU議会選挙も行われました。月曜日の午前中にも大勢が判明する見通しで、現時点(5月26日夜)ではまだ情報が少ないですが、EU懐疑派の躍進が予想されますし、ドラギECB総裁の任期は10月まで。選挙結果は次期総裁人事にも影響を与えそうです。
■ファーウェイ問題波及、SOX指数が急落
西原 米中貿易戦争や英欧の混乱で、マーケットへの負荷が高まっています。先週は米国債が買われ、リスクアセットである株が売られました。つまり「質への逃避」です。米10年債利回りは2.32%まで落ちてきて、米ドル/円の下値余地も拡大しています。
ひろこ 米株が崩れたのと同じ日、原油市場も急落し半年ぶりの安値をつけましたし、それ以上に急落したのが「SOX指数」。(フィラデルフィア半導体株指数)。前週末から5%ほど下げています。ファーウェイ問題の余波でしょうし、アップルの株価も崩れてきました。4月末の高値から17%の下落で、ベアマーケット入りの目安とされる20%まであとわずか。中国でアップル製品の不買運動のようなことが起きないといいのですが。
西原 米中貿易戦争は長期化が予想されます。政府が不買運動のようなことを裏で画策しないともかぎらないですね。
ひろこ 習近平さんはレアアース企業を視察しており、米中貿易戦争の交渉材料としてにレアアースの禁輸措置を持ち出すのでは、との憶測も出ています。さすがに中国政府もそこまでしないとは思いますが……。6月のG20で米中首脳が会談して合意するのではとの期待もありましたが、霧消してしまった感じですね。
■「年内3回の利下げ予想」の豪ドルは戻り売り
西原 米株を牽引していたナスダック市場が崩れ、米金利も低下、原油もSOX指数も下落しているということは米ドル/円も下方向なのでしょう。
ひろこ クロス円、とくに中国と関係の深い豪ドルはいかがですか?
西原 ウェストパック銀行が豪ドルに対して「年内3回の利下げ」予想を発表しました。もし本当に3回引き下げると1.5%から0.75%へ。そうなればRBNZも耐えられずに利下げへ向かうでしょう。
ひろこ 年内3回の利下げは織り込まれていませんよね?
西原 まだ織り込まれていません。3回はともかくとして、あと2回は織り込みに行きそうです。豪ドル/円は下方向ではあるのでしょうが、一直線に下がる感じもしない。戻りを待ってから売っても遅くはないでしょう。
■イラン外相の緊急来日が意味するものは
ひろこ トランプ米大統領が来日していますが、市場への影響は今のところなさそうですね。
西原 外交面から考えると、日米の蜜月ぶりを見せつけることで対中国、対韓国への抑止力的な意味合いがあるのでしょう。
ひろこ 今月16日、イランの外務大臣が緊急来日し、安倍首相と会談しました。来月には安倍首相がイラン訪問を検討しているようです。蜜月の裏には、イランとアメリカの緊張関係をほぐす仲介役としての日本の役割もありそうですね。また、トランプ大統領は日本との貿易交渉について、今夏の日本の選挙後まで合意を先送りする意向を明らかにしています。
西原 いずれにせよ市場全般がリスクオフへと向かっています。米ドル/円の109円台前半は本邦勢のまとまった買いがあるため止まりやすいですが、戻ったところは売り。市場への負荷が高まれば105円台をめざす展開もありそうです。