青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
・2019年02月05日配信号のサンプル
ビル・グロス(西原宏一のトレード戦略指令!)
4日のNY市場ではビル・グロスの引退が話題に。
ビルグロスはPIMCOで「債権王」として君臨。
しかしジャナス移籍後は年率リターン1.00%未満。
PIMCO時代の年率7.8%とは様変わり。
ひとつの時代の終焉。
12月に急落した米株が1月は急反発。
2月に入ってもFOMCがdovishだったこともあり、テクノロジー株が牽引する形で米株は続伸。
テクノロジー株を牽引したのがapple.
Appleは潤沢な手元資金を使った大型買収が可能。
ネットフリックスやワイヤレススピーカーのソノスなどが候補になりうるとJP Morgaが指摘。
appleは2.8%高。
NASDAQは1.2%上昇。
ドル円は一時110円台を回復。高値は110.16円。
先月後半のポンド円に変わり、demark indicatorではユーロ円の買いサインが点灯。
ただ前回のポンド円は週足ですが、今回のユーロ円は日足ベースなので、それほどひっぱれないかもしれませんが。
NY cutです。
ユーロ・ドル: 1.1280 (3.4億ユーロ)、 1.1385 (5.74億ユーロ)、1.1400 (6.33億ユーロ)、 1.1410 (4.07億ユーロ)、 1.1430 (3.4億ユーロ)、 1.1475 (3.63億ユーロ)、 1.1495 (3.13億ユーロ)、 1.1530(2.99億ユーロ)、 1.1550 (4.33億ユーロ)、 1.1575 (4.22億ユーロ)
ドル・円: 108.60 (4.11億ドル)、 109.00 (15億ドル)、 109.30(3.31億ドル)、 109.50 (4.29億ドル)、 109.67 (5億ドル)、 110.00(6.91億ドル)
注目のストライク: 110.00 (10億ドル 期限2月7日)
ポンド・ドル: 1.2900 (2.02億ポンド)、 1.3000 (3.9億ポンド)、1.3010 (4.06億ポンド)、 1.3100 (3.58億ポンド)
豪ドル・ドル: 0.7215 (5.85億豪ドル)
注目のストライク: 0.7150 (11億豪ドル 期限2月6日)、 0.7250 (19億豪ドル 期限2月7日)
ドル円は110.00円にまとまっており、しばらくこのoptionをはさんでのもみ合いでしょうか?
AUDドルは0.7250に注目。
現在、ドル円は109.98円、ユーロ円は125.80円で推移。
ドル円のshort, ユーロ円のlong.
・2019年02月04日配信号のサンプル
FX戦略! FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 2月4日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)
■QE再開すら連想させたFOMC
ひろこ 先週の注目だったFOMCでは利上げ打ち止めの可能性が高まり、バランスシート正常化についても柔軟に対応するとして、ドルが売られました。
西原 「経済情勢が悪化した場合には」との条件つきですがQE(量的緩和)再開を連想させる文言さえありました。想定以上にダビッシュ(ハト派的)なFOMCでしたね。ただ、ここからの中期見通しは2つの意見に割れています。「利上げ打ち止めでドル売りが進む」とする意見と、「ハト派転換により株式市場が上昇、つられて米ドル/円も上がる」とする見方です。
ひろこ ロジック的には金利差もあり、株高とともに米ドル/円が上昇するように思えます。もちろんリスク要因が表面化すれば話は違うのでしょうが。
西原 昨年10月までの相場を振り返ると株式市場は堅調、日経平均は27年ぶりの高値となる2万4000円台まで上昇しました。しかし、米ドル/円は115円すら越えていません。株式市場が戻したとしても、米ドル/円が大きく上がっていくようなイメージは持ちづらいですね。
■米中貿易協議で決まったのは大豆程度
ひろこ リスク要因も見え隠れしていますね。先週、米中の閣僚級協議が行われましたが、米国から大豆を買うことを決めたくらいで両国の隔たりは大きいようです。貿易協議の猶予期間は3月1日まで。月末には首脳会談も開かれるようです。
西原 トランプ米大統領としては昨年末のような株式市場の急落は避けたい。米中の融和ムードを演出するでしょうし、ショートカバーで株式市場が上昇する場面があるだろうとは思います。ただ、米中の交渉がまとまり、最終的な解決に至るとはとても思えません。
ひろこ 融和ムードが高まり株式市場での買い戻しが続くなら1月、2月とリスクオンが続くことになります。その分、交渉が不調に終わったときなどの売られ方が強くなる。気をつけないといけないですね。米中協議が終われば、日米のTAG(物品貿易協定)交渉も本格化しそうです。
■財務官発言から読み取れる為替条項への道
西原 先週、注目されたのが浅川財務官。日米交渉の争点になるであろう為替条項について「ちょっとしっくりこないところがある」と発言しました。この発言は逆に為替条項が盛り込まれる可能性の高まりを連想させます。
ひろこ 為替条項が盛り込まれれば円高圧力になりますね。今週は5日にトランプ大統領の一般教書演説がありますが、重要なのは15日が期限となっているつなぎ予算の行方。再び政府機関が一部閉鎖されるリスクが意識されそうです。閉鎖の影響で止まっていたIMM(国際通貨先物市場)ポジションの発表は再開されましたが、出てきたのは12月24日集計分の数字だけ。今後、火曜日と金曜日ごとに1週分ずつ発表して遅れを取り戻していくようです。
西原 気をつけたいのがチャイニーズニューイヤー。中国の春節のため、今週はアジア市場の流動性が薄くなります。フラッシュクラッシュほどのことはないと思いますが、動く可能性があり要注意ですね。
ひろこ 英ポンドはいかがですか。
西原 修正案の英議会採決が終わり、ゴールドマン・サックスはノーディールの可能性を10%から15%へ引き上げました。日産自動車はイギリスで生産予定だった「エクストレイル」次期モデルの生産を英工場から九州工場へ切り替えると発表しましたし、不透明感は晴れませんね。
■110円を大きく超えるのは難しい
ひろこ 強いのが先週もお伝えしたカナダドル。アメリカの利上げ打ち止めにより、金融要因から考えるとゴールドや原油などのコモディティ市場が強含むことになりますし、そうなればカナダドルにはまだ上昇余地があるのかもしれません。
西原 対ドルで1.32台まで急騰したこともあり、ポンドのロングもいったん小休止。今週はチャイニーズニューイヤーでもあり、少し材料にかける展開となるかもしれませんが、米ドル/円が110円を大きく超えるのは厳しいでしょう。110円近辺をめどにドル円の戻り売りでしょうか。