青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
・2018年06月02日配信号のサンプル
ドル円、ユーロ・ドル(西原宏一のトレード戦略指令!)
外出していて遅くなりました。
positionだけ簡単に。
NFP前より、じりじりと上昇してきたドル円は109.72円まで上昇。
ユーロ円の高値は128.13円。
ユーロ円は128円台まで踏み上げたので、shortを追加することも考えたのですが、今のユーロ円のvolatilityを考えると週超えのshortを増やすことをさけて、既報のようにユーロ円は戻り売りをせず。
ユーロ・ドルはご紹介させていただいたように1.1700に47億ユーロという巨大なoptionがあったのため、1.1700でofferしたものをdipで買い戻すというデイトレのみ。
ドル円は110.00円までの戻りをまっていたのですが、届かないため、109円台後半で
一部shortを追加しています。
結果、Positionの増減はありますが、週超えは変わらず、ドル円とユーロ円のshort.
今週はかなり荒れましたが、6月は米朝首脳会談を筆頭にイベントも多いので、
来週もvolatilityの高い週になりそうです。
今週もお疲れ様でした。
素敵な週末をお過ごしください。
・2018年06月11日配信号のサンプル
FX戦略! FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 6月11日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)
■カナダには「地獄の特別な場所」を
ひろこ 週末から今週末に向けてイベントが集中しています。昨日はスイスで「ソブリンマネー」構想の是非を問う国民投票が行なわれ否決されました。
西原 事前の予想どおりですね。週末の動きで気になったのはG7です。G7とは名ばかりで実質的にはアメリカの孤立が鮮明な「G6+1」となった印象。さらにトランプの通商顧問であるナバロはカナダに対して、「地獄の特別な場所が用意されている」(There is a special place in hell)と驚くほどの強い言葉で批判しています。ただ、もとをたどると一昨年の米大統領選挙でヒラリー陣営から出て、炎上した言葉。それを知っているアメリカ人からすると驚きは少ないようですが。
ひろこ 通商政策での対立はもちろんですが、トルドー加首相が環境やジェンダーといったテーマを取り上げたことも面白くなかったのかもしれないですね。
西原 G7の亀裂が露呈したことに以前なら市場は大きく反応したのでしょうが、今週はイベントが多いせいか、今のところは小動きですね。
■「FOMCアノマリー」は今回も有効なのか?
ひろこ 今週に目を向けると、まずは12日の米朝首脳会談ですね。
西原 トランプ米大統領が「1回では終わらないだろう。2回目、3回目も必要になる」と話していますし、今回で劇的な決着がつくようなことはないのでしょう。トランプと金正恩が2人でパフォーマンス的な記念撮影を行ない、結論は次回に持ち越しとなるのではないかと思います。
ひろこ 翌13日深夜にはFOMCの政策発表。利上げは100%織り込まれています。今回のサイクルでは6回の利上げを行なってきましたが、そのうち4回は「FOMCアノマリー」(FEDの利上げ後、ドル高・ゴールド安からドル安・ゴールド高へと転換するアノマリー)が当てはまりました。ただ、今回はそれほどドル高が進んでいないため、当てはまるかどうか……。
西原 完全に織り込まれていることもあって、通常パターンならよほどホーキッシュなコメントが出ないかぎり「セル・ザ・ファクト」となるのですが、翌日にECBを控えています。セル・ザ・ファクトを狙うとすれば対ユーロではなく、対円でしょうか。
■米国債先物の売り越し、1993年以来の歴史的高水準へ
ひろこ 今回のFOMCで西原さんが注目するのは?
西原 米10年債利回りの反応でしょうか。2月に配信(※)したように米10年債利回りは30年来のレジスタンスラインをブレイクし上昇基調。しかし、足もとでは調整局面に入っており、米ドル/円の上値が重い印象です。
※http://zai.diamond.jp/articles/-/281868
ひろこ 先物市場でも米国債の売り越し幅は1993年以来の水準まで積み上がっています。このショートが解消されないと米金利は上がりにくいのかもしれませんね。FOMC翌日はECB。先週はバイトマン独連銀総裁やプラートECB理事などの要人からタカ派発言が相次いで、ユーロ/米ドルが1.18台まで買い戻されています。
■QE終了へ向けて動くECB
西原 とくにバイトマンの「年内の債券買い入れ終了を見込む市場の期待は妥当だ」との発言は強烈。これだけのことを言うのなら、QE終了へ向けた何らかの示唆が出るのでしょう。
ひろこ FOMCはセル・ザ・ファクトでドル売り、ECBはQE終了へ向けてユーロ高――。そうするとユーロ/米ドルは上目線ですか?
西原 テクニカルには売られすぎのシグナルも出ており、大きく下がる可能性は少ないと見ています。ファンダメンタルズを確認すると、先々週はイタリアの政局混迷から「ユーロ≒イタリアリラ」として売られ、先週はテーパリング期待から「ユーロ≒ドイツマルク」として買われてと右往左往しました。しかし、こうした場合は往々にして金融政策の影響が勝る。1.20方向へ向けて底堅くなっていくのでしょう。
■日銀会合、注目は次回7月か
ひろこ 15日は日銀の政策決定会合ですが、今回はノーマーク。報道によれば「6月と7月の金融政策決定会合で、物価の動向を集中的に点検」するそうなので、何か動きがあるとすれば次回、7月でしょう。
西原 15日は米国政府が知的財産権侵害に対する対中制裁関税の公表期限でもあります。市場が反応するとすればこちらかもしれませんね。今週はイベントが多く事前に予想して動くのが難しい。通貨を絞って見ていかないと振り回されやすくなります。ボラティリティの高まりに気をつけていきましょう。