西原宏一氏のFX手法は、ファンダメンタルズとチャート分析を駆使したシンプルなスタイル。メルマガはリアルタイムな為替予測でタイムリーな配信。トレード戦略に役立つ内容を月に50~100通ほど配信中。

株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

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青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2023年8月

・2023年08月30日配信号のサンプル

豪ドル 2(西原宏一のトレード戦略指令!)


添付図は豪ドルの日足。
一度エリオットで5に到達して、もみあっていましたが、調整で反発する公算が高まっています。



配信の通り、これまで豪ドルを何度もlongにするものの
Longで踏ん張りきれなかったのが、中国経済の急失速。

中国経済とオーストラリアの相関性はかなり低くなっていると考えているのですが
なにか中国がらみの悪材料が出るたびにシステムトレーディングが豪ドルの売りで反応して
いちいち反落するので、踏ん張りきれず。



そこで今回はchartをメインとして機械的にlongに

豪ドルの0.4のlong@0.6504
Limit orderは0.6620
stopは0.6400割れ


ドル円も147円台に戻せなかったため、調整気味。

ユーロドルも同様。

豪ドルのlongのみ。

・2023年08月28日配信号のサンプル

FX戦略! FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議 8月28日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



■ジャクソンホール、ポイントは米金利上昇

西原 ジャクソンホールでのパウエル講演はサプライズなく終わりましたね。

ひろこ 目を引いたのが11月の利上げ確率上昇です。ジャクソンホール前は「7月で利上げ打ち止め」との織り込みでしたが、パウエル講演で11月利上げの可能性が50%前後まで高まっています。米金利が上がり、ドル高が続くのかなというムードになってきましたね。

西原 米2年債利回りも5.10%手前まで上がってきました。米短期金利が上がるなら米ドル/円も上がる、というのが昨年の基本的な相関です。



■ドル円の相関相手、日経平均、人民元、米短期金利

ひろこ 最近は人民元と円の相関を指摘する声も多いですよね。

西原 都合がいいようですが、日経平均が上がっていれば日経と相関するし、人民元が下がっていれば人民元と、米短期金利が上がっていれば米短期金利と、時期によって米ドル/円と相関する対象は変わっています。ただ、どんなステージにあっても変わらないのが円の弱さ、ですね。

ひろこ 今回のジャクソンホールはサプライズこそなかったものの米短期金利の上昇は大きなポイントとなりそうですね。人民元についてはいかがですか? このところは「人民元売り=円売り」で相関していますが。

西原 同じアジア通貨同士ということなのか、相関性が高まっていますね。米ドル/人民元と米ドル/円のチャートを重ねると同じような形となっています。



■ゴールドマンサックスは半年後155円を予想

ひろこ 人民元安を食い止めるため、当局はドル売り・人民元買いの介入も行なっています。

西原 一気にドカンと入るのではなくジリジリと入っているのでしょうが、エバーグランデやカントリーガーデンなど不動産大手の経営危機が続いているだけに介入しても人民元安の大きな流れは変わらないでしょう。

ひろこ 介入原資を確保するために米国債を売却しているとの観測もあります。米国債を売れば、米金利が上がってドル高が進む。矛盾してしまいますね。世界的な金利上昇で円金利も10年債利回りが0.65%を超えています。

西原 急騰しないかぎり当局は金利上昇を容認するのでしょう。「FRBピボットによる米金利の低下は来年、BOJピボットによる円金利の急騰も来年」ということになれば現行水準の日米金利差があと半年程度は続くことになり、米ドル/円もロングでいいということになりますね。ゴールドマンサックスの直近の米ドル/円見通しは3か月後150円、半年後155円、1年後は150円です。

ひろこ 本邦当局としては、介入せずに米金利が下がることで円安が収まってくれるのがいちばん望ましいのでしょうが……。



■「エヌビディア絶好調でも上がらず」の示唆することは

ひろこ 先週はジャクソンホールとともにエヌビディアの決算も大きな注目を集めました。決算自体は絶好調でしたが株価は長い上ヒゲです。

西原 エヌビディアの決算がよかったのに上がらない、中国経済が悪化している、ジャクソンホールでも好材料が出なかった――こうした材料から株市場では9月に向けて弱気な見通しが広がっています。

ひろこ ナスダック総合指数もヘッド&ショルダーを作りに行っているように見えます。

西原 同感です。9月に向けて日米ともに株式市場は弱含むようなら、中期的な買い場と考えています。



■「月末のユーロ買い」に注意しながら米ドル/円も押し目買い

ひろこ イベントでは31日に米PCE価格指数、9月1日に米雇用統計が注目でしょうか。インフレは抑制されてきたとの安心感がありますので、PCE価格指数が予想よりも強いようだとドル高材料となるかもしれません。今週の戦略はどう考えますか?

西原 基本的にはドル買いだと思います。ただ今週は月末週。最近は月末のユーロ買いが目立つこともあり、ユーロ/米ドルを低いところで売りたくはない。米ドル/円の押し目買いを基本に、ユーロ/米ドルもチャンスがあれば戻りを売っていく、といったところでしょうが。