西原宏一氏のFX手法は、ファンダメンタルズとチャート分析を駆使したシンプルなスタイル。メルマガはリアルタイムな為替予測でタイムリーな配信。トレード戦略に役立つ内容を月に50~100通ほど配信中。

株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

close
西原宏一×ザイFX! FXトレード戦略指令!|ザイFX! 投資戦略メルマガ
ZAiFX!
お試しはこちら!10日間無料体験中!
株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2016年1月

・2016年01月05日配信号のサンプル

FX戦略! 今週の注目イベント(西原×美子対談) 1月5日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



【中国株】大株主の「売り禁」解除で年初から暴落

美子 新年からマーケットが動いていますね。まずは中国株の急落。中国では1月8日から「売り禁止」が解除されます。昨年8月の上海株急落を受けて大株主に対して持ち株の売却が禁止されていましたが、それが解除されるんです。それを先取りしたのか、4日の中国株市場は7%の暴落に。やはり昨年のチャイナショックで導入された「サーキットブレイカー」(取引の一時停止措置)が初めて発動されました。

西原 中国株が下げれば日本株も連れ安となりますし円高要因ですね。

美子 8日、実際に解禁されてどうなるのか。中国株から目が離せませんね。

【大注目】中国株市場の「売り禁」解除
解除:1月8日
ポイント:中国株市場への影響



【中東】シーア派指導者の公開処刑で大荒れ!

美子 中東も荒れています。サウジアラビアがシーア派の有名指導者を公開処刑したことに対してシーア派国家イランが猛反発。サウジアラビアやバーレーン、スーダンなどがイランとの国交を断絶しました。年末にはアメリカが原油の輸出を40年ぶりに解禁しましたし、原油価格は今年も動きそう。原油価格が低下すると中東系SWF(政府系ファンド)は資金を引き上げてきます。中東系SWFは2兆ドルとも4兆ドルとも言われる巨額の資金を動かしていますから、これも株価への悪材料ですね。

西原 ゴールドマン・サックスは1バレル20ドルの予想を出していますが、今年の原油は一直線に下がるというより乱高下するイメージですね。それは為替市場も同じ。さる年のアノマリーは「猿騒ぐ」で乱高下ですが、この格言通りボラティリティの高い1年になりそうです。

美子 毎週発表される原油の在庫統計、今年は注目したいと思います。今週の発表は水曜日深夜です。

【注目】米週間原油在庫
発表:1月6日(水)24時30分



【雇用統計】米国の利上げペースは?

美子 同じく水曜日の深夜にはFOMC議事録の発表。12月のFOMCは利上げに踏み切ったものの、ドットチャートを見ると金利見通しはむしろ低下しています。声明文では「穏やかな利上げペース」と言及しておきながら、ドットチャートを見ると今年は4回の利上げが予想されています。これらの矛盾に対して、FOMCメンバーがどんな見通しを描いているのか、議論の内容が注目ですし、それに金曜日は雇用統計ですね。

西原 ただ、今年の注目は先週も話したようにポンド。昨年のユーロや豪ドルがそうだったように、クリスマスから年初にかけての動きは1年を象徴する動きとなることが多く、今年の注目通貨ペアであるポンド/円は急落して始まっています。日経平均も582円の急落、米ドル/円も重要なサポートだった120円を割り込んで一気に118.70円まで急落と波乱のスタートになりました。

【大注目】米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録発表
発表:1月6日(水)28時
ポイント:今年の利上げペースについての議論

【大注目】米12月非農業部門雇用者数
発表:1月8日(金)22時30分
前回:21.1万人増
予想: 20万人増



【戦略】ポンド/円の売りに注目!

美子 著名シンクタンク「ユーラシア・グループ」のイアン・ブレマーさんが年初に発表する「今年の10大リスク」は市場関係者の注目度も高いですが、今年は1位が「うわべだけの(名ばかりの)同盟関係」、2位が「欧州各国の対立(欧州各国間の溝の深さ)」、3位が「中国の辿る道」。パリでのテロ事件をきっかけに英国ではEU離脱を支持する人が増えていますし、今年のポンドは厳しそうですね。

西原 同じくイアン・ブレマーが提唱する「G0(ゼロ)」=リーダーとなる国家不在の世界に近づいていますし、G0の世界では中東が混乱してもまとめる人がいません。リスクオフ要因が年初からいきなり続いていますし、今週の戦略としてはポンド/円の売り。ただ、2週間で5円の急落はあまりに速いので175円レベルではいったんポジションをスクエアにして戻りを待って売り直したいですね。

・2016年01月06日配信号のサンプル

ユーロ円(西原宏一のトレード戦略指令!)


「北朝鮮が水爆実験」という報道もあり、risk off marketが継続。
日経平均は続落で、182円安の18,191円でクローズ。

呼応して円高に。
ドル円は118.36円。
ユーロ円は1271.0円。
ポンド円は173.29円まで急落。

ユーロ円は昨日の高値である129.50円から one dayですでに240 points急落。
ユーロ円の日足は本日set up の9を点灯。

ドル円は重要なサポートである118.00円を手前に現時点では下げ渋り。

現在、ユーロ円は127.10-15円で推移。

このレベルでユーロ円のショートをもう一段縮小。
残っているユーロ円のショートは収益を2円ほどロックするために
stop lossを127.50円に設定。

・2016年01月11日配信号のサンプル

ポンド円月足(田向のdinapoli戦略!)


読者の方から、ポンド円の月足がダブルレポの変形ではないか、とのご質問を頂きました。

ポンド円は2011年の116.819を底に反転上昇してきています。
本格的に上昇し始めたのは、2012の118.752からかもしれませんが、ここは2円ほどの差で、
高値が195円台と、77円以上動いているなかでは、大きない違いではなさそうです。

問題はご質問にあった、ダブルレポで、ポンド円の方向性が上昇から下降に変わったかどうかです。

2012年の118.752を底としてみても、その後の月足はほぼ3*3DMAに沿って上昇しています。
その期間は2012年後半から2014年末まで続き25本以上が3*3DMAの上で推移しています。
その後2014年12/5に189.692の高値を付けた後、2015年に僅かながら3*3DMAの下側で終値をつける場面があります。(緑色部分)
ここを最初のペネトレーションとすると、その後再び上昇して6/24に195.867の高値を付けに行く動きで再び3*3DMAを上抜け。
そして昨年9月以降の下落で、2度目の3*3DMAの下抜け=ペネトレーション(黄色部分)しています。
この最初のペネトレーション(下抜け)と、2度目のペネトレーション(下抜け)の間は10本もなく、この点もダブルレポの要件を満たします。

ポンド円は2012年から2015年へずっと上昇してきたので、強い上昇=スラストと考えるかどうかですが、50円以上も上昇していることから、やはりスラストと考えるべきなのだと思います。

そうすると、25本以上の強いスラストの後に2回3*3DMAを下抜ける動きがあり、しかもその間隔が10本に満たないとなると、ダブルレポの要件をすべて満たしていることになります。

そして何より、月足の25*5DMAをすでに下抜けており、175.92にある月足の25*5DMAを再び上抜けて終わらない限りは、ポンド円は下方向への動きとなる可能性が高いと思われます。

ただ、現状は松崎さんが著書(ロンドンFX)で紹介している週足のベガストンネルの下限(168円ミドル)で下げ止まっているので、168円から165円ぐらいをしっかり下抜けるようだと、大きく崩れる可能性が高まると思っています。

また下値のメドを探るべく、2014年の189.692、その後3*3DMAを下抜けた2015年4月の安値174.862、再び上昇した6/21の195.867の3点でフィボナッチ・エクスパンション(黒色)すると、
COP=186.702
OP=181.037
XOP=171.872
となり、すでにXOPも下抜けています。

月足のポンド円なので5円ぐらいの誤差はあるかもしれませんが、それでも売られ過ぎのレベルにありそうなので、方向は下向きとなったと思われますが、何かのきっかけで戻りが起こる可能性にも注意した、資金管理やストップロスを含めて戦略を立てた方が良さそうです。

フィボナッチと、週足のベガスを見ると、ポンド円は下げ止まりの可能性もありますが、月足のディナポリは依然下向きです。
月足は25*5DMAを下抜けてきており、先ほど書いたように176円台に戻さない限り3本の移動平均線の下側で今月が終わることになり、下落の可能性。
またMACDはまだプラス側にありますが、シグナルの下側で下落の動き。
さらにストキャスティックスは、底値圏に入りつつも下向き。

以上から、ポンド円の月足はダブルレポして下方向への動きに方向が変わる可能性が高まっていますが、165円~175円付近は下げ止まる可能性にも注意したい、というところだと思われます。

なにしろ月足なので、半年から1年以上の動きになると思われるので、ご注意下さい。


メルマガ会員WEBには、ポンド円の月足を添付します。