青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
・2016年12月16日配信号のサンプル
118円台、1.0400台(西原宏一のトレード戦略指令!)
15日の欧米市場でもドル買いの流れは変わらず。
前回の安値をやっと割り込んだユーロドルですが、値がとぶこともなく、
戻しを形成しながらのdowntrend継続。
その背景は下記のoption.
1.0300 (14億ユーロ)
1.0350 (22億ユーロ)、
1.0400(16億ユーロ)、
1.0425 (4.58億ユーロ)、
1.0500 (30億ユーロ)、
1.0525 (5.93億ユーロ)、
1.0550 (8.96億ユーロ)、
1.0560 (3.18億ユーロ)
これだけoptionが残存しているとこれまで同様、きれいに戻しを形成しながら
続落していくという相場で変わらず。
ドル円もドル高基調は変わらず、現時点で118.20円で推移。
メルマガでご紹介した115.00円、114.50円のドル買い注文は全て買いきれなかった模様で、FOMC後、彼らからかなりの額のドル買い注文がマーケットに投入されたという噂。
ただそれでもドルの買い遅れ組は際立っており、本日の公的のbidは117.50円から。
ドル円のlongは継続、stopは117.00円にあげました。
ユーロドルのショートのstopは1.0600に設定。
週末を控え、リスクを大きく増やせませんが
ドル円、日経のlong, ユーロドルのショート。
・2016年12月12日配信号のサンプル
FX&コモディティ(商品)今週の作戦会議 12月12日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)
■15年ぶりの減産合意とFOMC
ひろこ 週末にロシアなど非OPEC加盟国とOPECが原油の減産で合意。15年ぶりの合意となり、月曜日の米ドル/円は上窓をあけてのスタートとなりました。原油価格が上昇すればアメリカのシェールは増産してくるとは思いますが、「OPECと非OPECが協調減産で合意」のインパクトは大きい。原油価格はしばらく底堅いのかなと思います。
西原 今年前半は「原油本位制」。WTI原油価格が下がればリスクオフ、上がればリスクオンが顕著でしたが、今はそこまで注目されていません。「急落さえしなければいい、45ドルから55ドルで落ち着いていればいい」といった感じでしょうが、ポジティブな材料であることはたしかですね。
ひろこ 原油高でオイルマネーが潤えば、再び日本株への投資機運が盛り上がると期待しています! さて、今週は14日深夜にFOMCが開催されます。利上げはもう確実ですよね?
西原 よっぽどのことがないかぎり、利上げするはずです。織り込み度は100%。逆にこれだけ織り込まれていると、「セル・ザ・ファクト」のドル売りに警戒が必要です。同時に、米ドル/円の115円ミドルは昨年6月高値と今年6月安値で引いたフィボナッチの61.8%。ここを達成したこと、大きなイベントを控えていることもあり、今週は1、2円程度の調整があってもおかしくありません。
■FOMC前後で「セル・ザ・ファクト」の調整か
ひろこ FOMCでいったんは利食い売りが出てくるでしょうね。ただし、米ドル/円はこの1か月で14円も上昇してきました。買い遅れている実需やMA&組も多い。落ちたところを買いたい人は多いですよね。
西原 そもそも米大統領選では90円台で買えると思って待っていた実需もいました。彼らはまだ充分に買えていないし、イベントをきっかけにして下がったところは買いたいでしょう。
ひろこ 米ドル/円のロングを持っている人はいったん利食って、FOMC後の安値で買い直してもいいかもしれませんね。
西原 気をつけたいのが調整のタイミング。FOMC後とはかぎらず、その前に調整が入る可能性もあります。今朝のメルマガで配信したように、米ドル/円の一部を利食ったのも、そのためです。
ひろこ 為替はまだ弱気な人もいますが、強気な人が目立つのが株。「年内日経2万円」の声も高まっています。いずれ到達するにしても、急落でヒヤっとさせる場面があり短期の買い手をふるい落としてからじゃないでしょうか。
西原 いずれにせよ、今年後半はイベントの内容、結果はどうあれ急落を拾っておけば、待機していた資金がイベント通過後に出てきて買われる展開が続いています。今回のFOMC前後で米ドル/円の急落する場面は押し目買いでいいでしょう。
■ユーロ下落への備えは不十分
ひろこ 豪ドル/円やNZドル/円を見ると、4月ころにつけた高値まで戻しています。酒田五法でいう「鍋底」をつくった形。いったん鍋から水がこぼれるように調整が入ってからのほうが、再上昇しやすそうな形に見えます。今週のFOMCがそのきっかけになるのかどうか。
西原 クロス円に関しては難しいのが、ドルストレートとの絡み。トランプラリーによるドル高ですから、対ドルで豪ドルやキウィが下がればクロス円も上がりにくくなってしまいます。今、重きを置くのはドル高でよいでしょう。
ひろこ 先週のECBについてはどう見ましたか?
西原 実質的なテーパリングではと感じる部分もありますが、ドラギが「テーパリングではない」というのなら、そうなのでしょう。ユーロ/米ドルは1.05割れが近づいています。昨年は「パリティだ、いやパリティ割れだ」と盛り上がったわりに落ちませんでしたから、その反動で機関投資家も今回は慎重。下落の備えが不十分なようです。来年の欧州は選挙イヤーでもあり、ポピュリズム台頭の懸念からユーロは売られやすくなるのでしょう。1.05割れの次のターゲットは昨年安値の1.04台ミドルです。
■米ドル/円の押し目買い、ユーロ/米ドルの戻り売りを継続
ひろこ 今週はBOE(イングランド銀行)の会合もありますね。欧州市場へのアクセスを失う「ハード・ブレグジット」が懸念されていますが。
西原 昨年末から今年前半はディーラー人生のなかでもいちばんポンドを取引した時期でしたが、ポンドの下落については10月のフラッシュ・クラッシュで終わったのかなという印象。かといって買いで入ってもハード・ブレグジット云々のヘッドラインで振り回されるため、今は様子見でいいかと思います。
ひろこ FOMCを控えた今週は、米ドル/円の買いポジションを一部利食いし、落ちたところを拾い直していく、といったイメージですね。
西原 61.8%を達成し、FOMCでの利上げ織り込み度は100%。1、2円幅の調整を想定しておきたいですね。ユーロ/米ドルについても同様です。上昇する場面があれば戻り売りでしょう。