西原宏一氏のFX手法は、ファンダメンタルズとチャート分析を駆使したシンプルなスタイル。メルマガはリアルタイムな為替予測でタイムリーな配信。トレード戦略に役立つ内容を月に50~100通ほど配信中。

株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

close
西原宏一×ザイFX! FXトレード戦略指令!|ザイFX! 投資戦略メルマガ
ZAiFX!
お試しはこちら!10日間無料体験中!
株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2016年12月

・2016年12月12日配信号のサンプル

FX&コモディティ(商品)今週の作戦会議 12月12日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



■15年ぶりの減産合意とFOMC

ひろこ 週末にロシアなど非OPEC加盟国とOPECが原油の減産で合意。15年ぶりの合意となり、月曜日の米ドル/円は上窓をあけてのスタートとなりました。原油価格が上昇すればアメリカのシェールは増産してくるとは思いますが、「OPECと非OPECが協調減産で合意」のインパクトは大きい。原油価格はしばらく底堅いのかなと思います。

西原 今年前半は「原油本位制」。WTI原油価格が下がればリスクオフ、上がればリスクオンが顕著でしたが、今はそこまで注目されていません。「急落さえしなければいい、45ドルから55ドルで落ち着いていればいい」といった感じでしょうが、ポジティブな材料であることはたしかですね。

ひろこ 原油高でオイルマネーが潤えば、再び日本株への投資機運が盛り上がると期待しています! さて、今週は14日深夜にFOMCが開催されます。利上げはもう確実ですよね?

西原 よっぽどのことがないかぎり、利上げするはずです。織り込み度は100%。逆にこれだけ織り込まれていると、「セル・ザ・ファクト」のドル売りに警戒が必要です。同時に、米ドル/円の115円ミドルは昨年6月高値と今年6月安値で引いたフィボナッチの61.8%。ここを達成したこと、大きなイベントを控えていることもあり、今週は1、2円程度の調整があってもおかしくありません。



■FOMC前後で「セル・ザ・ファクト」の調整か

ひろこ FOMCでいったんは利食い売りが出てくるでしょうね。ただし、米ドル/円はこの1か月で14円も上昇してきました。買い遅れている実需やMA&組も多い。落ちたところを買いたい人は多いですよね。

西原 そもそも米大統領選では90円台で買えると思って待っていた実需もいました。彼らはまだ充分に買えていないし、イベントをきっかけにして下がったところは買いたいでしょう。

ひろこ 米ドル/円のロングを持っている人はいったん利食って、FOMC後の安値で買い直してもいいかもしれませんね。

西原 気をつけたいのが調整のタイミング。FOMC後とはかぎらず、その前に調整が入る可能性もあります。今朝のメルマガで配信したように、米ドル/円の一部を利食ったのも、そのためです。

ひろこ 為替はまだ弱気な人もいますが、強気な人が目立つのが株。「年内日経2万円」の声も高まっています。いずれ到達するにしても、急落でヒヤっとさせる場面があり短期の買い手をふるい落としてからじゃないでしょうか。

西原 いずれにせよ、今年後半はイベントの内容、結果はどうあれ急落を拾っておけば、待機していた資金がイベント通過後に出てきて買われる展開が続いています。今回のFOMC前後で米ドル/円の急落する場面は押し目買いでいいでしょう。



■ユーロ下落への備えは不十分

ひろこ 豪ドル/円やNZドル/円を見ると、4月ころにつけた高値まで戻しています。酒田五法でいう「鍋底」をつくった形。いったん鍋から水がこぼれるように調整が入ってからのほうが、再上昇しやすそうな形に見えます。今週のFOMCがそのきっかけになるのかどうか。

西原 クロス円に関しては難しいのが、ドルストレートとの絡み。トランプラリーによるドル高ですから、対ドルで豪ドルやキウィが下がればクロス円も上がりにくくなってしまいます。今、重きを置くのはドル高でよいでしょう。

ひろこ 先週のECBについてはどう見ましたか?

西原 実質的なテーパリングではと感じる部分もありますが、ドラギが「テーパリングではない」というのなら、そうなのでしょう。ユーロ/米ドルは1.05割れが近づいています。昨年は「パリティだ、いやパリティ割れだ」と盛り上がったわりに落ちませんでしたから、その反動で機関投資家も今回は慎重。下落の備えが不十分なようです。来年の欧州は選挙イヤーでもあり、ポピュリズム台頭の懸念からユーロは売られやすくなるのでしょう。1.05割れの次のターゲットは昨年安値の1.04台ミドルです。



■米ドル/円の押し目買い、ユーロ/米ドルの戻り売りを継続

ひろこ 今週はBOE(イングランド銀行)の会合もありますね。欧州市場へのアクセスを失う「ハード・ブレグジット」が懸念されていますが。

西原 昨年末から今年前半はディーラー人生のなかでもいちばんポンドを取引した時期でしたが、ポンドの下落については10月のフラッシュ・クラッシュで終わったのかなという印象。かといって買いで入ってもハード・ブレグジット云々のヘッドラインで振り回されるため、今は様子見でいいかと思います。

ひろこ FOMCを控えた今週は、米ドル/円の買いポジションを一部利食いし、落ちたところを拾い直していく、といったイメージですね。

西原 61.8%を達成し、FOMCでの利上げ織り込み度は100%。1、2円幅の調整を想定しておきたいですね。ユーロ/米ドルについても同様です。上昇する場面があれば戻り売りでしょう。

・2016年12月14日配信号のサンプル

ドル円の下値のメド(田向のdinapoli戦略!)


今夜にFOMCとイエレン議長の会見を控えてドル円は小動きになっています。
読者の方からも、このまま調整になった場合の下値どの程度か、というご質問を頂いているので、ドル円の下値を検討してみます。

今週月曜日(12/12)に116.121まで上昇した動きは、先月の米大統領選挙(11/9)から始まっています。

11/9の安値は101.190で、ここから本日までほぼ日足の3*3DMAに沿った動きですが、直近の12/12高値(116.121)は、12/12(月)に配信したように昨年6/5のアベノミクスの高値(125.844)と、今年6/24のブレグジットの安値(98.793)の61.8%(115.511)を越えた付近で、一旦上昇が止められています。
また日足の終値ではまだ61.8%を上抜けていない点も気になるところです。

そこで、11/9と12/12でフィボナッチ・リトレースメント(紫色)すると、
38.2%=110.417
61.8%=106.894
となります。

質問された読者の方も、フィボナッチは計算していて38.2%でも約5円下で、少し広いのが気になっておられるようです。


さて、ここからですが、まず注目は、ドル円プライスは未だに日足の3*3DMAを下抜けていない点です。
上値は伸びていませんが、日足チャートはまだ下げる気配も示していません。
よって、ディナポリの日足チャートからは押し目を考えるのは時期尚早と思われます。

本日のFOMCでセルザファクトになる可能性もありますが、チャートを見る上では、チャートがそうした動きを示してから考える方が良いのではないでしょうか。

もし、ドル円ロングを持っていて利益が減るのを懸念される方は、西原さんのように目標値で早めに利益を確保したうえで、残るポジションはストップを引き上げて収益をロックしたうえでFOMCを迎えるというトレード戦略や資金管理がとても参考になると思います。


また今回の添付チャートには、拙著でご紹介の21SMA(緑色)も表示させましたが、こちらも大統領選挙後に値動きをサポートしていて、1度も21SMAに戻していません。
ご承知のように21SMAはボリンジャーバンドの中心線でもあり、ここを下抜けていかないと、ボリンジャーバンドでも下向きの動きとは判断しにくいと思います。

この点から、フィボナッチの38.2%(110.417)よりも上にある、21SMA(本日=113.00)も注目と思われます。

またこの21SMAまで下げる途中には、日足の7*5DMA(113.70)と、3*3DMA(114.33)、12/8安値(113.124)もあり、ここもサポートされやすいと思われます。


整理すると、ここからドル円が下げた場合の下値の目途は、
114.33=日足3*3DMA
113.70=日足7*5DMA
113.12=12/8安値
113.00=日足21SMA
111.35=11/28安値
110.41=38.2%(11/9to12/12)
となります。

フィボナッチにしても、移動平均線にしても、そこで必ず止まる、というものではありません。
こうした下値のメドを見ている市場参加者が多ければ、その付近で下げ止まりやすくなる、という点でトレードの際に知っておいて、ご自身のトレード戦略を柔軟にできれば良いのではないでしょうか。

メルマガ会員WEBには、ドル円の日足を添付します。

※メルマガ会員WEBはこちら
http://zai.diamond.jp/fxmail/nishi/index

・2016年12月15日配信号のサンプル

米2年債金利は2009年以来の水準へ(竹内典弘のロジカルFX)


欧州株は反落、米株3指数も下落、前営業日まで7日連続で史上最高値を更新してきたダウは、声明文発表後こそ上昇に転じるが、金利の上昇を嫌気し反落(-0.60%)原油先物は反落50.95、金は続落1142

短期金利の趨勢を色濃く反映する米2年債金利は、2009年以来の1.267%へと上昇を演じ、USDの強烈なサポート要因となっている。一日を通じてみれば、主要通貨の騰落は対USDで全てが下落に転じ、その幅の大きい順にNOK、JPY、NZD、AUD、SEK、CAD、EUR、DKK、CHF、GBPと続いた。

イエレン議長の会見では、トランプ(以下T)政策への質問が続出、「Tのツイートはノイズではない。中銀の独立性は確保、雇用市場のスラック(緩み)は減少、生産性の向上を追求」と冷静に従来のスタンスを強調。

声明文を読み解けば、景気見通しにそれ程変化が無いなかで、ドットチャートから2017年末までに3回の利上げが見込まれている。これは大統領選以降急激に進捗した米金利の上昇、そして今後明らかになるであろうT次期大統領の政策並びにその実行性までも加味したものだ。

更に重要なのは(大統領権限で可能な通商政策、移民政策等を除き)まだ何も決まっていないばかりか、その後の政策遂行力まで考慮してしまった点でやや不確実性を含んでいる。今後このFRBの金融政策は(上下双方向に)大幅な修正を迫られる可能性が排除出来ない。

更に既報の様に、FRB内7名の理事のなかで空席になっている2名の欠員の人選、並びに地区連銀総裁の離任、新任も今後の政策運営に大きな影響を及ぼすと考えて良さそうだ。

・2016年12月16日配信号のサンプル

118円台、1.0400台(西原宏一のトレード戦略指令!)


15日の欧米市場でもドル買いの流れは変わらず。
前回の安値をやっと割り込んだユーロドルですが、値がとぶこともなく、
戻しを形成しながらのdowntrend継続。

その背景は下記のoption.
1.0300 (14億ユーロ)
1.0350 (22億ユーロ)、
1.0400(16億ユーロ)、
1.0425 (4.58億ユーロ)、
1.0500 (30億ユーロ)、
1.0525 (5.93億ユーロ)、
1.0550 (8.96億ユーロ)、
1.0560 (3.18億ユーロ)

これだけoptionが残存しているとこれまで同様、きれいに戻しを形成しながら
続落していくという相場で変わらず。

ドル円もドル高基調は変わらず、現時点で118.20円で推移。

メルマガでご紹介した115.00円、114.50円のドル買い注文は全て買いきれなかった模様で、FOMC後、彼らからかなりの額のドル買い注文がマーケットに投入されたという噂。

ただそれでもドルの買い遅れ組は際立っており、本日の公的のbidは117.50円から。

ドル円のlongは継続、stopは117.00円にあげました。
ユーロドルのショートのstopは1.0600に設定。

週末を控え、リスクを大きく増やせませんが
ドル円、日経のlong,  ユーロドルのショート。