青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
・2016年11月16日配信号のサンプル
38.2%と110.00円(西原宏一のトレード戦略指令!)
ドル円は、米大統領選からわずか1週間で約8円暴騰し、109円台に到達。
これで、当メルマガの最初のターゲットである109円台に到達。
ドル円の値動きを確認すると、9月の末日銀会合が終わった頃、
カウントダウンを点灯し、macd predictorも上抜き、教科書どおりドル円は上昇開始。
その後、今年のドル円の上値を執拗に阻んできたドル円の2つのレジスタンスをクリアに抜けてきています。
a)75日移動平均線=102.88円
b)日足の雲の上限=102.45円
加えて200日移動平均線(=106.47円)もブレイク。
さらには、200週移動平均(=108.47円)も上抜きつつあり、テクニカル分析ではかなり改善しています。
添付図は、ドル円の週足。
2015年のドル円の高値である125.86円と、今年のドル円の安値である99.02円の38.2%が109.27円となり、戻りのめどとなり
これが当メルマガの最初のターゲット。
昨日のドル円の高値が109.34円でほぼ一致しています。
そのため、流れはドル高継続ですが、いったん調整局面入りする可能性が高まります。
次のレジスタントが110.00円。
公的なbidは買い遅れている模様で、さらに上がっており、本日は108.50円まで上げられています。
9月末からずっとキープしていたドル円のcore longと毎日徹底的に押し目買いしていたドル円のデイトレのlongも昨日でスクエアに。
一相場終わった可能性もあるためswing positionはゼロ。
110円に急接近すれば、短期ではショートにすることも検討していますが
今のところスクエア。
できれば、調整でドル円が反落する局面があれば、longを再構築する予定ですが
ここからはちょっと不安定に推移する公算が高まりますので要注意。
本日はドル円が調整局面入りするのかどうか見極めたいところ。
日経平均もユーロドルもフラットのまま。
・2016年11月13日配信号のサンプル
FX&コモディティ(商品)今週の作戦会議 11月13日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)
■トランプの経済政策は株高・円安を促進する
ひろこ 米大統領選、トランプさんの当選も驚きましたが、それ以上に驚いたのが値動き。「トランプさんなら100円割れ」がコンセンサスだったのですが、安値は101円20銭。101円も割りませんでした。
西原 ブレグジットの記憶が強かったため、アジア勢を中心に「トランプなら株安・円高」と思い込んでいました。ところが、アメリカ勢はそこまで株安・円高のビューを持っていたわけではなかったようです。
ひろこ 「トランプなら株安・円高」の思い込みが強すぎましたね。
西原 トランプの政策は、細部はこれからつめていくのでしょうが、「積極財政・インフラ投資1兆ドル・大幅な減税」といったところ。ひとことでまとめれば、「トランプノミクス」とはリフレ派に近い。株高・円安を誘発しやすい政策ですから、そこから考えれば当然の値動きだったのかもしれませんね。
■リスクイベント終了で円安トレンドへ回帰
ひろこ ナスダック市場を中心にIT企業の株価が崩れて懸念する向きもありますが、トランプへの期待でIT関連からインフラ関連へと資金が動いただけ。気にする必要はなさそうです。ひとつ気になるとすれば、米金利の上昇。10年債利回りは先週金曜日、2.15%と10か月ぶりの高水準に達しました。積極財政による財政悪化を懸念した「悪い金利上昇」だとする声も出ています。そうだとすると株式市場にも悪影響が出てきそうですが。
西原 株高についてはリスクイベントを前にキャッシュに戻していた投資家が帰ってきた、ということもあるのでしょう。金利上昇がいいか悪いかはわかりませんが、円金利がゼロのまま米金利が上昇するなら日米金利差の拡大により当然、米ドル/円は上昇することになる。米大統領選という大きなリスクイベントを越えたことで、再びもとのトレンド、つまり株高・円安へと回帰していくのでしょう。
ひろこ ただ先週後半はバリアオプションの影響で107円が重かったですね。
西原 バリアオプションもうなくなりましたが、107円前後には日本企業の売りオーダーが控えているようですね。それでも今週には107円を上抜ける場面がありそう。
ひろこ 次のターゲットはヘリマネ騒動があった7月の高値107円50銭。それに125円と99円で引いたフィボナッチの38.2%である109円あたりですね。
西原 ただ、あまりに米金利が急騰すると株価が崩れてくる。それは米ドル/円にも悪材料となるので米金利上昇のスピードに注意したいですね。
ひろこ 米金利も株価もジリジリ上がってくれるのが、いちばんいい展開ですね。
■超長期トレンドライン割れでユーロ/米ドル急落も
ひろこ もうひとつ懸念材料をあげるとすれば月末30日のOPEC総会。原油の減産合意は難しそうで、WTI原油が30ドル台までずるずる下げてしまうとリスクオフ要因。それにドル高が急に進みすぎると、米国サイドからドル高牽制発言みたいなものが出てくるかもしれないですね。
西原 トランプのドル高牽制については外交カードのひとつに捉えているフシがあるので、さほど気にしていませんが今週17日、安倍さんとの会談がセッティングされています。為替についての発言にはいちおう気をつけておきたいですね。同日にはイエレンFRB議長の議会証言も控えています。
ひろこ トランプノミクスによるインフラ投資への期待から銅、鉄鉱石、石炭なども急上昇しています。そうなると豪ドル高にも期待したくなりますが、西原さんはどう見ていますか?
西原 普段ならハードコモデティの上昇とともに豪ドルも上がるのでしょうが、今はドル高の影響が大きい。米ドル/円の上昇につられて豪ドル/円は上がるのかもしれないですが、一方で豪ドル/米ドルは下がるので、豪ドルが主役という感じではない。その意味では、今はリスクオン相場ではなく、ドル高相場なのでしょう。今週は引き続き、米ドル/円の押し目買い。それにユーロ/米ドルにも注目したい。2000年安値から引いた超長期トレンドライン割れをトライしています。非常に神経質な位置で、ここを割ってくると大きく下げそうな気配もある。メルマガで伝えたようにすでに少し売っていますが、トレンドラインを明確に割ってくるかどうか注視していきたいですね。