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株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
関東財務局長(金商)第2756号
FXトレード戦略指令! ZAiFX!
西原 宏一(にしはら こういち)

青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

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青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

2016年10月

・2016年10月14日配信号のサンプル

taper?ユーロ反発、ドル円のトレンドは変わらず(西原宏一のトレード戦略指令!)



13日のNY市場では、ユーロが反発。
きっかけは再びテーパリング観測。
  UBSウェルスマネジメントの為替調査責任者トーマス・ フ
ラリー氏率いるストラテジストは「ユーロは長い間過小評価されてき
た」と述べ、「ユーロは最終的には上昇し始めるだろう。手掛かりはイ
ンフレ率の上昇、もしくはECBが量的緩和のテーパリングを協議して
いる兆候が示されるといったところだろう」と述べた。

    UBSはユーロは今後12カ月間で1ユーロ=1.20ドルに上昇す
ると予想している。ブルームバーグがまとめた予想中央値は2017年末
で1.10ドルとなっている。
Bloomberg

通常はいちエコノミストのviewでマーケットが動くことはありませんが
マーケットがtaperという用語に神経質であることに加え、マーケットが
1.10割れに失敗したことも影響しています。

ユーロドルの安値は1.0985までで、その後はあっさり1.10ミドルまで反発。

ポンドルもも1.22ミドルまで反発。

他通貨でのドル安の動きは、ドル円には影響なく、ドル円は103円台後半にあっさり反発。
きっかけは中国の指標が良好だったこと。

報道によれば、昨日のドル円の下落は、中国の指標が悪化したことで
今日のドル円の反発は中国の指標が改善したことになっていますが、
基本はあまり関係ないと考えています。

そうした指標の数字は、HFTの売買のネタになるだけで、
通常のトレードでこのHFT の動きをフォローするのは無理。

中国経済については、じわじわと悪化に向かっていることは確かだと思いますが。

ドル円の短期のテクニカルは徐々に改善。
まずRCIは反発気味。
添付図はドル円の240分。

13日の日本時間の10時頃、カウントダウンの13を点灯して、反落を示唆。
実際に一度反落しましたが、安値から反発しクローズが高いため、
price flipしています。

本日のexpiryするドル円のoptionでは、
103.75円=USD 1 bio
105.00円=USD 1.1 bio

巨大なドル円マーケットにとっては大きな金額ではありませんが、
volatilityが下がってきているため、本日は節目のひとつとしてチェックしておくレベルかもしれません。


デイトレとして追加したドル円のlongは104円台で減らす予定でしたが、なかなか104円台にのせないため
103.90円で一部縮小。

本日の公的からと思われるbidは103.35円から。

デイトレ分は押し目買い継続。


他通貨はまだ方針が固まらないので、短期売買のみ。
ユーロドルの4hourのRCIが2重底を形成し、9が大きく上昇。
仮に9が上げ止まれば、教科書的に、ユーロドルをデイトレでショートにすることを検討中。


ドル円と日経平均のcore longは変わらず。









・2016年10月10日配信号のサンプル

FX&コモディティ(商品)今週の作戦会議 10月10日配信(今週の戦略会議&読者からの質問)



■雇用統計は微妙な数字も「利上げOK」な水準

ひろこ 先週発表された米雇用統計のNFPは予想よりも少し悪い15.6万人の増加。微妙な数字ですね。「12月の利上げが遠のいた」なんて考えるアナリストもいるようです。

西原 強い数字ではありませんが、12月の利上げを否定するほどの数字でもありませんからOKでしょう。ただし9月も雇用統計が悪くない数字だったのにその後の経済指標が悪く利上げ見送りとなった経験がありますから、もちろん今後の経済指標次第。市場が利上げを織り込みにいかないようなら見送るのでしょうが、OIS(金利スワップ市場)での12月利上げ織り込み度は61%。いい水準です。



■サウジアラビアの態度軟化が原油に追い風

ひろこ 動きが出ているのがコモディティ市場。先週はWTI原油価格が1バレル50ドルを突破する瞬間もありました。

西原 大橋さんが先週、予想したとおりの展開ですね。

ひろこ アメリカの原油在庫を見ても減少してきていますし、なによりサウジアラビアが態度を変えたことが大きい。イランが増産した分をサウジアラビアが減産するとまで軟化させています。サウジアラビアは今年、イランと国交を断絶したばかりなのに。原油とは反対に、ゴールドは200日移動平均線を割ってきました。原油が上昇して、ゴールドが売られて、コモディティを為替の先行指標と考えるならリスクオンとなりそうですね。原油がしっかり推移していることで米国株のサポートとなる局面もありましたし。

西原 株が底堅いのでリスクオンとも言えますが、一方でポンドが急落。リスクオン的なクロス円の円安はともなっていません。為替を見ると総じてドル買いの動き。ポンド/米ドル暴落の影響でポンドが微妙なため、クロス円の上値は重いかもしれないですが、米ドル/円には好材料です。

ひろこ ただ、原油は日足レベルで見ると50ドルの大台達成で、いったん押し目をつくるのかなと。週足はいい形になっていて「逆三尊」(逆ヘッド&ショルダー)となるのなら60ドルがターゲットとなります。



■外国人は日本株を過去最大の売り。それでも米ドル/円は底堅い

西原 たしかに週足は強そうなチャートになっていますね。今年前半は「原油本位性」なんて言葉が出たくらい、みんなが原油を見ながらやっていました。今はドイツ銀行問題や米大統領選などの材料があるため原油への注目度が薄まっていますが、市場は悪材料ばかり、はやしたてやすいですからね。

ひろこ 1-9月で外国人投資家は日本株を6兆円売り越して過去最大となったそうですが、その一因が中東勢の売り。今年前半の原油安で産油国の財政は悪化したことの影響もあったのでしょう。

西原 6兆円も売られたのに日本株はよく持っていますよね。日銀が支えているのでしょうし、支えがない米ドル/円はよく踏ん張りました。原油を中心にリスク環境が改善していますから99.02円が「陰の極」となりボトムアウト、底固めしながら中期的には上がっていく可能性が高いと思います。



■米ドル/円は中期的な上昇に期待し今週も押し目拾い

ひろこ ただ、米ドル/円は米雇用統計後、下げていますよね。今日の米大統領選テレビ討論会の影響? それともテクニカル的な調整?

西原 討論会で大統領が決まるわけではないし、テクニカルな調整でしょう。海外勢と話していた感じだと、これまで雇用統計で高値をつけて反落することが多かったため、金曜日に利食ったり、あるいは新規で売ろうとする人が多かった。それに米ドル/円は3.5円から4円程度動くと反発する傾向もあります。今回の上昇幅は4円。いいレベルまで来ましたから調整しているのでしょう。

ひろこ 中期的には上だけど、今週はいったん調整なんでしょうかね。今回の上昇の38.2%戻しが102.60円、50%戻しが102.10円。押し目を拾うとしたら、このあたりのレベルが目安となりそう。

西原 メルマガでも既報のとおり、本日は公的機関の買いが102.50円あたりに観測されています。中期的には107円あたりまでの上昇に期待して今週、押したところは買っていきたいですね。