

人によりトレードスタイルはさまざまだが、必ずしも「1人1スタイル」というわけではない。「普段はスイングトレードが中心だけど、今日は時間があるからデイトレしよう」といった人もいるだろう。
でも、スイングトレードとデイトレード(デイトレ)では、使うテクニカル指標や見る通貨ペアが違うかもしれない。
■トレードスタイルに合わせて「組表示」を使い分け
「デイトレではユーロ/米ドルやユーロ/円を見ながら米ドル/円を取引するけど、スイングではドルストレートを幅広く見る」なんていう具合に。きっと使うテクニカル指標だって違うはず。
そんなときに便利なのが「組表示」の機能だ。
組表示は、複数の通貨ペアのチャートの「組」を記憶してくれる機能だ。
先ほどの例なら「Day」という組にはユーロ/米ドル、ユーロ/円、米ドル/円の3通貨ペアのチャートを記憶させ、「Swing」という組にはドルストレートの通貨ペアの組を記憶させる。そうすると、組を選ぶだけで瞬時に通貨ペアのセットを切り替えられる。

■「組表示」を実際に表示してみる
ちょっとわかりにくいかもしれないので実際に見てみよう。
メタトレーダー(MT4)には事前にいくつかの「組」が入っている。画面上部の「ファイル」メニューから「チャートの組表示」をクリックすると、「Default」「British Pound」「Euro」「Market Overview」……と並んでいるはず。
このなかから「Market Overview」をクリックしてみよう。すると、4枚のチャートがテクニカル指標とともに表示されたのでは。

■組表示ではテクニカル指標などが自動的に上書きされる
「組表示」の機能では通貨ペアだけでなく、そこに表示していたテクニカル指標などもあわせて記憶しておける。「定型チャート」的な機能も備えているのだ。
ただし、「定型チャート」では、自分で「定型として保存」しない限り、表示するテクニカル指標の種類などが上書きされないのに対して、「組表示」ではテクニカル指標を追加、修正、削除したり時間軸を変更するごとにどんどん自動的に上書きされていく。この点には注意したい。
ところで、組表示で「Market Overview」を選択すると、「えっ!? さっき見ていたチャートは消えちゃったの?」と焦るかも。でも心配は無用。もういちど「ファイル」→「チャートの組表示」と進んで「Default」を選択すると、先ほどまで見ていたチャートに戻るはず。

■たとえば、「スイス介入用セット」を保存しておく
また、新しい「組表示」を保存したいときは、「ファイル」→「チャートの組表示」→「名前を付けて保存」と選択し、自分で適当な名前をつけて保存する。

こうしてから再度、「ファイル」→「チャートの組表示」のメニューを表示すれば、そのなかに先ほど保存した名前が見つかるはずだ。それを選択すれば、先ほど保存した「組表示」を呼び出すことができる。

組表示を使わずに、10枚、20枚とたくさんのチャートを一度に開いても、もちろん良いのだが、チャートの枚数が増えるごとにコンピュータへの負荷は高まり、せっかくのメタトレーダー(MT4)ならではのサクサクした操作感が薄れてしまう。
「組表示」を上手に使いこなして、サクサク取引しよう!
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)