金曜日の欧州序盤ではドルがやや上昇。ドル円も113円台に乗せてきた。雇用統計を期待してのことではある。結果が出るまではマーケットは動かなくなるだろうから、私も中抜けしてイタリアンを食べに行った。外出中であってもスマホで相場はウオッチし続けていることは言うまでもない。
22時を回って、雇用統計の時間が迫った。今回の注目度は薄いものの、それでもまったく無視するわけにもいかない。就業者数は22万人台の増加となって、予想を大きく上回った。その割に失業率は予想よりも悪くて4.8%。平均時給も予想を下回った。
どっちつかずの結果となって、マーケットも軽く上下はやった。最初は素直にドル買いで反応し、すぐにドルは売り戻された。ドル円は112円台まで下落し、そのまま113円台にまで戻すことはなかった。
トランプ大統領が金融関連の規制緩和をすることに署名したので、金融セクターを中心にして米国株は上昇。これで市場のリスク許容度は増大したはずなのに、ドル相場が安いほうに向かったのは意外であった。
私も指標の発表直後ではドルロングで攻め立てたりもしたが、112円台に突入してきた段階で「あれ、ちょっと違うな」という感じがしてきて、最後のロングポジションを投げ売りしてからは様子見を決め込んでいる。
今週は経済イベントで重要なものが少ない。必然的にマーケットの関心は週末の日米首脳会談に集まる。日本との対談を前にトランプ大統領の態度はどうなるのか。またはそれに向けて日本側からのおみやげはどのようなものを用意するのか、などである。
貿易の不公平をうたっているトランプ氏ではあるが、それが直接対面の場でも再編されるのか。ドル相場の行方に直接、関係してくるので、毎日のようにツイッターなどで発するトランプのメッセージには要注意である。
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