結局、決定的に円安になるとも決定的に円高になるとも言えない、よくわからない状況なのだが、ここで参考までに、1995年の阪神・淡路大震災のときに米ドル/円相場がどう動いたか、振り返っておこう。
以下は阪神・淡路大震災前後の米ドル/円チャートだ。

これを見ると、1月17日の阪神・淡路大震災の直後はそれほど大きな動きとなっていないことがわかる。
ただ、それで安心するのは早い。
その少しあとに大きく円高が進行している。約3ヵ月後の4月19日には戦後の変動相場制以降の米ドル/円最安値(79.75円)をつけるに至っているのだ(上のチャートは終値ベースのため、80円をギリギリ割れていない)。
あの有名な「79.75円の米ドル/円最安値」は阪神・淡路大震災の3ヵ月後にやってきているのである。
相場変動の要因はさまざまだ。1995年に起こったことがそのまま、また起こるかどうかはもちろんわからないが、以上の点を参考までにお伝えしたい。
いずれにせよ、相場に参加するなら、気を引き締めて臨んだほうがいいだろう。
(ザイFX!編集部・井口稔)
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