先週は世界的な株安を中心に、マーケットに不安心理が拡がった。もともとアメリカの債務上限の引き上げ法案に端を発するが、米議会で了承されたと言っても、その根源の赤字体質には何ら具体案は出ていない。目先の資金繰りが着いたということで一時的な安心感が拡がったが、財政支出を絞るということが景気の足を引っ張るのだという観測が次第に浮上してきたのが、株価急落の最大の原因であろう。
今回の不安でタチが悪いのは、その不安の要因がはっきりしないということである。足元の企業業績はたいへん良かったはずである。またQE2が終了したとはいえ、金融政策としては過度な緩和状態を継続している。インフレも一時期ほどの過熱感はなく、物価もだいぶ落ち着いてきている。そうした中での不安なのだから、打つ手がない。ただ単に政府が刺激策を打つなど、アクションする余地がなくなってきているのではないかという一点に集中しているようにも見える。
水曜日、木曜日と米国株は急落し、そこで迎えたのが雇用統計である。マーケットはすでに大きくリスク回避の方向で進んでしまっているのだから、悪い材料には反応しにくいのはないか、逆に言うと、もしも良ければ大きくドルが買い戻されるルームのほうがあるのではないかとの見方が多かった。私もそう思っていたので、雇用統計の結果によってはドルを買って行こうと思った。特にドル円で。
ドル円は為替介入の後に80円台に乗せてからは、英国株の急落もあり、はかばかしくない値動きを呈している。79円台自体も重くなってきている。80円台の回復は日足の抵抗線があるので困難かもしれないが、1円くらいはあっという間にショートカバーに見舞われることを期待して。
実際に出た数字は予想を越えたものであった。11万7千人の増加と9.1%というショットには飛びつきたくなるものがある。私は速攻でドル円を成り行きで買った。78.79で。いいところで買えたと思っていたのに、ドル円は79円台をチョロっとなめただけで、すぐに78円台に逆戻り。グローベックスの米国株を見ると、確かに発表直後は株価も吹き上がったが、激しく売り込まれてきた。
これはマズイと思い、私はほとんど同値でポジションをクローズし、次の入りどころを模索することにした。結果的にはついにドル円には手が出なかった。ドルスイスが新安値をつける一方で、アメリカの格下げのウワサが伝わり、ドルはさらに重くなる。結局はニューヨーク市場では雇用統計が良かったにも関わらず、ドルは全面安の安値引けとなった。
ニューヨーククローズ後にアメリカ国債が1ノッチ格下げされた。S&Pに寄る格下げはおよそ想定通りではあるが、問題は見通しがステーブルになるはずのところ、ネガティブのままなのだ。その影響は週明けの本日に試されたが、早朝こそ多少のドル安に傾いたが、先週のドル安レベルを越えるほどの大きなドル売りとはなっていない。グローベックスでの米国株は大幅安で始まったものの、肝心の米国債は先週末とほとんど変わらずでスタートした。
これを安心感の表れと見るべきか、それとも大きなリスク回避の始まりと見るべきか、答えが出るには1両日くらいの時間が必要なようだ。今晩は経済指標がないが、資本市場の混乱に目を向けるべきである。欧州はもう一方の渦中にいる当事者ということもあり、リスク回避が進み、ドル円も76円台ミドルまでズルズルと下がってきている。ともかく米国市場に期待するしかない。米国株が前日比で変わらずまで戻すようなことにでもなれば、そこからドル円でも買っていくのだが。
日本時間 18時45分
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